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キーワード「ジルコニウム」を含む投稿一覧

  • 発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針

    2020/06/28
    16:18

    「発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針」                          

    原子力安全委員会 平成2年8月30日

     注: 昭和52年6月14日に策定したものを変更

    [Roman2]本指針の位置付けと適用範囲

     本指針は、今日までお軽水炉に関する経験と最新の技術的知見に基づき、

     軽水炉の設計許可申請に係る安全審査に当たって

     確認すべき安全設計の基本方針について定めたものであって、

     原子炉施設の一般的な設計基準を指向したものではない。

     安全審査においては、当該原子炉施設の安全設計が、

     少なくとも本指針の定める要求を十分に満足していることを確認する必要がある。

     ただし、安全設計の一部が本指針に適合しない場合であっても、

     それが技術的な改良、進歩等を反映したものであって、

     本指針を満足した場合と同様又はそれを上回る安全性が確保し得ると判断される場合は、

     これを排除するものではない。

    [Roman4]

    指針 25 非常用炉心冷却系

     1.非常用炉心冷却系は、想定される配管破断等による原子炉冷却材喪失に対して、

      燃料の重大な損傷を防止でき、かつ、

      燃料被覆の金属と水の反応を十分小さな料に制限できる設計であること。

    注:黄色線部分

    今回の事故電源喪失による加熱で、

    燃料棒のジルコニウム製の金属被覆が水と反応して酸化(酸素を奪う)してメルトダウンし、

    結果として残った水素が水素爆発を起こした事故を想定している。

     2.非常用炉心冷却系は、その系統を構成する機器の単一故障の仮定に加え。

      外部電源が利用できない場合においても、その系統の安全機能が達成できるように、

    多重性又は多様性及び独立性を備えた設計である事。

       注:今回は下線部分がすべて機能しなかったたことで大事故になってしまったのです。

    指針 26 最終的な熱の逃がし場へ熱を輸送する系統

     2.最終的な熱の逃がし場へ熱を輸送する系統は、

      その系統を構成する機器の単一故障の仮定に加え外部電源が利用できない場合においても、

    その系統の安全機能が達成できるように、多重性又は多様性及び独立性を適切に備え、

    かつ 試験可能性を備えた設計であること。

       注:黄色部分のようになっていなかったため事故につながったのです。

    解説 本指針を適用するに当たって・・・・次のようにその解釈を掲げることとした。

    [Roman6]

    指針 27 電源喪失に対する設計上の考慮

     長期間にわたる全交流動力電源喪失は、

     送電線の復旧又は非常用交流電源設備の修復が期待出来るので考慮する必要はない。

     非常用交流電源設備の信頼度が、

     系統構成又は運用(常に稼動状態にしておくなど)により十分高い場合場合においては、

     設計上全交流動力電源喪失を想定しなくてもよい。

      注:全電源喪失事故を軽く考え、対策する必要がないとなっています。

         これが今回の事故につながったのです。

     

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  • 核燃料

    2020/06/25
    16:18

    「核燃料サイクル」

    核燃料はまずウラン鉱石を採掘し、それを製錬し、燃料(ペレット)に加工し、

    ペレットを燃料棒に積め、まとめて燃料集合体を作ります。

    再処理してプルトニウムを取り出したり、MOX燃料を作らない普通のケ-スの概略図です。

    ゲンパツ 核燃料サイクルプロセス

    ●図はウランの採鉱から始まります。

    1.ウラン鉱山 鉱山から鉱石(粗鉱)を採掘する。

    2.製錬工場  鉱石を微小に粉砕し、酸で溶解させる

           U3O8、通称イエロ-ケ-キと言う状態にする

     この時点ではまだウラン-235は0.7%しか含まれていない。

    3.転換工場  六フッ化ウランにする

    4.濃縮工場  ウラン-235の濃度を3.7%まであげる

    5.再転換工場 濃縮酸化ウランの粉末を作る

    6.加工工場  ペレット状に加工、

           ジルコニウム(ジルカロイド)製の筒にいれ、

           まとめて燃料集合体を作る

    7.原子力発電所で発電

    8.使用済み燃料を一時保管 → 処分

     「低レベル」放射性廃棄物 → 埋設

     

    「世界のウラン埋蔵量」

    一体ウランは何処にあるのでしょうか?

    少し古いデ-タ-ですが1995年のIAEAの表です。

    これは電気事業連合会が作成した表ですから原発に有利に作られた表です。

       ゲンパツ 世界のウラン埋蔵量

    「燃料棒及び燃料集合体」

    核燃料の一つ一つはペレットと言って小さいものです。

     ☆ペレットの大きさ沸騰水型(BWR)では直径10ミリ、高さ10ミリの円筒形のものです。

      子どもの好きなラムネを2つ重ねたようなものです。

     ☆加圧水型(PWR)では直径8ミリ、高さ10ミリの円筒形です。

    そのペレットは約4メートルの燃料棒(長い筒です)に重なって入っています。

    それが1本の燃料棒です。

    燃料棒の長い筒はジルコニウム金属で出来ています。

    福島の事故ではこの筒が溶けて中のペレットが崩れ落ちました。

    いわゆるメルトダウンです。

    その燃料棒がさらに60本から200本位(原子炉によって異なります)が束になって燃料集合体になっています。

    出したり入れたり数えたり・・・・扱う場合には、燃料集合体で数えます。

    どの位の数があるかと言うと、110KwのBWR型では燃料棒約4万5000本、集合体として764体です。

    100万KwのPWR型では燃料棒が約5万本、集合体が193体です。

    見づらいですが燃料棒と集合体の図を載せます。

    今回事故を起こしたのは左側のBWR(沸騰水型軽水炉)ですから図の左側です。

    右側からペレット、燃料棒、燃料集合体になっています。

    下は燃料集合体の断面図で、約14センチの制御棒4体がセットになっていて間に十字型の制御棒があります。

    つまりBWR型では制御棒が燃料集合体の間に入ります。

    そしてPWR型では制御棒が燃料集合体の中に組み込まれています。

     

    SCN_0035

     

     

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  • メルトダウンから大事故へ

    2020/06/21
    10:08

    原子炉内部にある燃料棒は直径1センチ長さ4メ-トルの細長い筒になっています。

    その中に高さ1センチ、直径1センチの丸い燃料が積み重なっています。

    燃料はペレットと呼ばれています。

    そのペレットに一定濃度のウランが含まれています。

     

    制御棒が働いて核反応が停止しても残留熱や崩壊熱がかなり残ります。

    原子力発電のエネルギ-効率は約30%と言われます。

    核分裂で発生するエネルギ-の1/3以下です。

    ですから100万Kwの原発だと、総発生エネルギ-は300万Kw以上になります。

    そうすると残留熱だけでもかなりが残っていると思われます。

    残留熱や崩壊熱を考慮すると停止後もかなりの長期間冷却し続ける必要があります。

    そのためにはポンプで冷却水を原子炉に送らなければなりません。

    しかし今回の事故は全電源停止でポンプは使えなくなりました。

    つまり冷却できなくなったのです。

    冷却材喪失が起きた場合、冷却材は減速材もかねているので、中性子の減速が出来なくなり原子炉は同時に停止します。

    しかしものすごい熱が残留しています。

    100万kwの原発では停止直後でも1秒間に20万kwの発熱をします。

    少しずつ発熱は低下しますが、それでも空焚きによって強烈に熱が上昇します。

     

    燃料ペレットが入る細長い筒はジルカロイド(ジルコニウム合金)という金属で出来ています。

    ジルコニウムは正常運転中は400度の中にありますが、空焚きによって10秒後に約1000度、15秒後には約1700度に上昇します。

    細長いジルコニウムの筒の融点は約2800度ですが、700度位で曲がり始め、1000度くらいで水と反応しさらに発熱します。

    そして燃料棒の筒は溶けて、中に整然と積まれたペレットは崩れます。

    この状態がメルトダウンです。

    崩れ落ちて積み重なった燃料は水がないので更に加熱します。

    そうすると原子炉の底を突き破って格納容器に落下します。

    数メ-トルのコンクリ-トの底を溶かして地中に落ちていきます。

    その状態がメルトスル-(いわゆるチャインシンドロ-ムという)です。

     

    「水素爆発」

    酸化と還元と言う言葉があります。

    金属は水分に触れると酸化しやすくなります。

    水(H2O)の酸素を奪う事です。

    これが酸化ですが、鉄の場合私達は「錆びる」と言います。

    核燃料が入っている細長いジルコニウムも同じでジルコニウム水反応で原子炉内の水蒸気から酸素を奪って酸化ジルコニウムとなります。

    H2O から酸素Oを奪うのですから水素Hが余ってどんどん充満してきます。

    水素は一番軽いですから原子炉から抜けて外側の原子炉格納容器の上部に溜まります。

    そこで何かの発火原因(火花)が生じて爆発をしたのでしょう。

    それが水素爆発です。

    しかし全電源が喪失している状態ですから電気による火花はありません。

    そうすると壊れた配管や構造物が余震で擦れて発火したのではないかと思われます。

    ということは津波の前に地震で構造物が壊れていた事になります。

     

    「水蒸気爆発」

    水は通常の気圧では100℃で沸騰します。

    その時に膨張します。

    水から水蒸気になるときに1800倍に体積が増えるといわれます。

    その性質をうまく利用したのが蒸気機関です。

    コントロ-ルに失敗すると大変な事になります。

    火山でも加熱したマグマに水分が触れた瞬間に一気に膨張します。

    これが火山の水蒸気爆発です。

    原子力発電所でメルトダウンした燃料に水が触れた瞬間に1800倍くらいに膨張して大爆発をします。

    これが原子炉の水蒸気爆発です。

    その場合は核燃料・原子炉・格納容器を含め全てが爆発するのですから、水素爆発の比ではありません。

    膨大な放射性物質が一気に放出されてしまします。

    今回の事故では奇跡的に水蒸気爆発を起こしませんでした。

    関係者はホッとしたはずです。

     

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