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キーワード「メルトダウン」を含む投稿一覧

  • 核燃料

    2020/06/25
    16:18

    「核燃料サイクル」

    核燃料はまずウラン鉱石を採掘し、それを製錬し、燃料(ペレット)に加工し、

    ペレットを燃料棒に積め、まとめて燃料集合体を作ります。

    再処理してプルトニウムを取り出したり、MOX燃料を作らない普通のケ-スの概略図です。

    ゲンパツ 核燃料サイクルプロセス

    ●図はウランの採鉱から始まります。

    1.ウラン鉱山 鉱山から鉱石(粗鉱)を採掘する。

    2.製錬工場  鉱石を微小に粉砕し、酸で溶解させる

           U3O8、通称イエロ-ケ-キと言う状態にする

     この時点ではまだウラン-235は0.7%しか含まれていない。

    3.転換工場  六フッ化ウランにする

    4.濃縮工場  ウラン-235の濃度を3.7%まであげる

    5.再転換工場 濃縮酸化ウランの粉末を作る

    6.加工工場  ペレット状に加工、

           ジルコニウム(ジルカロイド)製の筒にいれ、

           まとめて燃料集合体を作る

    7.原子力発電所で発電

    8.使用済み燃料を一時保管 → 処分

     「低レベル」放射性廃棄物 → 埋設

     

    「世界のウラン埋蔵量」

    一体ウランは何処にあるのでしょうか?

    少し古いデ-タ-ですが1995年のIAEAの表です。

    これは電気事業連合会が作成した表ですから原発に有利に作られた表です。

       ゲンパツ 世界のウラン埋蔵量

    「燃料棒及び燃料集合体」

    核燃料の一つ一つはペレットと言って小さいものです。

     ☆ペレットの大きさ沸騰水型(BWR)では直径10ミリ、高さ10ミリの円筒形のものです。

      子どもの好きなラムネを2つ重ねたようなものです。

     ☆加圧水型(PWR)では直径8ミリ、高さ10ミリの円筒形です。

    そのペレットは約4メートルの燃料棒(長い筒です)に重なって入っています。

    それが1本の燃料棒です。

    燃料棒の長い筒はジルコニウム金属で出来ています。

    福島の事故ではこの筒が溶けて中のペレットが崩れ落ちました。

    いわゆるメルトダウンです。

    その燃料棒がさらに60本から200本位(原子炉によって異なります)が束になって燃料集合体になっています。

    出したり入れたり数えたり・・・・扱う場合には、燃料集合体で数えます。

    どの位の数があるかと言うと、110KwのBWR型では燃料棒約4万5000本、集合体として764体です。

    100万KwのPWR型では燃料棒が約5万本、集合体が193体です。

    見づらいですが燃料棒と集合体の図を載せます。

    今回事故を起こしたのは左側のBWR(沸騰水型軽水炉)ですから図の左側です。

    右側からペレット、燃料棒、燃料集合体になっています。

    下は燃料集合体の断面図で、約14センチの制御棒4体がセットになっていて間に十字型の制御棒があります。

    つまりBWR型では制御棒が燃料集合体の間に入ります。

    そしてPWR型では制御棒が燃料集合体の中に組み込まれています。

     

    SCN_0035

     

     

    つづきを読む

  • 核燃料と汚染水

    2020/06/21
    11:51

    冷却が出来ていれば当面は安全です。

    ただし福島第一原発4号機の燃料プ-ルは地震で壊れかかっているためプ-ルそのものが危険な状態にあります。

    もし余震でプ-ルが破損したりヒビが入って冷却水がなくなったら、直ぐに加熱が始まり大事故につながるので大変危険です。

    その為優先的に4号機プールの燃料を取り出して地面の共用プ-ルに移さなくてはなりません。

    4号機プールの未使用燃料は2012年7月に2本取り出しましたが、崩壊熱による加熱の危険を考えると使用済み燃料の取出しが急がれます。

    福島の全原子炉にある燃料集合体の数は下記の表にありますが、

    4号機の危険なプールには1533体の未使用の核燃料と使用済みの核燃料があります。

    さらに事故でメルトダウンして溶解してしまった核燃料があります。

    メルトダウンした燃料は原子炉の中でぐしゃぐしゃになっていますので危険な状態です。

    未使用と使用済みの燃料は「燃料プ-ル」に保管されていて冷却が続けられていますので、冷却が安定しています。

    プールは高い位置(原子炉の天井と同じ高さ)にあるし、

    水がなければ直ぐに加熱が始まりますので取り出すのも大変です。

    全長5.5m、直径2.1m、重量91トンの大型容器で水ごと燃料をいれて取り出し、

    クレ-ンでトラックに積み替えて別な場所の地上共用プ-ルに移します。

    計画では2013年11月に取り出しを開始し2014年度中に作業が終わる予定です。

    2014年5月2日、約半分の770体を無事に移し終え,

    12月20日に最後の4体を取り出し翌日別なプ-ルに移されました。

     

    次の表は2013年2月現在の燃料棒の状態です。

    福島県のホ-ムペ-ジから見てみます。

    ●2013年2月14日現在

     注:数は燃料の束つまり燃料集合体の本数です。

        燃料1本づつの数ではありません。メルトダウンした分は号機の合計には入っていません

    発電所

    号機

    原子炉

    使用済燃料プール

    号機の合計

    使用済燃料

    未使用燃料

    福島第一

     

     

     

     

     

    1号機

    メルトダウン 400

    292

    100

    392

    2号機

    メルトダウン 548

    587

    28

    615

    3号機

    メルトダウン 548

    514

    52

    566

    4号機

     

    1331

    202

    1533

    5号機

    548

    946

    48

    1542

    6号機

    764

    876

    64

    1704

    共用プ-ル

    -

    6375

    2

    6377

    福島第二

    1号機

    764

    1570

    200

    2534

    2号機

    764

    1638

    80

    2482

    3号機

    764

    1596

    184

    2544

    4号機

    0

    2436

    80

    2516

     

    「溜まる汚染水」

    もしかしたらこの文章を読者の方が読む頃にはもう解決しているかもしれません。

    現在、2013年3月16日現在福島では冷却に使用した汚染された水の処理に困っています。

    メルトダウンした燃料や使用済み燃料を保管しているプ-ルには冷却のため毎日大量の水が注入されています。

    冷却水は循環して使用しますから本来は増えないのです。

    しかし地下水が入ってきて毎日400トンもの水が増えています。

    全ての水は放射性元素で汚染されているため海に流すことが出来ません。

    汚染水から放射性元素を取り除いてきれいな水にすれば海に流せるので、色々な除去装置が開発されました。

    セシウムやストロンチウムは完全ではないにしろ除去が可能になりました。

    (ヨウ素は半減期の関係でもうないと判断しても良いでしょう)

    しかし汚染水に含まれる放射性元素の種類は約60種類と言われます。

    全種類取り除かなければ海に放出できませんから汚染水は溜まる一方です。

    どのような放射性元素があるのでしょうか

    ●核分裂によって生まれた放射性元素

     ・ルビジウムRb-86 ・ストロンチウムSr-89、90 ・イットリウムY-90、91 ・ニオブNb-95・テクネチウムTc-99 

     ・ルテニウムRu-103、106・ロジウムRh-103m、106 ・銀Ag-110m・カドミウムCd-113m、115m ・スズSn-119m、123、126 

     ・アンチモンSb-124、125・テルルTe-123m、125m、27・Te-127m、129、129m ・ヨウ素I-129・セシウムCs-134、135、136、137

     ・バリウムBa-137m、140 ・セリウムCe-141、144・プラセオジウムPr-144,144m・プロメチウムPm-146、147、148、148m 

     ・サマリウムSm-151・ユーロピウムEu-152、154、155 ・ガドリニウムGd-153 ・テルビウムTb-160

    ●原子炉の運転によって生成した超ウラン元素

     ・プルトニウムPu-238、239、240、241 ・アメリシウムAm-241、242m、243、・キュリウムCm-242、243、244

    ●設備が腐食して放射線を浴びて放射化した元素

     ・マンガンMn-54 ・鉄Fe-59 ・コバルトCo-58、60 ・ニッケルNi-63 ・亜鉛Zn-65

     

    2013年3月30日から殆どの元素を取り除ける汚染水処理設備・アルプスALPS(多核種除去設備)の

    試運転が始まりました。

    能力は1日500トンと言われています。

    しかしそれでも除去できないのはトリチウムです。

    ●トリチウム  H-3(三重水素)の事

     水素はH-1からH-7まで7種類あります。

     通常は、H-1とH-2が安定しています。

     それ以外の水素は不安定で放射線を出します。

     原子核は陽子1個と中性子2個で出来ています。

     水はH2Oで、水素が2個に酸素が1個です。

     その水素はH-1かH-2ですから放射線を出しませんが、汚染水はH-3で出来た水です。

     水に混ざった物質なら除去出来ますが、水そのものですから除去が難しいのです。

     半減期は12年以上のため、なかなか少なくなりません。

     

    現在はトリチウムが除去出来ないため溜まる一方の汚染水をタンクに入れて保管しています。

    タンクは1000トン前後も入る超大型ですが、既に1000本くらいあるといわれます。

    全部が満タンですと100万トンの汚染水が溜まっている事になりますが実際には26万トンと発表されています。

    (この原稿を書いた時期なので、刻々と変わります)

    タンクは大型のため製造が間に合わず、溶接しないで応急にパッキンを挟んでボルト締めで仕上げてあります。

    そのためパッキンの劣化が心配です。

    パッキンは通常の水でも5年ほどしか持たないとされています。

    この5年は通常の水の場合です。

    放射性物質を含んだ汚染水では照射劣化の影響でパッキンの劣化は相当早いはずです。

     

    地下水の流入を防げば量は増えません。

    原発の四方出来れば底までを完全に遮断して完全に独立させれば水の流入は止められます。

    2011年の6月にはそのような提案もありましたが、

    コストが1,000億円以上もかかり東電では負担しきれないため見送られました。

    とりあえず海への排出を抑えるには海側の地面に遮蔽板を作る事が考えれれました。

    しかし地下水を防げないので汚染水は溜まる一方になりました。

    そこで原子炉の手前に(山側)に井戸を掘り、地下水をくみ出して原子炉への流入を防ぐ方法も取られました。

    現在は地面を凍らせる方法が予定されています。

    これは未知の技術で非常に不安が残ります。

    溢れた汚染水は当面古い大型タンカ-を活用する方法を考えたほうが良いかもしれません。

     

    「汚染水の中の汚染物質」

    汚染水だけでも処理方法がなくて困り果てているのに、さらに汚染物質が含まれています。

    事故を起こしているのですから、原発の構造物や自然界の多くの物質が混ざっているのは想像できますが、

    事故後に投入した化学物質があります。

    ホウ酸とヒドラジンです。

     

    ●ホウ酸  

     核分裂の連続つまり臨界を防止する効果があるため事故の後にあわてて投入されました。

     2011年の末までに105トンがしようされました。ネズミ駆除にホウ酸団子は使われますが、

     それに換算すると相当な量になります。

     除去することは比較的楽にできますが東電が除去しているかどうかは不明です。

     そのまま海に流出して魚介類に被害が出ることも考えられます。

    ●ヒドラジン 

     事故後の金属のサビや腐食を防ぐために2011年の末までに77トンが使われました。

     皮膚に触れるとただれる等の障害が出ますが、酸化が早いため既に亡くなっているかもしれません。

     

    「放射性廃棄物」

    焼却灰や下水水汚泥等の8000ベクレルを超える指定廃棄物が増え続けています。

    2012年12月現在で9万8000トンになっています。

    場所は11都県にまたがっています。

     

    「除染の方法と仕組み」

    閉じ込めておかなければいけない放射性物質が、福島の原子力発電所の事故で大量に環境中にばら撒かれてしまいました。

    早急に回収しなければなりません。

    回収して完全密封状態で長期保管する必要があります。

    一般的に除染として行われている方法は水で洗うか土をひっくり返して埋めることが行なわれています。

    人の手が触れない場所に片付ける(埋める)事でもよいかもしれませんが、基本的にはやはり出たものは回収する事です。

    その放出された放射性物質を回収する作業を除染と言ってよいと思います。

    隠すにしても回収するにしても福島や近隣の県で懸命に努力している様子が報道されていますが完全にはまず不可能でしょう。

    放射性元素は入りとあらゆるところに付着しています。

    汚染された植物、空気、瓦礫、植物、動物・・・・ありとあらゆるところです。

    それを全て除染する方法はありません。

    方法としてはまず一旦水洗いをして放射性物質を水に移す事です。

    それでも完全ではありませんが水に移行した分だけは減ります。

    そして水は濃縮・吸着・分離・・・・等の方法で量を少なくしてガラスで固形にして隔離するしかありません。

    現在殆どの放射性元素は水から除去できますが、後トリチウム(H-3)を取り除く方法が現在ありませんので研究が急がれます。

    放射性元素を取り除いた植物や瓦礫はそれに応じた処理をする必要があります。

    大変でしょうが地道にするしかないと思います。

     

    「どこまで除染できるか」

    これまで経験のないことをしているのですからどこまで除染できるかは誰にも分かりません。

    煮ても焼いてもなくならないのですから集めるしかないのです。

    一旦水に移せば色々な技術が開発されていますがらどんどん濃縮し体積を小さくする事は可能になるでしょう。

     

    現在国立環境研究所では放射性ばいじんの洗浄(水に移す)研究を進めています。

    (第12回検討会)

    しかし大事なことは2度と放射性元素をばら撒かない事です。

    それには原発を中止するしかないでしょう。

     

    「放射性瓦礫の処理」

    放射性物質を少しで取り除いた瓦礫をどうするかですが、あまり移動させないで事故を起こした現地で処理をするべきでしょう。

    あっちこっちに運こべば汚染を拡大する事になります。

    住民が福島からせっかく安全な場所に避難しても、又放射性瓦礫が運ばれてくるのであれば意味がありません。

    焼却炉のフィルタ-の限界もありますので基本的には地中に埋めるしかないと思います。

     

    「瓦礫の焼却」

    環境省廃棄物・リサイクル対策部では「災害廃棄物安全評価検討会」を定期的に開いています。

    平成24年3月第12回目の会合では

    「焼却施設及び最終処分場における測定結果について」という報告が資源循環・廃棄物研究センタ-からありました。

    その中に福島県の6ケ所で瓦礫の焼却の結果が書かれています。

    焼却施設名

    集じん器

    試料採取費

    福島市 あぶくまクリ-ンセンタ-

    バグフィルタ-(活性炭、消石灰を吹込み)

    24年2月15日

    福島市 あらかわクリ-ンセンタ-

    バグフィルタ-(活性炭、消石灰を吹込み)

      2月9日

    南相馬市 クリ-ン原町センタ-

    バグフィルタ-(活性炭、消石灰を吹込み)

      2月14日

    伊達地方衛生処理組合

    電気集じん器活性炭、消石灰を吹込み)

      2月8日

    須賀川地方保険環境組合

    電気集じん器活性炭、消石灰を吹込み)

      2月16日

    いわき市 南部清掃センタ-

    バグフィルタ-(活性炭、消石灰を吹込み)

      2月28日

     注:伊達地方衛生処理組合の電気集じん機装備の焼却炉では

        集じん器の入り口と出口を測定した結果97.28%の集じん率となっています。

     

    「焼却のフィルタ-は」

    高性能のバグフィルタ-が評判になっています。

    放射性物質が99.9%除去出来るとか、人によっては100%除去できるという人がいます。

    前評判だけで実際には放射性物質に対してはまだ実績はありません。

    テスト的に福島県内の焼却炉で使っているだけでしょう。

     

    前項の環境省廃棄物・リサイクル対策部「災害廃棄物安全評価検討会」の

    第1回目は平成23年5月15日に開かれていますが、

    その中で大迫委員の報告に「バグフィルタ-」のことが出てきます。

    少し長いですがその発言です。

     注:大迫正治 独立行政法人国立環境研究所資源循環・廃棄物研究センタ-長

    ●大迫委員  

     ・・・・・日本の都市ごみ、これは我々の家庭系とか事業系の、そういう一般の廃棄物を燃やす焼却施設における調査で、

     これは放射性セシウムではなく安定セシウムなのですが、セシウムの挙動を調査しております。

     その場合は、ごみの中に入っているセシウムが燃えた後に、まずボトムアッシュ、

     我々は焼却主灰と言いますが、そこに残る部分のアッシュに半分。

     それから、飛灰として排気ガスと一緒に飛んでいくばいじんとしての飛灰、これに半分の50%が移行していたという報告がございます。

     それから、そのばいじんとして排ガスと一緒に飛んでいくわけですので、通常は廃棄物焼却炉においては、排ガス処理の、

     特に集じん装置において除じんされます。

     近年の廃棄物焼却炉においては、バグフィルタ-方式を、これはダイオキシン対策ということで、

     この分野の中で進めてきた対策技術がほぼ主流でありますので、高い集じん効果が確保されています。

     下に参考として書いてございますが、排ガス中のばいじんに関して、サブミクロンから数百μmぐらいが大体ばいじんの粒径の範囲で、

     平均粒径は20~40μm(ミクロン)なんですが、集じん効果については、バグフィルタ-の場合は、安定条件で動かせば、

     粒子径によらず、ほぼ100%、電気集塵機に関しましては、サブミクロン附近では90%以上なんですが、

     平均粒子径附近の10μmでは99.9%以上の集じん効果と言うのが一般的に言われていることであります。

     以上、参考情報です。

     

    この報告の中に出てくる数字が一人歩きをしているものと思われます。

    この報告を良く見てみますとおかしな点に気がつきます。

    ●バグフィルタ-はダイオキシン対策として開発された

    ●集じん効果についてはダイオキシンの除去効果も放射性物質の除去効果の話も出てきません

    ●つまり一般のばいじんが除去された効果を述べているに過ぎません

     

    福島以外の青森・岩手・宮城の津波で発生した瓦礫など、

    放射性物質の少ないものは焼却できるでしょう。

    しかし基本的には現地で行なうべきです。雇用にもつながります。

     

    「除染作業も公共事業」

    除染作業はゼネコンにとって旨みのある公共事業です。

    値引きはないし、うまく成果が出なくても責任を問われません。

    中堅ゼネコンにとってはやりたい仕事でしょう。

    2013年3月に福島葛尾村の大半が「避難指示解除準備区域」に指定され、国の除染作業が始まりました。

    引き受けたのは西松組、奥村組等のゼネコンです。

    国の発注額は1年で494億円です。それに対して村の世帯が477世帯です。

    1世帯当り1億円以上の費用です。

    それだけのお金があれば別な地域で家を新築し仕事を探すほうが被災者の将来を考えると良いかもしれません。

    他の地区でも国や東電の補償交渉が進まず避難者は生活再建が出来ないのに、

    除染ばかりにお金が投入されています。

    まるで打ち出の小槌のように、ゼネコンに金がばら撒かれているのです。

    除染作業は既に1兆円が投入され、今後5兆円くらいが予定されています。

     

    つづきを読む

  • 福島の事故の経緯

    2020/06/20
    17:05

    今回の福島第一発電所については、当時の野田首相が2011年12月12日に「収束宣言」を出しました。

    しかしとんでもない話で一切細収束していません。

    事故が単に一段落しただけで、まだまだ続いていることは国民の知るところです。

     

    「停止した原発」

    今回の地震と津波で非常停止やその後のトラブルに見舞われたのは福島の第一原発だけではありません。

    東北電力では宮城県の女川原発が3基、

    東京電力では福島第一原発が6基、第二原発が4基、

    茨城県の日本原子力発電・東海第二原発が1基

    以上の合計14基が被害を受けました。

    もともと福島第一原発では3基(4・5・6号機)が定期点検で停止していたため地震・津波で停止したのは11基です。

    福島以外では茨城の東海第二原発が外部電源喪失や非常用発電機のトラブルで一時綱渡り状態になりましたが、

    福島の事故に隠れてあまり騒がれていません。

     

    「爆発」

    福島第一原発では6基ある内の1号機から4号機の4台で爆発を起こしました。

    1号機、3号機、4号機は水素爆発(4号機は3号機から回った水素が原因とされる)ですが、2号機の爆発はまだ原因が分からないとしています。

    いずれにしても4基が爆発して大量の放射性物質を放出した事は間違いありません。

    又3号機では爆発の状況から水素爆発ではなく核爆発であるという説もあります。

    事故原因はこれから数十年(?)かかって廃炉作業をしてみないと正確にはわからないでしょう。

    事故の経過について簡単に説明したいと思いますが、いくつもある事故調査委員会の調査も全て推測です。

    ここでは一応「原子力資料調査室」発行の市民年鑑を参考にします。

     

    「1号機」

    ●14時46分 「地震加速度大トリップ」を起こし原子炉が自動停止

    ●14時47分 地震による送電鉄塔倒壊等で外部電源が喪失した

      MSIV(主蒸気隔離弁)自動閉止

      非常用ディ-ゼル発電機2台(1A,1B)が自動運転開始し、非常用系統への電気供給が回復

      MSIVが閉止して原子炉の圧力が上昇したため、IC(非常用復水器)が2台自動運転開始

      目的はICで蒸気を抜いて、冷やして再度原子炉に送り圧力を下げる

    ●15時03分頃 原子炉の圧力が急激に下がるのは危険と判断して、2台のICの戻り水の弁を閉じた

     注:この作業が適切であったのかどうか問題になっているところです。

    ●15時37分頃までに 津波により2台の非常用ディ-ゼル発電機が停止、全電源喪失

     注:2013年5月10日、東電は非常用ディ-ゼル発電機作動のデ-タ-を始めて公表しました。

      これによると15時36~37分に止まった事が記録されています。

      国会事故調査委員会の報告書では沖合い1.5キロの波高計で15時35分津波が観測さでした。

        陸地に到着し、海抜10mの発電機に到達するのはかなり時間がかかるため

      37分にはまだ津波が到着せず、

      津波の前に地震で発電機が壊れた可能性が指摘されました。

    ●17時30分までに ディ-ゼル駆動の消火ポンプを利用して、原子炉に注水する準備がされたが、

     原子炉の圧力が高すぎたため使用できなかった

    ●23時50分頃 格納容器のドライウェル側の圧力が600kPaに達し、なお上昇気配だったため、   

     格納容器からガスや水蒸気を逃がすベント作業の準備に入った。   

     この頃原子炉の水位が有効燃料頂部+500ミリまで低下している事を発見

    ●12日14時30分頃 蒸気放出で格納容器の圧力が低下し始める

    ●15時30分 水素爆発

     

    「2号機」

    ●14時47分 「地震加速度大トリップ」を起こし原子炉が自動停止 

     地震による送電鉄塔倒壊等で外部電源が喪失した 

     MSIV(主蒸気隔離弁)自動閉止   

     非常用ディ-ゼル発電機2台(2A,2B)が自動運転開始した

    ●14時50分  RCIC(原子炉隔離時冷却系)を手動起動、水位の上昇下降の変動が激しく起動停止を繰り返す

    ●15時30分過  津波により全電源喪失

    ●14日13時18分 水位の低下が始まる

    ●17時30分から 格納容器からのベントを準備したが上手く行かなかった

    ●15日6時ころ 4号機附近で爆発音がし、2号炉のS/C(圧力抑制室)の圧力が0になり、ドライウェルの圧力も低下した。

     爆発により圧力が低下したものと思われるがわかっていない。

     

    「3号機」

    ●14時47分 「地震加速度大トリップ」を起こし原子炉が自動停止

    ●14時48分頃 外部電源が喪失したため、MSIV(主蒸気隔離弁)自動閉止、非常用ディ-ゼル発電機2台(3A,3B)が自動運転開始した

    ●15時38分 津波により非常用ディ-ゼル発電機が停止 

     バッテリ-が水をかぶらなかったため、RCIC(原子炉隔離時冷却系)やHPCI(高圧炉心注水系)は使用可能だった。

    ●12日12時35分 原子炉水位が下がったためHPCI(高圧炉心注水系)が作動開始

    ●13日2時42分 バッテリ-切でHPCI(高圧炉心注水系)停止

    ●その後 水位の低下が進み、手作業でSRV(主蒸気逃し弁)操作したりホウ酸水や海水を注入した

    ●14日6時ころ S/C(圧力抑制室)からベントをして圧力を下げた

    ●11時1分  原子炉建屋で大規模な水素爆発発生

     

    「4号機」

    ●15日6時 水素爆発 東電では3号機から発生した水素ガスが共有の排気筒から4号機に流れたと説明している

     

    「今後早急に解明しなければならない事」

    メルトダウンした燃料は冷やし続けることしか出来ません。

    解体して取り出すには100年くらいかかるかもしれません。

    もしかしたら無理かもしれません。

    当面危険なのは4号機のプ-ルで保管冷却されている使用済み燃料です。

     

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  • コア・キャッチャ-

    2014/03/21
    11:54

    フランスやアメリカの原子力発電所にあって、日本に発電所にない安全装置があります。

    原発事故はあってはならないことです。

    それでも事故が起きた場合、メルトダウンした核燃料を受け止める装置です。

    高温に耐える材料で作った受け皿です。

    万が一燃料が溶解し格納容器を溶かしてメルトスル-した場合表面積の大きい容器で受け止めて冷却します。

    欧米では計画中の原発すべてにこの装置が付けられます。

    しかし日本の原発には一切付けられていませんし、これからの計画にもありません。

    もちろん過去には話は出たのですがコストと安全神話で無視されたのです。

    図はフランスのアレバの原発につけられているものです。

    原発は即刻中止にするべきですが、どうしても再稼働するなら最低でもコア・キャッチャ-をつけるべきでしょう。

     

     SCN_0098  コアキャッチャ

     

     

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