大東亜共栄圏

サンフランシスコ条約
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最終更新日:2015/02/28 12:53

日本政府や日本人の多くは

日本の戦争責任はサンフランシスコ講和条約や個別の友好条約で決着済み」という考え方をしています。

確かに日本軍はアジアの国々にひどいことをした。

心から申し訳ないと思っている。

しかしすでに決着済みだかこれ以上謝罪する必要はない。

この様な考えです。

しかしこの「大東亜共栄圏シリ-ズ」を読んで「もう決着済み」だと考えますか?

私はまだほとんどの事が未解決のように思われます。

 

解決したと言われるサンフランシスコ講和条約を見てみます。

この条約は正式には「日本国との平和条約(Treaty of Peace with Japan)」と言われ、世界の46ケ国が批准しています。

領土に関する部分と請求権に関するところを中心に書きます。

前文は長いし回りくどいので要点のみにします。

特に第14条の賠償責任は大事な部分です

第1章 平和

第1条 戦争状態の終了、日本国の主権承認

(a)連合国は、日本国及びその領水に対する日本国民の完全なる主権を承認する

第2章 領域

第2条 領土の放棄

(a)日本国は、朝鮮の独立を承認して、・・・・朝鮮に対するすべての権利、権限及び請求権を放棄する。

(b)日本国は、台湾及び澎湖諸島に対する全ての権利、権限及び請求権を放棄する。

(c)日本国は、千島列島並びに日本国が1905年9月5日のポ-ツマス条約の結果として主権を獲得した

   樺太の一部及びこれに近接する諸島に対するすべての権利、権限及び請求権を放棄する。

(d)日本国は、国際連盟の委任統治制度に関連する全ての権利、権限及び請求権を放棄し、・・・・

第3条 信託統治

日本国は、北緯29度以南の南西諸島(琉球諸島及び大東諸島を含む)、

孀婦岩の南の南方諸島(小笠原群島、西ノ島及び火山列島を含む)

並びに沖の鳥島及び南鳥島を合衆国を唯一の施政権者とする

信託統治制度の下におくこととする国際連合に対する合衆国のいかなる提案にも同意する。

このような提案が行なわれ、かつ可決されるまで

合衆国は、領水を含むこれらの諸島の領域及び住民に対して、

行政、立法及び司法上の権利の全部及び一部を行使する権利を有するものとする。

注:アメリカは沖縄を信託統治する提案をしましたが、提案が正式に行なわれ、

  可決するまではとりあえずアメリカが支配するという事です。

  その後は可決されていないのでずるずるとアメリカが支配していた事になります。

  このことは沖縄のところでも書きます。

第4章 政治及び経済条項

第11条 戦争犯罪

日本国は、極東国際軍事裁判所並びに日本国内及び国外の他の連合国戦争犯罪法廷の裁判を受諾し、

且つ日本国内で拘禁されている日本国民にこれらの法廷が課した刑を執行するものとする。・・・・

第5章 請求権及び財産

第14条 賠償、在外財産(要点)

(a)日本国は、戦争中に生じさせた損害及び苦痛に対して、連合国に賠償を支払うべきことが承認される。

   しかし、また、存続可能な経済を維持するものとすれば、日本国の資源は、

   日本国がすべての前記の損害及び苦痛に対して完全な賠償を行い

   且つ同時に他の債務を履行する為には現在充分でないことが承認される。

(b)この条約に別段の定めがある場合を除き、連合国は、連合国の全ての賠償請求権

   戦争の遂行中に日本国及びその国民がとった行動から生じた

   連合国及びその国民の他の請求権並びに占領の直接軍事費に関する連合国の請求権を放棄する。

第16条 非連合国にある日本の資産

日本国の捕虜であった間に不当な苦痛を被った連合国軍隊の構成員に償いをする願望の表現として、

日本国は戦争中中立あった国にある又は連合国いずれかと戦争していた国にある

日本国及びその国民の資産又は、日本国が選択するときは、これ等の資産と同価のものを

赤十字国際委員会に引き渡すものとし、同委員会が衡平であると決定する基礎において、

捕虜であった者及びその家族のために、適当な国内機関に対して分配しなければならない。

以下略

第7章 最終条項

第26条 2国間の平和条約

・・・・この条約の署名国でないものと、この条約に定めるところと同一の又は実質的に同一の条件で

2国間の平和条約を締結する用意を有すべものとする。・・・・

日本国が、いずれかの国との間で、この条約で定めるところよりも大きな利益を

その国に与える平和処理又は戦争請求権処理を行なったときは、

これと同一の利益は、この条約の当事国にも及ぼされなければならない

 

第14条を素直に読めば、日本は戦争によって諸国に与えた損害に対して、賠償を支払わなければならない

しかし日本は資源に乏しく現状では支払う能力がない。

だから仕方なしに連合国と国民は賠償請求を放棄するという内容に解釈されます。

最初から賠償請求を放棄したわけではないのです。

私たち日本人が忘れてはならない点です。

それと賠償請求の放棄が「連合国及びその国民」となっている事も大切な点です。

その後の日中共同声明では少し違っていますが、これは後で書きます。

また第26条では、2国間で賠償を行った場合には、他の国にも同一の補償をしなければならないとなっています。

実際、日本政府は連合国のオランダに対しては個別の賠償をする考えを示しています。

このことは次の項目で書きます。

 

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