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キーワード「エンベロ-プ」を含む投稿一覧

  • 追加:新型コロナウイルスのワクチンについて

    2021/01/02
    11:08

    新型コロナウイルスのワクチンは何時頃できるのか話題になっています。

    ワクチンには色々なタイプがあります。

    まず基礎的な話です。

    ワクチンは体内に入れることによって

    抗体が出来る事を期待するのが目的です。

    抗体を作る一番早い方法は病原体を感染させて、

    身体が自力で治って抗体を持つことです。

    しかし生きた病原体をそのまま身体に入れると

    わざわざ病気になるようなもので危険です。

    その為病原体を発病しない程度に色々な処理をして作るのがワクチンです。

     

    ワクチンには処理の仕方で色々なタイプがあります。

     

    ●生ワクチン

    生きた病原体を使う方法です。

    ウイルスは生きているので体内で増殖します。

    その為抗体もそれに合わせて全身に大量にで出来きます。   

    そのまま使うと感染して発病の危険性があるので、

    発病に関係する部分だけは除去します。   

    但し変異しやすい病原体は危険です。

    その為あまり変化しない病原体に限られます。   

    ☆種類    

    BCG、はしか・風疹混合、水痘(水ぼうそう)、流行性耳下腺炎(おたふく)、

    ロタウイルス(胃腸炎)

     

    ●不活化ワクチン   

    変異が激しいウイルスの場合、感染の危険性を考慮して

    病原体を殺して(不活性化)して使います。

    ウイルスは死んでいるので体内で増殖しませんので

    抗体もあまりできません。

    そのためインフルエンザワクチンは効かないのです。   

    更に細かい成分だけを使用した

    成分ワクチン(スプリット及びコンポ-ネントワクチン)もあります。   

    ☆種類    

    ポリオ、日本脳炎、肺炎球菌、Hib、B型肝炎、

    A型肝炎、黄熱病、狂犬病、インフルエンザ、

    子宮頸がん、コレラ、百日咳

     

    ●病原体の出す毒素の毒性部分を取り除いて使用するワクチン。

    トキソイドと言います。 

    ☆種類

    破傷風、ジフテリア

     

    色々あるワクチンの中で今回の新型コロナウイルスに近い種類では、

    インフルエンザワクチンがあります。

    そのためインフルエンザワクチンの説明をします。

     

    種類はA型、B型、C型の3種類ありますが

    通常問題になるA型を取りあげます。

    ☆種類

    A型は人間にも動物にも感染     

    B型は人間にだけ感染するが変化が少なく多くが抗体を持っている     

    C型は多くが免疫を持っているのでほとんど流行しない

    インフルエンザウイルスは非常に変化が激しいため、

    生ワクチンでは体内で変化する可能性もあり、不活性にした方が安全です。

    →インフルエンザに感染して治ったころには体内で型が変わっていることがある

      注:母里啓子「インフルエンザワクチンは打たないで」から

     

    そして更に不活性でもウイルス全体を使うのではなく

    ウイルスを構成している部分、

    つまり部品を使うのでコンポ-ネントワクチンと言われます。

    ウイルスは中心のゲノム(遺伝子・紐の様なもの)、

    エンベロ-プ(遺伝子を包んでいるカバ-)、

    更に表面のスパイク(糖タンパクの突起物)に分かれます。

    免疫は身体が抗原を認識して抗体を作ります。

    ですから抗体を作るためにウイルスのどこを認識させるかです。

     

    ◎ウイルス全体を抗原として認識させる   

    ◎ゲノムを認識させる   

    ◎エンベロップを認識させる   

    ◎スパイクを認識させる

     

    身体にウイルスが侵入した時、

    最初に私たちの細胞に接触するのはスパイクです。

    そのためウイルスの中身はともかく、

    スパイクを抗原として認識することが出来れば

    いち早く抗体を作る準備が出来ます。

    私たちが出会う人を判断するのに、

    その人の心や身体の中身で判断するよりまず顔で判断するようなものです。

    インフルエンザの場合で話を進めます。

     

    ●インフルエンザウイルスの種類  

    インフルエンザウイルスの表面のスパイクには

    「NA」と「HA」という2種類の蛋白質があります。  

    NA(ノイラミニダ-ゼ)には9種類、HA(ヘマグルニチン)には16種類の型がありますので、

    組み合わせで144種類にもなります。 

    NAは感染した細胞内で増えたウイルスが外に出て感染を拡大する時に働き、

    HAは細胞に感染する時に働きます。      

    今まで流行した型

    H1N1、H2N2、H2N8、H3N2、H3N3、H3N8、H5N6、

    H5N6、H5N8、H7N7、H7N9、H9N2  

    その中で1979年以降はH1N1とH3N2が繰り返し流行しています。  

    特に2009年の新型インフルエンザの騒動の時はH1N1でしたが、

    若干変異した型だった為大流行しました。

     

    ●ウイルスのどこを抗原として認識するか           

    HAはウイルスが細胞に入る時に働く部分です。

    感染に関与していると思われるため、

    ワクチンを作る時はHA部分をウイルスの顔つまり

    抗原として認識するようにしています。  

    単にHAという部品を使うためコンポ-ネントワクチンと言われます。  

    ワクチンを打った時私たちの身体では同じHA抗原にのみ抗体が出来ます。

    HA抗原が少し変異すると認識できず抗体は働けません。

    それに引き換え完全に感染した場合HAが変異しても、

    NAにもエンベロップにもゲノムに対しても強力な抗体が出来ます。

    つまり完全な免疫が出来るです。

    ちなみにNA部分はウイルスが細胞内で増殖して細胞から飛び出して感染拡大をするときに働きます。

    その働きを阻害するのがタミフルです。

     

    ●どのタイプの型をワクチンにするか  

    インフルエンザの場合、毎年WHOで世界中の流行状況を調べて

    次に流行りそうな型を決めます。  

    日本ではその内からA型2種類、B型の計3種類を選定して

    ワクチンメ-カ-で製造します。  

    新型インフルエンザでも何種類かの型が選ばれると思います。

     

    ●コンポ-ネントワクチンの作り方 

    1.ウイルスの増殖  

    まずウイルスの数を増やします。

    日本では鶏の有精卵を使っています。

    有精卵を孵卵器に入れて温めます。

    あとでひよこになる胚が出来ます。

    10~11日後に卵に小さな穴をあけてウイルスを注入します。

    さらに温めるとウイルスが漿尿膜に出てきます。

    それから漿尿膜の水を取り出します。

    そこには大量のウイルスが増殖しています。

    2.ウイルスだけを取り出す

    漿尿水を遠心分離器にかけて卵成分など不要なものを取り除いて

    ウイルスだけを取り出します。 

    3.HA蛋白を取り出す

    増殖したウイルスをバラバラにしてHAだけを取り出しホルマリン処理してワクチンの完成です。

     

    ●不純物の混入

    鶏卵を利用する為、どんなに丁寧に遠心分離機を利用しても

    不純物が残る可能性があります。

    特に卵成分が残った場合卵アレルギ-の人は要注意です。

     

    さて本題の新型コロナウイルスです。

    長々インフルエンザの話をしましたが、

    同じRNAウイルスなのでワクチンを作る場合同じようなやり方になると思います。

    1.ワクチンを作る為に色々ある新型コロナウイルスのどの型を選ぶか

    2.生ワクチンにするのか不活性ワクチンにするのか、

     コンポ-ネントにするのか

    3.コンポ-ネントの場合、新型コロナウイルスのどの部分を抗原にするか

    4.増殖するために鶏卵を利用するのか? その量は間に合うか?

    5.ウイルスの増殖と抗原の抽出をどのようにするのか

    6.効果があるデ-タ-をどのように出せるか

    7.安全確認はどのようにするのか

    これ等を全て考えると、ワクチン開発や販売は半年や1年では困難だと思われます。

     

    ●ワクチンの効果は? 

    危険性を考えると生ワクチンは出来ないと思われます。

    不活性の場合体内でウイルスは増殖しませんので、抗体は増えません。

    さらにコンポ-ネントですとインフルエンザと同じで

    殆ど効果は期待できないと思われます。

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