コラ-ゲン

2006年12月に書きました

 

前回は少し蛋白質の事を書きました。

蛋白質で有名なのが今流行のコラ-ゲンです。

コラ-ゲンは動物の骨、皮、腱等組織に

多く含まれる蛋白質で、

総蛋白質の1/3がコラ-ゲンだと言われています。

 

骨、皮、腱等を細かく裁断して

茶漉しでお茶を入れるように、

上から湯を注ぐと下からタラタラを汁が出てきます。

これがコラ-ゲンです。

テレビのコマ-シャルで

「待つのも仕事です」と言うのがその場面です。

 

コラ-ゲンは科学的な呼び方で、

純度を上げて食用にする場合は「ゼラチン」、

精製度の低い工業用は「膠(にかわ)」と言います。

コラ-ゲン・ゼラチン・膠、もとは全部同じものです。

 

余談ですが薬のカプセルは膠で作られています。

中国語ではカプセルの事を胶嚢

(胶は中国語で膠のこと)と書きます。

にかわの袋の事です。

数年前の中国からの痩せ薬事件のとき

頻繁に出てきた漢字です。

 

そこで前回の免疫です。

いくら良質のコラ-ゲンと言えども

蛋白質ですから、

化粧品や整形で直接身体に入ると

免疫反応に引っかかって

炎症を起こす可能性があります。

顔の皮膚の厚い人は大丈夫かもしれませんが、

化粧で弱った肌には危険でしょう。

身体は拒否をします。

同じ蛋白質である花粉、ダニ、カビで

アレルギ-を起こすことと同じ事なのです。

食べて消化してアミノ酸として吸収されれば

栄養になりますが、まれに「ゼラチンアレルギ-」があります。

あのグミというお菓子、ヨ-グルト、

インスタントラ-メンにもゼラチンが

含まれているものがあります。

 

身体の中で膠が原因で起こる病気に膠原病(こうげんびょう)があります。

字の通り「にかわ」が原因の病気です。

自分の身体にある蛋白質ですら

過敏に拒否反応を起こすことがあるのです。

これを自己免疫と言います。

やはりコラ-ゲンは口から食べてこそ

美容と健康に良いと考えるべきでしょう。

ただし、ゼラチンアレルギ-にはご用心を!