日本国憲法の成立

憲法研究会・憲法草案要綱
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最終更新日:2016/11/19 9:35

まず民間の手による憲法草案です。

1945年12月26日に新聞に発表されたものです。

国からの草案は時間系列で2~3項目後に書きます。

●憲法研究会・憲法草案要綱

(原文カナ、少し読みやすくしました)

憲法研究会は、1945年11月5日、新橋のビルの6階にある雑誌社に

高野岩三郎の呼びかけで集まった知識人によって結成された。

メンバ-は

◎高野岩三郎 元東京大学教授 後、初代NHK会長

◎馬場恒吾  読売新聞社社長、ジャ-ナリスト

◎杉森孝次郎 元早稲田大学教授

◎森戸辰男  元東京大学助教授 後、片山・芦田内閣文部大臣

◎岩淵辰雄  元読売新聞政治記者 政治評論家

◎室伏高信  元朝日新聞記者 評論家

◎鈴木安蔵  憲法学者 後、静岡大学教授

注:この会の草案に満足できなかった高野は別に独自の「改正憲法試案要綱」を発表した。

根本原則(統治権)

1.日本国の統治権は日本国民より発す

1.天皇は国政を親せられず、国政の一切の最高責任者は内閣とす

1.天皇は国民の委任により専ら国家的儀礼を司る

1.天皇の即位は議会の承認を経るものとす

1.摂政を置くは議会の議決による

国民の権利義務

1.国民は法律の前に平等にして出生又は身分に基く一切の差別はこれを廃止す

1.男位勲章その他の栄典は総て廃止す

1.国民の言論、学術、芸術、宗教の自由に妨げる如何なる法令をも発布するを得ず

1.国民は拷問を加えらるることなし

1.民は国民請願、国民発案及び国民表決の権利を有す

1.国民は労働の義務を有す

1.国民は労働に従事し其の労働に対して報酬を受くるの権利を有す

1.国民は健康にして文化的水準の生活を営む権利を有す

1.国民は休息の権利を有す、国家は最高8時間労働の実施、勤労者に対する有給休暇制療養所、

 社交教育機関の完備をなすべし

1.国民は老年疾病病其の他の事情により労働不能に陥りたる場合生活を保証される権利を有す

1.男女は公的並私的に完全に平等の権利を有す

1.民族人種による差別を禁ず

1.国民は民主主義並平和思想に基く人格完成、社会道徳確立、諸民族との協同に努むるの義務を有す

議会(省略)

内閣(省略)

司法(省略)

会計及財政(省略)

経済(省略)

補則

1.憲法は立法により改正す、

 但し議員の2/3以上の出席及出席議員の半数以上の同意をあるを要す

 国民請願に基づき国民投票をもって憲法の改正を決する場合に於いては

 有権者の過半数の同意あることを要す

2.この憲法の規定並精神に反する一切の法令及制度は直ちに廃止す

以下省略

 

その後の流れです。

● 同  1月4日、政府の憲法問題調査会で甲乙2つの案がまとまる

● 同  1月7日、アメリカの国務、陸軍、海軍三省調整委員会が政府に

   日本の憲法改正に関する指示書を出した。

   しかし極東委員会の手前で命令と言う形にはならなかった。

● 同  1月9日、第10回憲法問題調査会で松本国務相が政府案を提出

 

 

 

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