核燃料サイクル

核施設の廃炉・廃止
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最終更新日:2018/10/07 9:09

原子力発電所を含め、事故を起こしていない核施設は老朽化や一定の使命を終えた後は廃炉をしなければなりません。

使用済み核燃料などの高レベル廃棄物は前項目で書きましたが、低レベルの廃棄物が大変です。

高レベル廃棄物は六ヶ所村で処理する事になっていますが、まだ機能していないために原子力発電所の敷地に保損されていることは前項目で書きました。

また廃棄物には液体や気体もありますが、それらに関しては別に書きます。

ここではそれ以外の低レベルの廃棄物に関して整理してみます。

●低レベル廃棄物  

電気事業連合会では低レベルの中でも更に細かく高いほうからL1~L3と分けています。  

何ベクレルか?等の数値は示されていません。   

L1 制御棒など原子炉の中心に近い物   

L2 手袋、紙、布、フィルタ-   

L3 金属、コンクリ-ト  

これら低レベル廃棄物が今後どの位出てくるのでしょうか?  

これから廃炉作業に入る中部電力の浜岡1号基、2号基と全国57基がどの位の量の低レベル廃棄物が発生するのか表にしてみました。   

        電気事業連合会、中部電力の推計  単位トン 

レベル廃棄物の例浜岡1、2号機全国57基を廃炉にした場合
L1制御棒など原子炉の中心に近い物1008,000
L2圧力容器、手袋、紙、布、フィルタ-1,00063,000
L3金属、コンクリ-ト18,900380,000


これだけの量の低レベル廃棄物をどこで処分して、どこに保管するのかはまだ決まっていません。

事故を起こしていない正常な(?)発電所でもこうなのですから、福島の事故を起こした発電所の片づけは

数十年或いは100年単位かかるかもしれません。

日本では経験がないため金額も年数も不明です。

恐らく大変なので政府は廃炉の決定ができないのでしょう。

ズルズルと使い続けて終わってから考えよう・・・・でしょう。

そして研究炉や実験装置では既に廃止したところが沢山あります。

もちろん研究や実験ですから規模は小さいので比較はできませんが参考までに一覧を載せます。

小さい施設でも膨大な核廃棄物が出ることの注目してください。

●研究炉の廃止措置 

施設名

所有者

(所在地)

熱出力運転開始運転停止廃止の現状
JRR-1

原子力機構

(東海)

50KW1957.81968.9

炉心から燃料抜き取り

炉本体施設密閉

原子炉を記念展示し

公開(1978年)

2003.7原子炉施設から

核燃料施設に変更

HTR

日立エンジニアリング

 (川崎)

100KW

1961.12

1975.2

廃止措置中。

1975年6月解体届、

2007年4月廃炉認可。

1976年以降燃料、

放射性廃棄物保管中。

原子力船

(むつ)

原子力機構

 (むつ)

36MW

1974.8

1992.1

廃止措置中。

1992年8月解体届、

2006年10月廃炉認可。

原子炉を取り外し、

1995年展示公開

JPDR

原子力機構

(東海)

90MW

1963.8

1976.3

1986年解体開始。

1996解体完了

放射性廃棄物4500トン、

一般廃棄物18000トン

JRR-2

原子力機構

(東海)

10MW

1960.10

1996.12

廃止措置中。1997年5月解体届、

2006年11月解体認可。炉体密閉、

その他機器等2004年3月解体完了

TTR-1

東芝

(川崎)

100KW

1962.3

2001.1

廃止措置中。2001年8月解体届、

2007年解体許可。

核施設解体中。使用済み燃料米国へ

立教大学

立教大学

(横須賀)

100KW

1961.12

2001.12

廃止措置中。2002年8月解体届、

2007年6月認可。

2003年11月米国に燃料へ燃料返還。

解体準備作業中

武蔵工大炉

武蔵工大

(川崎)

100KW

1963.1

1989.12

廃止措置中。2004年1月解体届、

2007年6月認可。

2006年11月米国に燃料へ燃料返還。

解体作業中2

旧JRR-3

原子力機構

(東海)

10MW

1962.9

1983.3

改造のため、解体撤去。

炉体は大型保管庫に撤去。

JRR-3として運転

         出典 電気新聞 原子力ポケットブック 2008年版

            文部科学省 研究炉等安全規制検討会資料 2005年1月

            原子力安全委員会 試験研究のための原子炉施設に関する調査 2008年8月

●臨界実験装置の廃止措置 

名称

所有者

出力

運転開始

運転停止

廃止の現状

AHCF

原子力機構

(東海)

50W

1961.61967.31979年2月廃止完了
SCA

住友原子力工業

(大宮)

200W

1966.9

1970.12

1971年2月廃止完了
MCF

日立製作所

(川崎)

100W

1962.10

1973.7

2003年7月廃止完了

JMTRC

原子力機構

(大洗)

100W

1965.10

1995.12

2003年3月廃止完了

使用済燃料米国に返還

VHTRC

原子力機構

(東海)

10W

1985.5

2000.9

HTTR臨界で使命達成。

2003年3月解体届、2006年11月廃止許可

2000年末第一段階完了

第2段階撤去予定。使用済燃料保管中

DCA

原子力機構

(大洗)

1KW

1969.12

2001.9

ふげん停止で計画中止、

廃止中。2001年1月解体届

2006年10月廃止認可

       出典 電気新聞 原子力ポケットブック 2008年版

            文部科学省 研究炉等安全規制検討会資料 2005年1月

            原子力安全委員会 試験研究のための原子炉施設に関する調査 2008年8月

 

 

 

 

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