メタボ検診

血圧基準の変移
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最終更新日:2014/08/02 12:00

昔は水圧が低いとアパ-トの3階で水がチョロチョロしか出ないなんていう事が良くありました。

あまり水圧が高くても古い水道管だと水漏れしたり、ホ-スが破けたりします。

血圧も同じことです。

あまり低いと血の巡りが悪く栄養や酸素が身体の末端まで行き渡りません。

かといってあまり高いと血管が破れ出血を起こす可能性があります。

ではどの位の血圧が妥当かと言うことになりますが、

年齢により血管の丈夫さも変わりますし、

肥満で血管を圧迫している場合もあるのでなかなか難しい問題です。

一応WHOや国では基準を設けていますが、どういう訳か特に日本では年々基準が厳しくなってきています

まずは1990年からの基準の変化を見てみます。

検査基準の変化

*1990年 高血圧診療の手引き

治療の対象  下が90 mmHg以上の場合

 下が90 mmHg以下で上が常時170~180 mmHgの人

治療はまず、非薬物療法を行い、降圧剤は少量で開始、徐々に降圧を図る

降圧の目標は 下が90 mmHg未満

 上が60歳代で 140~160 mmHg

   70歳代で 160~180 mmHg

注:この頃は170 mmHg以上の人が治療対象でした。

  そして治療目標は70歳代で160mmHgだったのです。

*1999年 国際高血圧学会の指針 (高血圧患者は1800万人

高血圧   上160 mmHg以上もしくは下が95 mmHg以上 約1800万人

境界域   上140~159 mmHgもしくは下90~94 mmHg

正常血圧  上140 mmHg未満  下90 mmHg未満

注:この時点では140までの人を正常、160以上を高血圧としていました。

  その中間の140~159は境界域として高血圧とはしていませんでした

*2000年 高血圧治療ガイドライン

80歳代では積極的な治療を行なうべきである

70歳代   上が160~170 mmHg以上

  下が90以上

治療目標は上が160 mmHg

  下を90 mmHg未満

  緩慢な降圧に心掛ける

注:治療はやはり160以上です。

*2004年 高血圧治療ガイドライン (高血圧患者は5000万人

いずれの年齢でも 上が140 mmHg以上

    下が90 mmHg未満

注:このときから140以上が高血圧になりました。

  そして高血圧患者は一挙に5000万人になりました

メタボ検診も含め日本の高血圧基準は日本高血圧学会がリ-ドし、

そこの発表の「高血圧治療ガイドライン」が標準とされています

そのガイドラインの変化を表にしました。

~1999

2000

2004

2009

年齢

最大

最小

年齢

最大

最小

年齢

最大

最小

年齢

最大

最小

<70

 

<160

<95

<60

<130

<85

<65

<130

<85

<65

<130

<85

60~69

<140

<90

65<

<140

<90

家庭

<125

<80

70<

<180

<100

70~79

<150

75<

 

<140

<90

65<

<140

<90

80<

<160

家庭

<135

<85

そして今年ガイドラインを見直して少し基準をゆるくしました。

2014年

年齢

最大

最小

<75

<140

<90

家庭

<135

<85

75<

<150

<90

家庭

<145

<85

 

 

そして2014年に発表された日本人間ドック学会の基準が波紋を呼びました。

*2014年4月5日  日本人間ドック学会及び健康保険組合連合会 発表

正常の範囲   上 88~147mmHg

   下 51~94mmHg

従来の高血圧学会の基準と比べると大幅にゆるくなっています。

国や各医療機関は相変わらず従来の考え方をしていますので混乱していますが、

身体を見ている専門の日本人間ドック学会の発表は信頼性があります。

1999年国際高血圧学会の指針では高血圧患者が約1800万人、

高血圧治療ガイドライン2004年では約5000万人、

単純にいって5年で3200万人患者が増えたことになります

もし国がこの基準を採用すれば大幅な医療費の削減につながりますが、かなり反対が予想されます。

 

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