軍による性暴力

地域別・ラバウル、ビルマ
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最終更新日:2014/05/05 11:28

南洋のニュ-ブリテン島のラバウルは日本軍の南東方面前線基地があり、今でも日本人に馴染みのある地名です。

10万人以上の日本軍が占領していたため、陸海軍合わせて30軒近くの軍慰安所があったとされています。

    陸軍   市内  3ケ所  10軒以上

           暁部隊用

         市北部 2ケ所  カバカンダ

                   カバイラ(修道院だった)

         郊外         ココボ

    海軍   市内  数軒  将校用、一般兵士用

         ブナカナウ

 

 * 証言 松田才二氏 第8方面軍第6野戦憲兵隊少佐

慰安所と女たちを連れてきたのは陸軍の暁部隊です。

暁部隊は正式には第4船舶輸送司令部というので、強力な輸送力を持っていました。

坂本中将が司令官をしていました。

支那事変・満州事変以来の日本軍相手の慰安所の親方と暁部隊が話し合って

ラバウルに女たちを連れてきたのです。

慰安所の管理は暁部隊がしていました。

警備・取り締まりは憲兵隊がしていました。・・・・

一番大きい慰安所は平屋建ての長い建物で、朝鮮の女たちが200人から300人入れられていました。

日本から連れてこられた女たちは、別の8棟ほどの2階建ての慰安所にいました。

それぞれ20人ずつぐらい詰め込まれていたでしょうか。・・・・

女たちに対して暁部隊の軍医による性病の検査が毎週ありました。・・・・

検査の結果90%の女たちが性病を持っていることが分かりました。・・・・

女たちの1/3は病気で臥せって、そしてまた多くが死んでいきました。

食事する時間もないほどです。

兵隊たちの姿は極限状態の中で恥も外聞もない浅ましいものでしたよ。

中には1日80人から90人もの相手をしていた人もいました。・・・・

売上げのほんの一部を彼女たちが受け取っていましたが、それも軍票でした。・・・・

一般の兵隊と下士官は休みのある日の昼に行くのですが、

夜も自由に外出できる特権階級の将校が最も慰安所を利用しましたね。

これが大問題だと思いました。

その上将校たちは時には女を妊娠させた上に堕ろせと言ってきたりするのです。

「・・・・子どもを始末してくれ。自分はこれから陸軍大学を受験しなければならない身だから、

子どもができたら立身出世に差し支える」と言うんです。

こんなのが陸軍の上級幹部になって立身出世して行くのかと思うと私は激しい怒りを感じましたね。

 

[地域別・ビルマ]

ビルマの慰安所に関する資料は比較的少ないのですが、

関東学院大学の林博史氏がイギリスの「大英帝国戦争博物館」で発見した資料から見てみます。

 * 「駐屯地慰安所規定」 昭和18年5月26日      マンダレ-駐屯地司令官(原文カナ)

   注:マンダレ-駐屯地とは、第15軍所属の野戦高射砲第51大隊(通称第3629部隊)の駐屯地です。

     その中の別紙第11号という資料には軍が指定したり、准指定した食堂や慰安所の一覧があります。

     その中から慰安所を見てみます。

 

 軍指定准指定食堂慰安所

 指定の種類

楼名

国籍

定休日

摘要

軍指定慰安所

  同

  同

  同

  同

軍准指定慰安所

  同

  同

  同

梅乃家

万来家

東亜倶楽部

朝日倶楽部

菊園

楽天地

ビルマ館

喜楽荘

新緬館

内地人

広東人

半島人

 同

 同

ビルマ人

 同

 同

 同

 8日、23日

 11日 26日

 13日 18日

 5日 20日

 9日 24日

 15日 30日

 13日 28日

 1日 16日

 8日 23日

将校慰安所

 

 

 

 

 

 

 

ビルマ兵補専用

 

注:1 1943年に形だけ独立したビルマは、実質的には日本の占領下にありました。

    軍に協力して日本の商社が進出していたた め、慰安所を商社員まで利用したのです。

    その時の商社は、三井物産、三菱商事、日本綿花(日綿実業)、安宅商会、 三興、東綿、

    江商、千田商会、鐘淵商事、丸栄、大丸で、

    主たる取り扱いは綿花、木材、砂糖、塩、石炭、マッチ、タバコ、繊維製品・・・・でした。

    2 半島人とは朝鮮人のこと

    3 兵補の仕組みはインドネシアで有名ですが、ビルマにもあった事が分かります。

  このビルマ人兵補の補償問題はまだ話題 になっていませんので今後の調査が期待されます。

 

ビルマでも強制売春や強姦が連合軍のイギリスチ-ムによって調査されています。

その中のモ-クマイの事件を取り上げてみます。

 * ビルマ東部・モ-クマイ(Mawkmai)の集団レイプ事件

1945年8月4日、虎雷部隊がモ-クマイで約75人の女性を集め、

町のいくつかの家に連行し強姦を繰り返した事件です。

注:虎雷部隊は第56師団(松山祐三中将)傘下の部隊と推測される

   下記はイギリス軍の調査レポ-トに書かれている証言です。

     1) N・H(農業 年齢不明)

1945年8月4日、虎雷部隊がモークマイに来た時、私はほかの村人と一緒にジャングルに逃げました。

その3日後、10人の日本兵がジャングルにやって来て私を捕まえ、

銃と銃剣で脅かしてモ-クマイのソ-ブア宮殿の東の家に連れて行きました。

そこで私は28日間監禁され、毎晩、剣と銃で脅迫されて、一晩に少なくとも1回は強姦されました。

     2) ソ-・サム・トゥム(職業不明 30歳)

日本軍の虎雷部隊がモ-クマイを1945年8月2日から降伏まで占領しました。

その間、組織的な掠奪と殺人が遂行されました。

彼らが来た時、健康な者はみな安全のためにジャングルに逃げました。

そして逃げた人たちが村に帰ってみると、村を離れられなかった人たちはみんな殺されていました。

この時に30人の村民が殺されたと聞いています。・・・・

私は虎雷部隊の占領中、モ-クマイから36マイル離れたモンズイットのジャングルに隠れていました。

私の使用人と召使が毎日、モ-クマイからニュ-スを知らせてくれました。

私がモ-クマイから戻ったとき、食料や衣類はみな虎雷部隊によって略奪されていました。

そして75人の少女や女性たちが虎雷部隊によって強姦されたと知らされました。

その多くは結婚しており、日本兵に強姦されたことを証言するのが恥ずかしいので、

証言するのはほんの一部だけでしょう。

     3) N・K(靴工 18歳)

売春婦になるよう言われたが私は拒否しました。

すると銃で脅かされてモ-クマイのキュンカン修道院に連れて行かれ、そこで8日間監禁されました。

その間、銃と銃剣で脅かされて日本兵に3回強姦されました。

 

ビルマでは約3年半の占領で日本兵が3,000人以上の混血児を残していると言われます。

日本に独立を認められたビルマでは1942年7月、独立義勇軍が日本軍によってビルマ防衛軍に改編させられましたが、

日本軍を真似して将校用慰安所を作っています。

 作った理由は・・・・

   1 兵士が健康でよく戦うことができ、性病を予防するため

   2 敵がセックスを餌にスパイ活動しても断ることを可能にするため

   3 休暇のとき、よりリラックスできるため、また人間には当然ある性欲を処理するため

ビルマ軍の慰安所は1ケ所だけで、早々に閉鎖してしまいました。

ビルマでは性に関する考え方、或いは女性観が日本人と違っていたせいかと思われます。

また独立運動家たちが潔癖だったということもあります。

 

ビルマ軍初代将軍のアウンサンの著書を見てみます。人気のス-チ-さんの父親です。

 * 東京滞在が2~3日過ぎたころ、我々は地方のホテルに連れて行かれた。

  招待者は鈴木大佐だった。

(注: 鈴木大佐は南方で活躍した日本軍の秘密機関・南機関の機関長)

  鈴木はそこで我々に、女性はどうか?と聞いてきた。

  我々は当惑し「ノ-」と答えた。

  鈴木は私が覚えている限りこのように言った。

  「恥ずかしい事ではない。風呂に入るようなものだよ。

  ここには女の街がある。」

  われわれは彼に感謝したが、このようなやり方での娯楽を辞退した。

  私は、彼らが何よりも我々を堕落させようとしているのではないかと自問した・・・・

 

日本軍に協力していたビルマでも多くの強姦事件が起きたことは先に書きましたが、

ビルマ独立義勇軍の将校が抗議すると、反対に笑い飛ばし、

「日本で軍事訓練をした時に、女性を提供してもてなしたのだから、そのお返しに、今度は君たちの番だ。

気前の良さを見せてくれたまえ・・・・」と答えたといいます。

  注:以前接待したのだから、強姦ぐらい日本軍に対するお礼だと思え・・・・ということです。

また、烈第31師団10353部隊乗馬小隊の教育に関する書類綴りには

「・・・・小部隊の長にして何等部下の労苦に酬ゆべきものなければ、

ある程度は娯楽的の意味にて止むを得ずと為し、

黙認的態度に出づるもの・・・・」 と、

強姦を報酬と考えて黙認していた小部隊隊長がいたことが書かれています。

 

 

 

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