大東亜共栄圏

原爆投下とアジア
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最終更新日:2014/05/10 16:26

私たち日本人は戦争の悲惨さについて、日本に起こったことを中心に考えてしまいます。

広島や長崎の悲劇、空襲の被害、疎開のつらさ・・・・しかしその悲しみは被害者の立場としてだけです。

何度も繰り返しますが、戦場になったのは日本ではありません。

(最後に沖縄が戦場になりましたが)

アメリカを始めとする連合国軍との戦争でしたが、戦場は中国大陸や東南アジアでした。

そこで日本軍がどのような戦争をし、どのような被害を現地の人に与えたのか・・・・と、

私たちは恐らく考えないでしょう。

戦後の日本の平和教育は「被害者として戦争は悲惨だった」ということで、

「加害者として反省する」と言う視点はありませんでした。

日本の法廷で戦争責任者を1人も裁いていないのですから仕方がないのかもしれません。

(東京裁判は日本が自発的に開いたものではありません)

さらに戦争でいわゆる外地に行った軍人は沈黙を守り、戦争で何をしたのか伝えなかったからです。

 

侵略戦争の事実を知らない戦後の私たちは、

被害者の立場で原爆の悲惨さを訴える為にアジア各地で原爆展を開いています。

それを見たアジアの人々の反応はどうでしょうか?

* 1988年8月、5人のマレ-シア人が広島を訪れて被爆者と交流を持ちました。

  マレ-シアの人たちは原爆の悲惨さにショックを受けながらも交流会の中で次のように話しています。

      「マレ-シアの人々が何故虐殺されなければならなかったのか」

      「南京、マニラ、マレ-などで虐殺が行なわれなければ原爆は落とされなかったはずだ」

      「原爆がなければマレ-やアジアの犠牲者がもっと沢山出ていたと思う」

      「原爆がなければ自分は殺されていて、こうして日本へ来ることも出来なかっただろう」

* フィリピンで立教大学が主催している海外体験学習の際、

  広島の「にんげんをかえせ」という映画を見た地元高校生のアンケ-トから

  「にんげんをかえせ」は日本で起きたとても信じられない事だった。

  それは第2次世界大戦の時誰も日本を止められなかったからだ。

  最も強い国ですら止められなかった。

  太平洋の島々を日本は占領した。・・・・

  だから国際連盟はナガサキとヒロシマに原爆を落とした。

  だから多くの人が死んだし土地すら役に立たなくなった。

  今ですら被害者が泣き苦しむのは日本のせいだ。

  「にんげんをかえせ」にどうして日本人は泣くのだろう。

* 香港の陳炳財さん  石田甚太郎氏の聞き取り調査から

・・・・なぜ広島に原爆が落とされたか知っているかい?・・・・

あれはあんたたち日本人がやらせたんだよ。

アジアの国々を占領して、ひどいことをやっていじめたからだよ。

その仕返しなんだよ。

あの原爆が落ちた時には、小躍りして喜んだもんだよ。

あれが落ち、日本が早く負けたから多くの人たちが助かったんだ。

* J・ミッチェル  香港で捕虜になったイギリス兵

広島・長崎の犠牲者にはすまないと思うが、戦争が早く終わって良かったと思ったよ。

あの戦争が長引いたら、中国や東南アジアの人、それに日本人も、

もっと沢山の人たちが犠牲になったと思う。

振り返ってみると日本人も戦争で苦しんだに違いない。

だから私は、戦争になると被害国の人は勿論のことだが、

加害国の人たちも、殺されたり傷ついたり、同様に苦しんだと思っている。

このようにアジアの人々は原爆投下をアジアを解放してくれたものと受取っている人が多いように思われます。

私たち日本人が原爆や沖縄戦で日本が戦争の被害者だったとだけ訴え続けている間は、

アジアの人たちとの心の溝は埋められないでしょう。

私たちが被害者であるなら、

むしろ戦争を起こした自らの国家と戦争指導者に対する責任の追及をきちんとするべきでしょう。

そうして始めて国家が犯した戦争犯罪によって日本でも中国でもアジアでも、

苦しんだのは一般民衆なのだと言う共通の理解が得られるでしょう。

2000年5月に天皇がオランダを訪問した時のオランダ女王のスピ-チにその心が込められています。

   * スピ-チ抜粋  2000年5月25日朝日新聞

 第2次世界大戦は、両国民の間に深い溝を生みました。

 多くのオランダ人が命を失い、また多くの人がその体験を引きずり続けています。

 日本国民もこの痛ましい戦争の恐ろしい結果に苦しめられました

 戦争の苦しみの記憶は消え去りません。繰り返し繰り返し戻ってきます。

 だからこそ、私たちが共有する歴史のつらい一章から目を背けてはならないのです。

 それが、どんなに勇気が必要なことだとしても。・・・・

 

まだまだ書く事はありそうですが、大東亜共栄圏はこれで終わります

 

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