高齢者の薬と副作用

ガイドライン
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最終更新日:2016/07/09 10:18

まず、老年医学会がこのレポ-トをまとめた趣旨を「ガイドライン」から見てみます。

 

 [ガイドライン]

● 目的と経緯

本ガイドラインは、高齢者で薬物有害事象の頻度が高く、しかも重症例が多いことを背景として、

高齢者薬物療法の安全性を高める目的で2005年に初めて作成された。

今回はその10年振りの改訂で、

この間に発表された「高齢者に対する適切な医療提供の指針」骨子も受けた改定を目指した。

2013年4月に、長寿科学総合研究事業「高齢者の薬物治療のガイドライン作成のためのワ-キンググル-プ」を

兼ねる形で作成グル-プが結成された。   中略

本ガイドラインの特徴として、

中止を考慮すべき薬物若しくは使用法のリストである「ストップ」と、

強く推奨される薬物もしくは使用法のリストである「スタ-ト」の2つの薬物リストが挙げられる。

       後略

● リストの意味

ストップの目的は、まず薬物有害事象の回避であり、次いで服薬量の減少に伴うアドヒアランスの改善や

医療費の削減である。

(注:アドヒアランスとは患者が治療方針に積極的に参加すること)

リストの薬物は、系統的レビュ-の結果に基づいて、高齢者で重篤な有害事象が出やすい、

あるいは有害事象の頻度が高いことを主な選定理由とし、

高齢者では安全性に比べて有効性に劣る、もしくはより安全な代替薬があると判断された薬物である。

 以下省略

● 対象

対象はすべての高齢者である。

ストップでは、特に薬物有害事象のハイリスク群である75歳以上の高齢者

および75歳未満でもフレイルな高齢者を主な対象とした。

(注:フレイルな高齢者とは虚弱な高齢者のこと)

以下省略

● リストの使い方

基本的にストップの薬物は、対象となる高齢者には処方しないことが望ましい。

したがって、服用薬に該当薬物があれば中止・変更を考慮する。

その時点で有害事象の存在が疑われれば、まず中止するべきである。

また、病態から薬物の適応を再考し、中止可能と判断できれば中止して経過観察する。

適切な非薬物療法があれば導入するよい機会である。

中止が困難な場合は代替薬への切り替えを考慮する。

● 課題と展望

リストの導入により、特定の薬物の有害事象リスクを減らすだけではなく、

多剤併用の減少を介してアドヒアランスの改善、有害事象・相互作用の減少、

療費の抑制といった効果をもたらすことが期待される。

以下省略

 

 

 

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