始めに

1997年4月に世界毒ガス条約が発足しました。

 

日本は敗戦後連合国から

追及されなかった戦争責任が沢山あります。

その中の一つに毒ガスのことがあります。

日本軍の毒ガス使用は主として中国大陸で行われ、

太平洋戦争の時期に入ってからは、

連合国軍からの報復を恐れてか

毒ガスの使用を中止しています。

その為アメリカ中心の極東裁判では

毒ガスの事は明るみに出なかったのだろうと思われます。

と言うことは戦後の日本人も知らないということです。

この問題も私たちの歴史認識の問題につながる事です。

 

戦争は本来あってはならないことですが、

現実には歴史は戦争の連続です。

刀や弓矢で戦う単純な時代から、

近代では工業の進歩で格段に

多くの戦争手段が考案されました。

その中で最も残酷な攻撃手段として恐れられた方法があります。

いわゆるABC兵器と言われるものです。

 

 A:Atomic 原子爆弾   

 B:Biology 生物細菌兵器   

 C:Chemical 化学兵器(毒ガス)

 

1899年と1907年の宣言や条約で

毒ガス兵器の使用は禁止されていました。

第一次大戦でドイツが

大量に毒ガスをした事が問題になり、

さらなる禁止強化が世界で進んできました。