経済効果と国民負担

原発の経済効果
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最終更新日:2016/01/23 10:26

原子力の平和利用(アトムズ・フォ-・ピ-ス)という大義名分で国策としてからスタ-トした原子力発電ですが、

その実態はその実態は巨大なる公共事業です。

正々堂々と何十兆ものお金が自由になるのですから政財官が群がるのは当然のことでしょう。

国民も一時的にそのおこぼれを頂戴して豊かな暮らしをしてきました。

しかしその結果国は(国民は)自分自身の身を削って借金まみれになり国は巨大な赤字を背負ってしまいました

福島の原発事故でやっと国民はそのことに気が付いたはずでした。

しかし国民は目の前のお金(景気)欲しさに更に原発を推進する事を選んだように思います。

原発の立地に関係する地方自治体には国からの交付金や電力会社(電気事業者)からのお金がジャブジャブと

注ぎ込まれて運営してきたのですから、麻薬と同じでストップしたら直ぐに生活に支障をきたすのは当然かもしれません。

現在原発を誘致した自治体は、各種交付金が地域経済を潤してきたことが長い間続きました。

そのため原発を中止すると生活が成り立たなくなるのではないかと心配している人もいます。

そのため仕方なく原発の再稼動に賛成の場合もあります。

しかし、原発誘致の計画があっても、民意で拒否した自治体はちゃんと地域経済が成り立っています

それでは誘致の計画があっても拒否したところはどんな自治体だったのでしょうか?

    ◎石川県 珠洲

    ◎福島県 浪江・小高

    ◎三重県 熊野

    ◎三重県 葦浜

    ◎和歌山県 日高

    ◎徳島県 阿南

    ◎高知県 窪川町

    ◎新潟県 巻町

    ◎宮崎県 串間

      その他

 

原発に関する国からの交付金とそれに依存している自治体について書きます。

まず交付金についてです。

1973年の第1次石油危機の経験から、過度に頼っていた火力発電から脱却するため、

それ以外の電源を開発する必要に迫られました。

そのため、まず1974年6月3日「電源三法」が作られました。

  *電源三法

     電源開発促進税法

     特別会計に関する法律(旧 電源開発促進対策特別会計法)

     発電用施設周辺地域整備法

そしてこの電源三法をもとに、各所に交付金や補助金が支払われることになりました。

どのような名目の交付金があるのでしょうか?

名目と21年度の金額を経済産業省の資料から見てみます。

金額の()内は文部科学省が負担している金額です。

交付金の種類には次のようなものがあります。

*電源立地地域対策交付金

公共用施設整備などの住民の利便性向上のための事業や地域の活性化を目的とした

事業を支援する建前で、

原発などがある周辺の自治体に対し立地対策として支払われます。

原発の建設前から支払われ、運転開始後は発電実績等に応じて支給額が決まります。

この財源は電源開発促進税として一般の電気料金に上乗せされています。

電源立地地域対策交付金は本来学校や体育館など公共施設の建設に使途が限られていますが、

最近では医療、福祉など一般会計にまで使われています

◎電源立地等初期対策交付金相当部分                51億円

◎電源立地促進対策交付金相当部分                198億円

◎原子力発電施設等周辺地域交付金相当部分            303億円(39億円)

◎電力移出県等交付金相当部分                  309億円(16億円)

◎水力発電施設周辺地域交付金相当部分              68億円

◎原子力発電施設等立地地域長期発展対策交付金相当部分      189億円(15億円)

*電源立地等推進対策交付金

◎原子力発電施設立地地域共生交付金               11億円

◎核燃料サイクル交付金                     32億円

◎原子力発電施設等立地地域特別交付金              31億円

◎広報・安全等対策交付金                    12億円(2億円)

*電源地域振興促進事業費補助金(平成22年度予算)

◎電源地域産業関連施設等整備事業(D補助金)          1億円

◎原子力発電施設等周辺地域企業立地支援事業(F補助金)     71億円

 

原子力発電を推進する為に考えられた交付金や補助金のはずですが、

原発のない地域からの政治的圧力や利権のからみでどんどん増えてきたのでしょう。

無理に項目を増やして全ての自治体にお金をバラ撒いています。

沖縄は原発がありませんので厳密に言えば原発交付金ではありません。

電源三法によって火力発電や水力発電に対する交付金が支給されています。

法律上内容が異なるので直接原発目的ではないでしょう。

しかし私にはオブラ-トに包んで基地政策や原発も含めて沖縄対策費として支給しているようにも思われます。

 

各都道府県に支払われるのは「電源立地地域対策交付金」が中心になりますので、

その交付金を中心に書きます。

どこの県のどこの地域にどれだけの交付金が出ているか国の資料で見てみます。

平成21年度です。

まずどこにどれだけ交付されているのか

 「平成21年度 電源立地地域対策交付金の直接交付先・都道府県別交付金額」

    都道府県

   交付金額

直接交付先

個別金額

北海道支給合計

¥2,070,874,023

北海道

1,259,063,023

夕張市

9,900,000

泊村

582,200,000

幌延町

170,711,000

京極町

44,500,000

東神楽町

4,500,000

青森県支給合計

12,409,912,012

青森県

8,904,505,012

むつ市

341,173,000

大間町

617,471,000

東通村

835,534,000

六ヶ所村

1,711,229,000

岩手県支給合計

¥110,318,000

岩手県

110,318,000

宮城県支給合計

¥2,301,413,364

宮城県

1,771,445,364

石巻市

89,371,000

女川市

440,597,000

秋田県支給合計

¥466,063,552

秋田県

459,188,552

北秋田市

6,875,000

山形県支給合計

¥155,260,850

山形県

131,343,950

長井市

23,916,900

福島県支給合計

14,469,000,662

福島県

9,365,730,162

双葉町

1,860,415,000

大熊町

1,524,836,000

富岡町

817,610,000

楢葉町

695,358,000

広野町

205,051,500

新潟県支給合計

13,234,953,889

新潟県

10,768,341,344

柏崎市

1,399,591,295

上越市

251,644,295

刈羽村

815,377,250

茨城県支給合計

¥3,255,172,243

茨城県

2,542,830,243

大洗町

39,762,000

東海村

683,580,000

栃木県支給合計

¥117,700,000

栃木県

117,700,000

群馬県支給合計

¥477,299,214

群馬県

307,399,214

上野村

169,900,000

埼玉県支給合計

 ¥19,500,000

埼玉県

19,500,000

千葉県支給合計

 ¥22,800,000

千葉県

22,800,000

東京都支給合計

 ¥14,700,000

東京都

14,700,000

神奈川県支給合計

¥50,807,500

神奈川県

50,807,500

山梨県支給合計

 ¥167,068,000

山梨県

167,068,000

静岡県支給合計

¥3,151,465,135

静岡県

1,762,981,143

御前崎市

1,208,196,492

浜松市

130,888,492

静岡市

49,399,500

愛知県支給合計

 ¥130,888,500

愛知県

130,888,500

三重県支給合計

 ¥931,197,751

三重県

931,197,751

岐阜県支給合計

¥2,111,451,716

岐阜県

1,584,475,248

瑞浪市

526,976,468

長野県支給合計

¥748,683,468

長野県

720,683,468

南相木村

20,000,000

栄村

8,000,000

富山県支給合計

 ¥809,878,365

富山県

809,878,365

石川県支給合計

¥2,257,987,031

石川県

1,737,855,031

志賀町

520,132,000

福井県支給合計

13,081,029,672

福井県

6,742,820,640

敦賀市

1,608,790,550

美浜町

905,400,000

おおい町

2,131,273,000

高浜町

1,692,745,482

滋賀県支給合計

 ¥296,414,777

滋賀県

296,414,777

京都府支給合計

¥769,959,201

京都府

507,802,201

舞鶴市

262,157,000

兵庫県支給合計

  ¥90,920,450

兵庫県

90,920,450

大阪府支給合計

¥56,722,700

大阪府

51,689,000

高石市

5,033,700

奈良県支給合計

 ¥445,875,000

奈良県

445,875,000

和歌山県支給合計

¥495,125,000

和歌山県

445,875,000

和歌山市

49,250,000

鳥取県支給合計

¥55,423,050

鳥取市

9,000,000

若桜町

4,500,000

智頭町

4,100,880

八頭町

8,960,694

三朝町

4,500,000

伯耆町

8,991,176

日南町

4,500,000

日野町

3,870,300

江府町

7,000,000

島根県支給合計

¥7,053,661,244

島根県

1,273,878,076

松江市

5,740,483,168

浜田市

39,300,000

岡山県支給合計

 ¥236,447,700

岡山県

236,447,700

広島県支給合計

 ¥163,334,417

広島県

163,334,417

山口県支給合計

¥734,950,167

山口県

662,950,167

上関町

72,000,000

徳島県支給合計

 ¥841,471,770

徳島県

841,471,770

愛媛県支給合計

¥1,828,243,103

愛媛県

699,011,103

伊方町

1,129232,000

高知県支給合計

 ¥182,437,900

高知県

182,437,900

福岡県支給合計

 ¥17,948,000

福岡県

17,948,000

佐賀県支給合計

¥3,509,938,009

佐賀県

2,263,994,009

玄海町

1,245,944,000

長崎県支給合計

¥924,166,741

長崎県

875,343,866

松浦市

48,822,875

熊本県支給合計

 ¥91,224,000

熊本県

91,224,000

大分県支給合計

 ¥559,023,000

大分県

559,023,000

宮崎県支給合計

¥273,027,500

宮崎県

193,761,500

木城町

79,266,000

鹿児島県支給合計

¥2,370,751,024

鹿児島県

1,638,711,024

薩摩川内市

732,040,000

沖縄県支給合計

¥438,569,000

沖縄県

160,609,000

中城村

66,674,000

金武町

211,286,000

     合計

 

94,012,059,487

 

 注: 1. 原子力発電所に関係ない沖縄県にも各種交付金は支給されています。

     沖縄県ではこのお金を何に使っているのでしょうか?

     平成22年度です。

              中城村   泊地内村道整備事業  ¥28,071,000

                    久場地区農道整備事業 ¥12,500,000

                    集落放送施設整備事業   ¥3,000,000

                    公共用バス整備事業    ¥5,544,000

                    吉の浦公園整備事業   ¥299,228,000

              沖縄市 社会福祉センタ-・男女共同参画センタ-建設 ¥167,075,000

              西原町 町道兼 久・仲保道路整備事業      ¥38,300,000

    その他

    2. 県別に支給額の多い所は下記の通りです。

               福島県 144.7億円

               新潟県 132.3億円

               福井県 130.8億円

               青森県 124億円

 

「電源立地地域対策交付金で行なわれた事業の例」

   沖縄県の22年度分は前項の注に書きました。

完全に原発に関係ない事業に使われているのが分かります。

それでは他の都道府県ではどのように使われているのでしょうか?

全てを書くわけには行かないので、大飯原発で話題になっている原発銀座の福井県の内容を表にして見ました。

多すぎて全部は書け ませんので1/3位です。

  平成22年度分です。資源エネルギ-庁・電力基盤整備課の資料です。

事業主体

事業の名称

事業の内容

充当額

福井県

若狭湾エネルギ-研究センタ-加速器修理事業

加速器部品交換

71,217,855

同上

同上維持運営事業

施設に係る管理委託

263,426,784

同上

エネルギ-研究開発拠点化推進事業

研究開発に対する補助

19,546,478

同上

福井ク-ルア-ス・次世代エネルギ-産業化プロジ

ェクト普及・啓発事業

次世代エネルギ-に関する「技術セミナ-」

を開催

2,286,305

同上

陽子線がん治療施設整備事業

医療機器および事務機器の整備

51,853,101

同上

馬背川河口改修事業

導流堤工の調査設計

5,521,950

同上

落合川導流堤事業

導流堤工の調査設計

7,745,050

同上

海浜自然センタ-施設修繕事業

センサ-、ポンプ類更新

418,950

同上

大野高等学校改築事業

機械科1棟耐震改築

166,486,950

同上

広域観光案内板等整備事業

案内板内容表面の取替 4基

2,709,000

同上

産業団地広報事業

ホ-ムペ-ジ「福井県企業立地ガイド」

825,300

同上

福井のめがねショップ支援事業

アンテナショップ「グラスギャラリ-291」補助

12,571,434

同上

県立障害者施設修繕事業

空調設備、給湯設備更新

84,355,950

同上

生涯学習センタ-パソコン更新事業

実習用パソコン整備

19,620,300

同上

「ふくいサイエンス寺小屋」開催事業

児童の「ふくいサイエンス寺小屋」開催

4,074,905

同上

高齢者グル-プホ-ム等安全確保事業

スプリンクラ-等消防設備の支援

2,018,000

同上

若年無業者(ニ-ト)自立支援事業

相談窓口の設置、カウンセリング等

4,596,189

同上

福井県ジョブカフェ事業

カウンセリング、セミナ-開催

102,324,742

敦賀市

公共施設維持運営事業

病院、図書館、保育園、児童館、他

669,445,000

同上

図書館情報システム事業

システム賃借及びシステム保守業務委託

10,000,000

同上

子育て応援育児用品支給事業

育児用品の支給

6,000,000

同上

ゴミ収集業務等委託事業

ゴミ及び汚泥の収集運搬業務委託

90,000,000

同上

高齢者外出支援事業

75歳以上の高齢者に外出支援券

8,000,000

同上

中郷公民館建設事業

新築工事、備品購入

256,523,148

美浜町

保育園運営事業

4ケ所の保育園の運営経費(人件費)

79,759,000

同上

すくすく美浜っ子サポ-ト事業

医療費、予防接種、通学費助成他

44,880,000

同上

JR東美浜駅スロ-プ設置事業

工事、測量、設計

6,400,000

同上

せせらぎ保育園整備基金造成事業

せせらぎ保育園整備基金造成

270,000,000

おおい町

上下水道遠方監視システム改良事業

上下水道遠方監視システムの更新

80,000,000

同上

学校教育用コンピュ-タ-借上事業

町内各学校教育用コンピュ-タ-のリ-ス等

16,000,000

同上

社会福祉施設運営事業

町内52ケ所の社会福祉施設運営等

727,000,000

同上

コミュニティバス運行事業

2路線運行

30,000,000

同上

中学生海外派遣事業

ニュ-ジ-ランド・ハミルトン近郊派遣

6,000,000

同上

子育て支援医療費助成事業

子育て支援医療費助成事業

5,000,000

同上

CATVインタ-ネット環境改善事業

インタ-ネット環境改善

4,000,000

高浜町

予防接種・検診事業

予防接種、ガン検診実施

12,000,000

同上

地域福祉活動補助事業

社会福祉協議会の事業への補助

33,000,000

同上

中学生友好都市交流事業

大韓民国保寧市へ派遣、ホ-ムステイ等

1,200,000

同上

介護用品支給事業

65歳以上在宅用介護高齢者へ支給

6,400,000

同上

夏季花火大会補助事業

観光協会主催大会への補助金交付

11,000,000

同上

高浜ブランド検討・推進事業

「たかはま鮨」のブランド化に支援等

3,500,000

 

福井県だけの例ですが本来の公共施設重点、いわゆる箱物だけではなく

行政の一般会計予算で行なわなければならない方へかなりのお金が使われている事が分かります。

住民の一般の暮らしさえも原発マネ-でまかなわれているのです。

 

 そこで一般会計分にどれだけの原発マネ-が使われているかを一覧表で見てみます。

         東京新聞の調査で2013年1月1日に掲載されたものを手直ししました。

2011年度決算(東海村のみ2010年度)分です。

原子力施設

保有者

場所

自治体名

人口

交付金での事業額

一般会計歳出に

占める割合

泊原発

北海道電力

北海道

泊村

1,960

5.1億円

12.9%

再処理工場等

日本原燃

青森県

六ヶ所村

11,095

11.4億円

8.9%

大間原発

電源開発

青森県

大間町

6,139

5.9億円

11.9%

東通原発

東北電力

青森県

東通村

7,191

7.9億円

7.6%

女川原発

東北電力

宮城県

女川町

8,076

7.1億円

2.8%

 

東北電力

宮城県

石巻市

152,029

2.4億円

0.1%

福島第一原発

東京電力

福島県

大熊町

11,366

22.5億円

21.4%

 

 

 

双葉町

6,937

7.0億円

9.4%

福島第二原発

東京電力

福島県

富岡町

14,556

9.7億円

11.2%

 

 

 

楢葉町

7,656

9.3億円

14.0%

東海第二原発

日本原電

茨城県

東海村

37,841

11.9億円

7.0%

柏崎刈羽原発

東京電力

新潟県

柏崎市

90,261

20.7億円

3.9%

 

 

 

刈羽村

4,875

9.7億円

11.8%

志賀原発

北陸電力

石川県

志賀町

22,894

5.3億円

4.0%

敦賀原発

日本原電

福井県

敦賀市

68,750

16.0億円

5.4%

美浜原発

関西電力

福井県

美浜町

10,461

12.3億円

14.4%

高浜原発

関西電力

福井県

高浜町

11,067

17.5億円

20.6%

大飯原発

関西電力

福井県

おおい町

8,796

20.0億円

18.8%

浜岡原発

中部電力

静岡県

御前崎市

35,022

13.6億円

8.3%

島根原発

中国電力

島根県

松江市

207,171

28.1億円

2.8%

伊方原発

四国電力

愛媛県

伊方町

11,062

4.8億円

4.5%

玄海原発

九州電力

佐賀県

玄海町

6,358

16.4億円

22.5%

川内原発

九州電力

鹿児島県

薩摩川内市

99,904

14.2億円

2.6%

    注:交付金の金額が一般会計の10%を超えている自治体は次の通りです。

   公共施設は勿論のこと一般会計までジャブジャブに原発マネ-依存している事は驚きです。

   目の前のお金欲しさに原発を容認する気持ちも分かります。

   泊村・大間町・大熊町・富岡町・楢葉町・刈羽村・美浜町・高浜町・おおい町・玄海町

 

 

 

 

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