暮らしと健康アラカルト

コレステロ-ル・2
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最終更新日:2014/01/15 17:30

2007年7月に書きました

 

今年4月から40歳~74歳を対象に「特定検診・特定保健指導」が始まりました。

これまでの検査項目にあった総コレステロ-ル値はなくなり、

代わりにHDLコレステロ-ル(通称善玉コレステロ-ル)が加わりました。

 

しかし、一般のドック、成人病検診・・・・等の健康診断では相変わらず総コレステロ-ルが出てきますし、

それこそ長い間、総コレステロールの数字が判断基準として皆さんの生活に浸透しているはずです。

そこで再度、コレステロ-ルの話をします。

 

数値は血液1dl中のコレステロ-ルを㎎で表したものです。㎎は略します。

現在は130から220を正常としています。

130より少ない人は、前回話したコレステロ-ルの大切さを考えると身体には良い事ではありません。

これより多い人はどうでしょうか?

220を超えるとすぐにコレステロ-ル低下剤を処方される事があります。

では220と言う基準が妥当かどうかです(ちなみに欧米は240)。

この基準は「日本動脈硬化学会」が決めたものです。

あくまでも動脈硬化を予防するための基準です。

学会では1997年に見直しの検討をしました。

見直しの理由

* 人口10万人当たりの冠動脈疾患死亡数、米国197、英国288、日本42・・・と日本が極端に少ない事

* それでも欧米では最高数値を240としている

* 日本でも基準を240にすれば45~50%の人が患者ではなくなり薬の必要がなくなる

しかしながら変更されず従来のままとなりました。

それでは欧米では何故240ということにしているのでしょうか?

実はコレステロ-ルを低く抑えると冠動脈疾患は減りますが、それ以外の病気が増える可能性があるからなのです。

 

前回の説明で身体にとってコレステロ-ルの重要性を説明しましたが、その通りで日本の今の基準は低すぎるのです。

ちなみに少しコレステロ-ル高いほうがガンが少なく、長生きをするという研究もあります。

*1997年、大阪八尾市の成人病センターの1万人の11年の追跡調査

長生きしたのは、240~280

ガンが少ないのは、280

*1980年、国民栄養調査の1万人の14年間の追跡調査

死亡の危険が最も少ないのは、240~260

現実の日本人のコレステロール数字を、平成12年度の「第5次循環器疾患基礎調査」(10年ごとの調査)で見ると、

40代男性の32%、50代女性の45%が高脂血症になってしまいます。

世界でも有数な長寿国の中年が半分近く病気だというのは変な話で、基準が低すぎるからです。

また年齢や性別によってコレステロ-ルの適正値は異なります。

世間にコレステロ-ルは高めが良いということが言われ始めたため、

困った国は検査項目を総コレステロ-ルから、分かりづらい善玉と悪玉に分けたとも思いたくなります。

 

前回も書きましたが、卵やイクラ等にコレステロ-ルが多いのは、発生・発達に必要だからです。

それを考えると妊婦や妊娠の可能性のある人はコレステロ-ルをあまり下げない方が良いかもしれません。

 

参考までにコレステロ-ル低下剤は年間3000億円前後の市場であり、

基準値の最高を260にすると患者は今の1/4になり、300にすると1/25になると言われています。

 

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