大東亜共栄圏

日中共同声明
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最終更新日:2016/04/09 10:26

この大東亜共栄圏というレポ-トでは中国のことは取り上げていません。

対中国に関しては内容が多岐にわたるため別の個別レポ-トに書きました。

ただし、前項目の「サンフランシスコ条約」に関連して、日中共同声明だけを書きます。

中国とソ連が対立した時期に、中国は危険回避のためにアメリカと日本に接近しました。

その接近をチャンスと思った田中角栄は中国との関係改善に乗り出しました。

アメリカを出し抜いて直接中国と交渉したためアメリカから怒りを買いましたが、

ともかく共同声明を出しその後の平和友好条約に結びついていくのです。

共同声明では賠償請求に関してサンフランシスコ条約とは違う内様になっています。

● 日本政府と中華人民共和国政府の共同声明 昭和47年(1972年)9月29日

日本国内閣総理大臣田中角栄は、中華人民共和国国務院総理周恩来の招きにより、

1972年9月25日から9月30日まで、中華人民共和国を訪問した。

田中総理大臣には大平外務大臣と太平正芳外務大臣、二階堂進官房長官

その他の政府職員が随行した。

毛沢東主席は、9月27日に田中角栄総理大臣と会見した。

双方は、真剣かつ友好的な話合いを行った。

田中総理大臣及び大平外務大臣と周恩来及び姫鵬飛外交部長は、

日中両国間の国交正常化問題をはじめとする両国間の諸問題及び

双方が関心を有するその他の諸問題について、終始、友好的な雰囲気のなかで

真剣かつ率直に意見を交換し、次の両政府の共同声明を発出することに合意した。

日中両国は一衣帯水の間にある隣国であり、長い伝統的友好の歴史を有する。

両国国民は、両国間にこれまで存在していた不正常な状態に終止符を打つことを切望している。

戦争状態の終結と日中国交の正常化という両国国民の願望の実現は、

両国関係の歴史に新たな一頁開くこととなろう。

日本側は、過去において日本国が戦争を通じて

中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省する。

また、日本側は、中華人民共和国政府が提起した「復交三原則」を十分理解する立場に立って

国交正常化の実現をはかるという見解を再確認する。

中国側は、これを歓迎するするものである。

日中両国間には社会制度の相違があるにもかかわらず、

両国は、平和友好関係を樹立するべきであり、また、樹立することが可能である。

両国間の国交を正常化し、相互に善隣友好関係を発展させることは、

両国民の利益に合致するところであり、

また、アジアにおける緊張緩和と世界の平和に貢献するものである。

1    日本国と中華人民共和国との間のこれまでの不正常な状態は、

    この共同声明が発出される日に終了する。

2    日本国政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する。

3    中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。

    日本政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、

    ポツダム宣言第8項に基づく立場を堅持する。

4    日本国政府及び中華人民共和国政府は、1972年9月29日から外交関係を樹立することを決定した。

    両政府は、国際法及び国際慣行に従い、

    それぞれの首都における他方の大使館の設置及びその任務遂行のために必要なすべての措置をとり、

    また、できるだけすみやかに大使を交換することを決定した

5    中華人民共和国政府は、日中両国国民の友好のために

    日本国に対する戦争賠償の請求を放棄することを宣言する。

6    日本国政府及び中華人民共和国政府は、主権及び領土保全の相互尊重、相互不可侵、

    内政に対する相互不干渉、平等及び互恵並びに平和共存の諸原則の基礎の上に

    両国間の恒久的な平和友好関係を確立することに合意する。

    両政府は、右の諸原則及び国際連合憲章の原則に基づき、

    日本国及び中国が、相互の関係において、

    すべての紛争を平和的手段により解決し武力又は武力による威嚇に訴えないことを確認する。

7    日中両国間の国交正常化は、第三国に対するものではない。

    両国のいずれも、アジア・太平洋地域において覇権を求めるべきではなく、

    このような覇権を確立しようとする他のいかなる国あるいは国の集団による試みにも反対する。

8    日本国政府及び中華人民共和国政府は、両国間の平和友好関係を強固にし、発展させるため、

    平和友好条約の締結を目的として、交渉を行うことに合意した。

9    日本国政府及び中華人民共和国政府は、両国間の関係をを一層発展させ、

    人的往来を拡大するため、必要に応じ、また、既存の民間取決をも考慮しつつ、

    貿易、海運、航空、漁業等の事項に関する協定の締結を目的として、交渉を行うことに合意した。

1972年9月29日  北京で

 

黄色の部分を見てください。「中華人民共和国政府は」となっています。

サンフランシスコ条約では「連合国及びその国民の」となっています。

これは、サンフランシスコ条約では日本に対する連合国国民の請求権も放棄していますが、

中国では中国国民からの請求権は残っている事を意味します。

多大な迷惑をかられた中国は国としての請求権は放棄しても、

将来日本の出方によっては国民が賠償請求をするかもしれない、という余地を残したのでしょう。

日本が本当に平和国家になるだろうかと言う担保を残したものと思われます。

靖国問題、教科書問題で中国が日本に色々言うのはそのことと関連しているのでしょう。

 

 

 

 

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