うがいと手洗い
2012年4月に書きました
寒い冬が過ぎて風邪は一段落のようです。
毎年風邪が流行りはじまるとコマ-シャルで
風邪の予防に「うがいと手洗い」の薬剤宣伝が流れます。
まずうがいの効果ですが、
京都大学保健管理センタ-(川村孝教授)では
2002年から2003年にかけて
うがいの効果についての全国調査をしています。
調査の仕方は、北海道から九州まで
全国18地域でボランティア
387名をくじ引きで3群に分けました。
1群 水(水道水)のみのうがい
2群 ヨ-ド液うがい
3群 特にうがいをしない
2ケ月間3群に決められたうがい行動をしてもらい、
風邪を引いたか引かなかったかの調査をしたのです。
その結果風邪を多く引いた順から書きますと
特にうがいをしない 26.4人
ヨ-ド液うがい 23.6人
水(水道水)のみのうがい 17.0人
各群のばらつきをそろえてパーセントで標示すると、
「水のみうがい」は「特にうがいしない」より
40%風邪を引かない、
「ヨード液うがい」では「特にうがいしない」より
12%風邪を引かなかったことになります。
理由は水道水ではウイルスや感染を
助長する酵素が洗い流されることや、
軽い塩素の効果が考えられます。
逆にヨード液では身体を守る良い菌(常在菌)を
殺したり細胞を傷つける事が想像されます。
いずれにしても薬剤を使わずに水でうがいする事が
風邪を引来づらくする事になりますし
医療費の節約にもなります。
次に手洗いですが手が
細菌やウイルスがついている場合には意味がありますが、
誰も感染者がいない場所や家の中で
手洗いしても余り意味がありません。
ただしエチケットや子どもの習慣として
手洗いすることは大事ですね。
実験ではアルコ-ルで手を拭いた場合と
石鹸で洗った場合では
石鹸の方がウイルスの除去は良いそうです。
アルコ-ルは直ぐ蒸発してしまいますから、
手の指紋に入った小さなウイルスは中々除去でず、
逆に石鹸を泡立てて丁寧に手を洗ったほうが
微生物は除去出来るようです。
これも石鹸を使う事で無駄な
医療費の節約につながります。
コマ-シャルに振り回されないように
気をつけたいものです。