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キーワード「歴史の教訓」を含む投稿一覧

  • アジア女性基金

    2020/08/18
    11:23

    1994年、社会党の村山政権が誕生すると、

    当時の与党だった社会党、自民党、さきがけの

    3党で「戦後50年問題プロジェクトチ-ム」を発足させ、

    その下に「従軍慰安婦等小委員会」を設置しました。

    その委員会で調査した結果、

    1995年7月15日

    「国家の道義的責任は認めるが、法的責任はない」

    そして「国民から償い金を募る」という

    「女性のためのアジア平和国民基金

    (通称アジア女性基金)」が発足しました。

    対象となるのは、台湾、韓国、フィリピンで同時に

    インドネシアとオランダが医療福祉の枠で追加されました。

     

    ● 内容 

     元従軍慰安婦の方々のため国民、

     政府協力のもとで次の事を行なう。

     1. 元従軍慰安婦の方々へ国民的な償いを行なうために

      資金を民間から募金する

     2. 元従軍慰安婦の方々に対する医療、福祉など、

      お役に立つような事業を行う者に対して、  

      政府の資金等により基金が支援する

     3. 政府は元従軍慰安婦の方々に

      国としての率直な反省とおわびの気持ちを表明する

     4. 政府は、過去の従軍慰安婦の歴史資料を整えて、

      歴史の教訓とする

    注:まず、国がきちんと責任を認めて

      謝罪と補償をしなければならないのに、

      主体が国民や民間になっています。

      また支援という言葉もありますが、

      強姦の加害者が謝罪もしないで

      支援をするというのはおかしい話です。

      さらに、「歴史資料を整えて、歴史の教訓」も

      一切行なわれず、

      逆に教科書から消そうとしています。

     

    日本の主要マスコミはほとんど

    この国民基金を支持する状況でしたが、

    韓国・台湾・フィリピンの被害者からは

    猛烈な反対が起きました。

     

    その後日本政府の立場は変わっていません。

    むしろアジア各地で元慰安婦が名乗り出た時、

    「反日的な日本人が焚きつけているのだろう」とか

    「金欲しさにでたらめを言っている」等の中傷がありました。

    政治家でも「商行為だった」等と侮蔑的な発言が相次ぎました。

    政府が認めたことですら

    このように文句をつけて抗議をする人がいます。

    アジア女性基金はそのあたりの

    バランスを取ったものといえるでしょう。

     

    女性基金は民間からお金を集めて

    単に見舞金を出すというもので、

    実際は国の責任を逃れて

    民間に責任転嫁するものです。

    被害者がうるさいから

    金をばらまいて騒ぎを収めるという考えです。

    その為多くの被害者は受取りを拒否しました。

    被害者が要求しているのはお金ではなく、

    日本政府の調査・謝罪・補償だからです。

     

    加害者の方が一方的に金を投げて、

    これでいいだろうというのは

    世の中では通らないでしょう。

    加害と被害があったとき、

    被害者から要求した内容に即するのが

    世の中の常識です。

    国民基金は元慰安婦からの申請期限を

    5年と決めていますので、

    国によっても異なりますが、

    2001年から2002年で終了しました。

    2002年7月現在で285人が償い金を受け取っています。

    総額は5億7000万円とのことです。

    国民基金は終了しましたが、問題も残りました。

    アジア各地でやっとの思いで名乗り出た

    元慰安婦の方々の現在の境遇は様々です。

    国の謝罪を伴う保証がなくても、

    目の前にお金をばら撒かれれば生活に困窮している人は

    どうしても受け取ってしまいます。

    しかも脅かしにも近い形で無理やりお金を渡したのです。

    仕方なくお金を受け取ってしまった被害者、

    あくまでも日本政府に謝罪を要求する被害者・・・・

    揺れ動く心の狭間で被害者の団体が

    分裂してしまった例もあります。

    日本政府が中途半端なことをしたために、

    かえって被害者に心の負担を増やしてしまったのです。

    日本の姿勢が問題をこじらせたために、

    アジアの各国政府は女性基金を拒否する方向で動きました。

     

    ● 台湾では「萬国法律事務所」を窓口に

     1997年3月に新聞掲載で受付を始めました。

     台湾では政府やNGO等の6者が協議して

     慰安婦問題に対処していますが、

     日本の国民基金には反対でした。

     対抗措置として1997年12月、

     日本政府から正式に補償が実行されたら

     返済する立替え金という名目で

     42人の被害者に台湾政府から200万円、

     NGOから募金で集まった200万円が支給されました。    

     基金の元専務理事だった

     和田春樹東大名誉教授によれば、  

     結果として36人に対して12人が

     償い金を受取ったそうです。

     

    ● 韓国では1996年、

     39団体と19人の国会議員が中心となって

     「強制連行された日本軍従軍慰安婦問題解決のための

     市民連帯」が大募金運動を始めました。

     しかし1997年1月11日に日本が7人の被害者に

     国民基金を抜き打ちに支給したために問題がこじれ、

     1997年国民基金の活動をしていた

     臼杵敬子氏を入国禁止とし、

     更に1998年1月6日、

     韓国の被害者や市民団体、韓国政府への事前の了解もなく、

     日本が韓国の新聞に「償い金」支給の

     全面広告を出した事から猛反発を受けました。

     そして1998年5月に金大中政権が誕生した頃、

     韓国国内では「国民基金」に反対して

     募金運動が始まりました。

     韓国政府は償い金に対抗して

     生存者152人に、国民基金を受け取らない事を条件に

     一人当たり約300万円の一時金と

     毎月5万円の生活支援金の支給を開始しました。

     事実上国民基金は凍結されたのです。  

     基金の元専務理事だった和田春樹東大名誉教授によれば、  

     結果として207人に対して60人は償い金を受取ったそうです。

     

    ● フィリピンでは国民基金の受取を巡って

     「リラ・ピリピ-ナ」というNGOが分裂し、

     現在は3つの団体ができています(2003年現在)。  

     450人位の被害者が名乗り出ましたが、

     180人位が基金を受け取ったと見られています。  

     2000年11月、日本に謝罪と国家補償を求める決議が

     上下両院に提案されました。

     

    ●オランダとインドネシアは医療福祉の施設が多いため省略します。

     

    国民基金に対する対応は国によっても異なります。

    韓国と台湾の場合は日本の植民地であった経緯もあり

    「被害者への生活支援やケアは自分たちでするから、

    日本は真摯の反省のもと、

    日本政府にしか出来ない公式謝罪と

    国家としての保障を行うべきである」という

    考えが強いようです。

     

    国民基金が残した問題点を少し整理します。

    ●被害者が求めた形ではなく、日本政府が勝手に決めたこと

    ●強引な支給で被害者が分裂したこと

    ●日本社会の本質的な意識改革につながらなかった

    ●国際社会特に国連からは認められなかった

    つづきを読む

  • 河野談話

    2020/08/18
    11:01

    その後1992年1月11日、

    中央大学の吉見義明教授が、

    日本軍の関与を示す防衛庁図書館の資料を発見、

    朝日新聞に発表しました。

    その結果国は謝罪する方向へと傾いていきます。

     

    ● 1月12日、加藤紘一官房長官は日本軍の関与を認め、

     13日に謝罪談話を発表しました。

     

    ● 17日には訪韓した宮沢首相は

     日韓会談で公式に謝罪しました。

     

    1993年8月4日、

    政府はある程度の資料調査と

    韓国人慰安婦からの聞き取り調査をして、

    河野洋平官房長官は談話として

    下記の点を認めました。

    1. 慰安所の設置・管理・慰安所の移送については、

     日本軍が「直接あるいは間接にこれに関与」した。

    2. 慰安婦の「募集」は、「甘言、弾圧による等、

     本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり」  

     「官憲等が直接これに加担した」こともあった。

    3. 慰安所における生活は「強制的な状況の下での

     痛ましいもの」であった。

    4. 朝鮮半島出身の慰安婦の「募集」「移送」

     「管理」なども「甘言、弾圧による等、

     総じて本人たちの意思に反して」行なわれた。

    5. 従軍慰安婦問題は「当時の軍の関与のもとに、

     多数の女性の名誉と尊厳を傷つけた問題」あった。          

    6. 元慰安婦の方々には

     「心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる」

    •  

    このように認めた上で、

    さらに談話では下記のように話しています。

    「われわれはこのような歴史の真実を

    回避することなく、

    むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。

    われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、

    このような問題を長く記憶に留め、

    同じ過ちを決して繰り返さないという

    固い決意を改めて表明する」

     

    この内容は一見すると

    誠意ある謝罪のようにも聞こえますが、

    国家はちょっと関与はしたが、

    主体はあくまでも民間業者である。

    そして軍や国家が組織的にやったことではない。

    だから国家の国際法上の犯罪ではないという見解です。

    ですから政府は謝罪の意を表したが、

    賠償はしないと言う立場を取りました。

    民間主体に行なったことだから

    政府は金を出さないが民間に基金を作って

    償い金を出そうとしたのです。

    そして歴史研究、歴史教育もその後の

    歴史教育に生かすどころか、逆行さえしています。

    その見解は今も生きていて、

    「お詫びと反省」は政府や国民の

    共通認識になっていないようです。

     

    しかもその後はこの河野談話を

    否定する政治かも出てきています。

    ● 永野茂門元法務大臣の発言  

     1994年5月7日 朝日新聞

     ・・・・慰安婦は当時の公娼であって、

     それを今の目から女性蔑視とか、

     韓国人差別とかは言えない

    ● 奥野誠亮元文部大臣(明るい日本国会議員連盟会長)発言  

     1996年6月

     ・・・慰安婦は商行為に参加した人たちで、

     強制ではなかった。

     公娼だった。

    ● 藤岡信勝東大教授(自由主義史観研究会代表)の論文    

     「諸君!」1996年10月号

      ・・・・彼女らは売春婦と呼ばれるべき存在だった。

      つまり彼女らは「人類の最古の職業」に従事していたのだ。・・・・

      戦地の舞台をお客とする娼婦が公娼制度の

     一環に位置することはいうまでもない。

    ● その後は櫻井よしこ氏、小林よしのり氏、

     ・・・多くの政治家と続き、

     最近では安倍首相や橋下氏の発言が有名です。

     

    そして政府はこの官房長談話で調査を終了したとして

    それ以降調査する努力を中止し、今に至っています。

     

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  • 村山談話

    2020/07/07
    13:34

    当時の村山内閣総理大臣は1995年(平成7年)8月15日、談話を発表しました。

    いわゆる村山談話です。

     

    「村山談話」

    ●戦後50周年の終戦記念日にあたって

     先の大戦が終わりを告げてから、50年の歳月が流れました。

     今、あらためて、あの戦争によって

     犠牲となられた内外の多くの人々に思いを馳せるとき、

     万感胸に迫るものがあります。

     敗戦後、日本は、あの焼け野原から、幾多の困難を乗りこえて、

     今日の平和と繁栄を築いてまいりました。

     このことは私たちの誇りであり、

     そのために注がれた国民の皆様1人1人の英知とたゆみない努力に、

     私は心から敬意の念を表すものであります。

     ここに至るまで、米国をはじめ、世界の国々から寄せられた支援と協力に対し、

     あらためて深甚な謝意を表明いたします。

     また、アジア太平洋近隣諸国、米国、さらには欧州諸国との間に

     今日のような友好関係を築き上げるに至ったことを、

     心から喜びたいと思います。

     平和で豊かな日本となった今日、

     私たちはややもすればこの平和の尊さ、有難さを忘れがちになります。

     私たちは過去のあやまちを2度と繰り返すことのないよう、

     戦争の悲惨さを若い世代に語り伝えていかなければなりません。

     とくに近隣諸国の人々と手を携えて、

     アジア太平洋地域ひいては世界の平和を確かなものとしていくためには、

     なによりも、これらの諸国との深い理解と信頼にもとづいた

     関係を培っていくことが不可欠と考えます。

     政府はこの考えにもとづき、

     特に近代史における日本と近隣アジア諸国との関係にかかわる歴史研究を支援し、

     各国との交流の飛躍的な拡大をはかるために、

     この2つを柱とした平和友好交流事業を展開しております。・・・・・・

     いま戦後50周年の節目に当たり、われわれが銘記すべきことは、

     来し方を訪ねて歴史の教訓に学び、未来を望んで、

     人類社会の平和と繁栄でへの道を誤らないことであります。

     わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、

     戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、

     植民地支配と侵略によって、多くの国々、

     とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。

     私は、未来に過ち無からしめんとする故に、

     疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、

     ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明します。

     また、この歴史がもたらした内外の全ての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます。

      以下省略

     

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  • 河野談話

    2020/07/07
    10:22

    1993年8月4日、

    政府は資料調査と韓国人慰安婦からの聞き取り調査をした結果、

    河野洋平官房長官は談話として下記の点を認めました。

     

    ●河野談話

     いわゆる従軍慰安婦問題については、

     政府は、一昨年12月より、調査を進めてきたが、

     今般その結果がまとまったので発表することとした。

     今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、

     数多くの慰安婦が存在したことが認められた。

     慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、

     慰安所の設置、管理及び慰安所の移送については、

     旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。

     慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、

     その場合も甘言、弾圧による等、

     本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、

     更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。

     また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。

     なお、戦地に移送されたについては、日本を別とすれば、

     朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、

     その募集、移送、管理等も甘言、強圧による等、

     総じて本人たちの意思に反して行なわれた。

     いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、

     多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。

     政府は、この機会に、改めて、その出生地のいかんを問わず、

     いわゆる従軍慰安婦として数多くの苦痛を経験され、

     心身にわたり癒しがたい傷を負わされたすべての方々に対し

     心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。

     また、そのような気持ちを我が国としてどのように表すかということについては、

     有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討すべきものと考える。

     われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、

     むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。

     われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶に留め、

     同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。

     なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、

     また、国際的にも関心が寄せられており、

     政府としても、今後とも、民間の研究を含め、充分に関心を払って参りたい。

     

    この河野談話を発表するに当たって、

    発表の基になる調査をした「内閣官房内閣外政審議室」は

    「いわゆる従軍慰安婦問題について」を発表しています。

     

    「内閣官房内閣外政審議室の調査」

    いわゆる従軍慰安婦問題について

    平成5年8月4日

    内閣官房内閣外政審議室

    1 調査の経緯

     いわゆる従軍慰安婦問題については、

     当事者による我が国における訴訟の提起、

     我が国会における議論等を通じ、内外の注目を集めて来た。

     また、この問題は、昨年1月の宮澤総理の訪韓の際、

     盧泰愚大統領(当時)との会談においても取り上げられ、

     韓国側より、実態の究明につき強い要請が寄せられた。

     この他、他の関係諸国、地域からも本問題について強い関心が表明されている。

     このような状況の下、

     政府は平成3年12月より、関係資料の調査を進めるかたわら、

     元軍人等関係者から幅広く聞き取り調査を行うとともに、

     去る7月26日から30日までの5日間、韓国ソウルにおいて、

     太平洋戦争犠牲者遺族会の協力も得て

     元従軍慰安婦の人たちから当時の状況を詳細に聴取した。

     また、調査の過程において、

     米国に担当官を派遣し、米国の公文書につき調査した他、

     沖縄においても、現地調査を行った。

     調査の具体的態様は以下の通りであり、

     調査の結果発見された資料の概要は別添の通りである。

     ◎調査対象機関 

       警察庁、防衛庁、法務省、外務省、文部省、厚生省、

       労働省、国立公文書館、国立国会図書館、米国国立公文書館

     ◎関係者からの聞き取り

       元従軍慰安婦、元軍人、元朝鮮総督府関係者、元慰安所経営者、

       慰安所付近の居住者、歴史研究家等

     ◎参考とした国内外の文書及び出版物

      韓国政府が作成した調査報告書、韓国挺身隊問題対策協議会、

      太平洋戦争犠牲者遺族会など関係団体が作成した元慰安婦の証言集等。

      なお、本問題についての本邦における出版物は数多いがそのほぼすべてを渉猟した。

     本問題については、政府は、すでに昨年7月6日、それまでの調査の結果について

     発表したところであるが、その後の調査もふまえ、

     本問題についてとりまとめたところを以下のとおり発表することとした。

    2 いわゆる従軍慰安婦問題の実態について

     (1)慰安所設置の経緯

      各地における慰安所の開設は当時の軍当局の要請によるものであるが、

      当時の政府部内資料によれば、旧日本軍占領地域内において

      日本軍が住民に対し強姦等の不法な行為を行い、

      その結果反日感情が醸成されることを防止する必要性があったこと。

      性病等の病気による兵力低下を防ぐ必要があったこと、

      防諜の必要があったことなどが慰安所設置の理由とされている。

     (2)慰安所が設置された時期

      昭和7年にいわゆる上海事変が勃発したころ

      同地の駐屯部隊のために慰安所が設置された旨の資料があり、

      その頃から終戦まで慰安所が存在していたものとみられるが、

      その規模、地域的範囲は戦争の拡大とともに広がりを見せた。

     (3)慰安所が存在していた地域

      今次調査の結果慰安所の存在が確認できた国又は地域は、

      日本、中国、フィリピン、インドネシア、マラヤ(当時)、

      タイ、ビルマ(当時)、ニュ-ギニア(当時)

      香港、マカオ及び仏領インドシナ(当時)である

     (4)慰安婦の総数

      発見された資料には慰安婦の総数を示すものはなく、

      また、これを推認させるに足りる資料もないので、

      慰安婦総数を確定するのは困難である。

      しかし、上記のように、長期に、かつ、広範な地域にわたって慰安所が設置され、

      数多くの慰安婦が存在したものと認められる。

     (5)慰安婦の出身地

      今次調査の結果慰安婦の出身地として確認できた国又は地域は、

      日本、朝鮮半島、中国、台湾、フィリピン、インドネシア及びオランダである。

      なお、戦地に移送された慰安婦の出身地としては、

      日本人を除けば朝鮮半島出身者が多い。

     (6)慰安所の経営及び管理

      慰安所の多くは民間業者により経営されていたが、

      一部地域においては、旧日本軍が直接慰安所を経営したケ-スもあった。

      民間業者が経営していた場合においても、旧日本軍がその開設に許可を与えたり、

      慰安所の施設を整備したり、

      慰安所の利用時間、利用料金や利用に際しての

      注意事項などを定めた慰安所規定を作成するなど、

      旧日本軍は慰安所の設置や管理に直接関与した。

      慰安所の管理については、

      旧日本軍は、慰安婦や慰安所の衛生管理のために、

      慰安所規定を設けて利用者に避妊具使用を義務付けたり、

      軍医が定期的に慰安婦の性病等の病気の検査を行う等の措置をとった。

      慰安婦に対して外出の時間や場所を限定するなどの慰安所規定を設けて

      管理していたところもあった。

      いずれにせよ、慰安婦たちは戦地においては

      常時軍の管理下において軍と共に行動させられており、

      自由もない、痛ましい生活を強いられたことは明らかである。

     (7)慰安婦の募集

      慰安婦の募集については、

      軍当局の要請を受けた経営者の依頼により

      斡旋業者らがこれに当たることが多かったが、

      その場合も戦争の拡大とともにその人員の確保の必要性が高まり、

      そのような状況の下で、業者らが或いは甘言を弄し、

      或いは畏怖させる等の形で本人たちの意向に反して集められるケ-スが数多く、

      更に、官憲等が直接これに加担する等のケ-スも見られた。

     (8)慰安婦の輸送等

      慰安婦の輸送に関しては、業者が慰安婦等の婦女子を船舶で輸送するに際し、

      旧日本軍は彼女らを

      特別に軍属に準じた扱いにするなどしてその渡航申請に許可を与え、

      また日本政府は身分証明書等の発給を行うなどした。

      また、軍の船舶や車両によって戦地に運ばれたケ-スも少なからずあった他、

      敗走という混乱した状況下で現地に置き去りにされた事例もあった。

     

    これらの内容を一見すると誠意ある謝罪のようにも聞こえますが、

    国家はちょっと関与したが、主体はあくまでも民間業者である。

    そして軍や国家が組織的にやったことではない。

    だから国家の国際法上の犯罪ではないという見解です。

    ですから政府は謝罪の意を表したが、賠償はしないと言う立場を取りました。

    民間主体に行なったことだから政府は金を出さないが、

    民間に基金を作って償い金を出させようとしたのです。

     

    そして下線を引いた部分も

    その後の歴史教育に生かすどころか、逆行さえしています。

    その見解は今も生きていて、

    「お詫びと反省」は政府や国民の共通認識になっていないようです。

     

    内閣官房内閣外政審議室の「いわゆる従軍慰安婦問題について」の

    5番目に慰安婦の出身地があります。

    そこには出身地が、日本、朝鮮半島、中国、台湾、フィリピン、

    インドネシア、オランダの5ケ国になっています。

    実はそれ以外にもマレ-シア、マ-シャル諸島、ビルマ、ミクロネシア、東チモ-ル

    その他の地域にも慰安婦は居たのです。

    しかし政府が上記5ケ国(日本と中国を外す)としたため、

    その後、他の国は無視されることになってしまいました。

    その結果として、次項目のアジア女性基金の対象から外される結果になるのです。

     

    そして政府はこの官房長談話で調査を終了したとして

    それ以降調査する努力を中止し、今に至っています。

     

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