最後に

公共事業と癒着
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最終更新日:2014/05/27 13:18

原発政策を推進している政治家も研究者も、すべての人が原発は危険で止めるべきであることを知っています。

電力会社自身が一番分かっている筈です。

しかしながら止める事は難しいようです。

恐らくもう一度福島のような事故が起きてもとめることが出来ないのではないかと危惧しています。

もう一度最初の項目を見てください。

原子力発電の本当の目的は2つです

公共事業として巨大なお金を動かす事

使用済み燃料からプルトニウムを取り出して核兵器を作れる状態にしておく事

しかしこの目的を前面に押し出すと国民の支持を受けられません。

そこで国民向けに掲げられた目的が次のことです。

将来のエネルギ-不足に備える

コストが安い

地球温暖化(CO2)に良

このように書きました。電気も間に合っている、コストも高い、温暖化にも良くない、危険・・・・・

これでも止めることが出来ないのは本当の目的が、公共事業と核兵器(安全保障)だからです。

 

「政府に止める権限はあるか」

   首相官邸前のデモをやっても、署名運動をしても、裁判を起こしてもなかなか停止する事が出来ないようです。

何故でしょうか?

政府には停止の権限がないからです。

一般の民間会社と同じで、政府が勝手に「やれ!」とか「止めろ」とか命令できないのです。

基本政策つまり原子力発電は国策として政府が決めますが、実際の事業は民間企業が行います。

許認可事業として、一定の運転基準 を満たせば政府は許可を与えているのです。

勿論規準を満たしていなければ運転できませんので、安全基準をどんどん厳しくすれば運転できなくなります。

現在行なわれている各電力 会社と原子力規制委員会のせめぎ合いがそこにあります。

規制委員会の厳しい規制をクリアすればとめることは出来ません。

よく規制委員会の田中委員長が「停止の権限は委員会にはありません」というのはそういうことです。

ですから国、電力会社、原発製造業者、ゼネコンは規制委員会のメンバ-に対して

安全基準を緩めるために寄付をしたり、

人選で圧力をかけたりするようになります。

原子力規制委員会が新規制基準策定等のために設置した検討会に参加した専門家の内、

確認されただけでも10人の研究費の未申告が発覚しました。

2013年10月下旬時点での数字です。

発覚した分だけですからほんの氷山の一角でしょう。

    * 2013年11月10日 東京新聞

    名前

資金提供者

未申告額

阿部豊 筑波大教授

三菱重工業など

1,314万円

勝村庸介東兄弟教授

日立製作所など

998万円

林康裕京都大教授

関電設立団体など

560万円

飯塚悦功東大上席研究員

日立製作所など

400万円

平石哲也京大教授

関電子会社

310万円

釜江克宏京大教授

清水建設子会社

250万円

山口彰大阪大教授

関西原子力懇談会

80万円

高木郁二京大教授

日本核燃料開発

70万円

高田毅士東大教授

竹中工務店

50万円

塚越誠一東大教授

日立製作所

39万円

 

このように国が国策として原発を推進し、業者に委任している状況では法的には国は停止できないのです。

事故の後当時の菅直人が静岡の浜岡原発を停止しましたが、総理の命令であれば法律違反です。

総理大臣が中部電力にお願いして、会社が「総理の依頼だから」と停止したのです。

政府が国家の基本政策として「原発停止」と決定すれば、許認可は取り消しになります。

 

「原発推進の総合資源エネルギ-調査会スタ-ト」

   政府のエネルギ-基本政策を決定する「総合資源エネルギ-調査会」の委員が2013年3月に新委員が決まり、

脱原発の委員5人が外されました。

* エネルギ-基本計画

電力やガス等、中長期的なエネルギ-の需給状況を分析して政策の方向を示す計画のことで、

2003年に出来て3年ごとに見直しをしている。

基本計画を検討する有識者会議で検討する。

当初25人の委員で始まったが今回は15人となった。

* 総合資源エネルギ-調査会総合部会の新委員

     ・ 三村明夫 部会長 新日鉄住金相談役

     ・ 西川一誠 新任  福井県知事

     ・ 山名元   新任  京大原子炉実験所教授

     ・ 秋元圭吾 新任  地球環境産業技術研究機構・システム研究グル-プリ-ダ-

     ・ 増田寛也 新任  野村総合研究所顧問

     ・ 志賀俊之 新任  日産自動車最高執行責任者

     ・ 豊田正和      日本エネルギ-経済研究所理事長

     ・ 柏木孝夫      東京工大大学院教授

     ・ 中上英俊      住環境計画研究所所長

     ・ 橘川武郎      一橋大大学院教授

     ・ 松村敏弘      東大社会科学研究所教授

     ・ 寺島実郎      日本総合研究所理事長

     ・ 植田和弘 脱原発 京大大学院教授

     ・ 崎田裕子 脱原発 ジャ-ナリスト・環境カウンセラ-

     ・ 辰巳菊子      日本消費生活アドバイザ-・コンサルタント協会常任顧問

  * 今回外された脱原発を主張する委員

     ・ 飯田哲也  環境エネルギ-政策研究所所長

     ・ 枝広淳子  ジャパン・フォ-・サステナビリティ代表

     ・ 大島堅一  立命館大学教授

     ・ 高橋洋    富士通総研主任研究員

     ・ 伴英幸    原子力資料情報室共同代表

 

「現状は停止していながらお金だけが動く」

   危険で不用なことは皆承知しているけど、巨大な金が動くために止められないのです。

それでは現状はどの様になっているのでしょうか?

2013年8月16日現在は大飯原発が2基(230万kw)動いているだけで、それ以外は全部停止しています。

停止していてお金の流れはどうなっているのでしょうか?

まるで原発が動いているように相変わらずお金は動いています

推進が基本政策で、現在は仮に停止しているだけですからお金は動くのです。

  国からの交付金やその他の助成金

  電力会社からの燃料税や固定資産税

これらは原発のある市町村には入ってきます。

電力会社の社員も休まずに再稼動に向けて給料を貰っています。

そうなのです。

国策はそのままだから「動かすぞ!動かすぞ!」と言い、動かすからお金も出しますよ!

でも審査の関係でなかなか動かないから、安心してお金だけ回しましょう!

つまり金は貰って、危険な原発は当分動かさない・・・・これが原発を抱える市町村には一番良い事なのです。

 

「金は出すけど口は出さない」

   よく考えるととても奇妙なことです。

一般の民間の会社の場合、認可を受けて仕事をする時は一切が自分の責任で、法令や規準を守って働きます。

国がお金をくれて支援してくれるという事はありません。

ところが電力会社は違うのです。

認可を受けて独占的に仕事をしながら、単純に営業の事だけ自分でやって、

後の周辺の環境整備や、後片付けまで国が巨大なお金を出してくれるのです。

私たち国民の眼が行き届かないところで網の目のように張りめぐらした利権と癒着の集団にお金が流れているのです。

「原発の経済効果・・・・」に詳しく書きました。

相手はゼネコン・建設・土建・電気・大学・研究機関・マスコミ・・・・全てに金が動いているのです。

選挙が絡むので現在の政治家では勇気がなくて推進政策にメスを入れることが出来ないようです。

それが、皆が分かっているのに止められない理由です。

誰も猫の首に鈴を付けたがらないのです。

止められない理由は電力会社にもあります。

 

「電力会社の事情」

   電力会社は巨額の資産を持っています。

燃料と原子力施設です。

まず燃料、核燃料ウランのことですが、これから使用する未使用燃料と使い終わった使用済み燃料の2つです。

新規の燃料が資産(財産)なのは分かりますが、使い終わった燃料も資産なのです。

核燃料サイクルで使用済み燃料は再処理して、「もんじゅ」や「MOX」や「核兵器」に利用できます。

再利用出切るので資産なのです。

それと発電施設、全国53ケ所(事故を起こした福島も含む)も資産です。

電力会社9社で割ると1社6ケ所近くです。

1基何千億かするでしょう。償却年限によっても異なりますが巨額の資産です。

そこでもし日本政府が国策変更して原発停止になったらどうでしょうか?

一瞬にして燃料も原子力施設も資産ではなくなり、不用なゴミとして捨てるものになります。

マイナス資産になってしまうのです。

電力会社は巨大な赤字転落です。株価・社債(NHKだけでも何百億も持っている)は暴落し、

その影響は多くの産業に影響を与えるでしょう。

このように電力会社も急に止められると困るのです。

このように皆が分かっていて停止できない理由は電力会社にもあるのです。

 

 

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