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キーワード「格納容器」を含む投稿一覧

  • 事故原因は津波か地震か?

    2020/06/21
    11:25

    今回の原発事故が津波によって全電源が喪失して起きたのか、

    あるいは津波が来る前に地震ですでに壊れていたのか議論が分かれるところです。

    単に津波が原因ならば今後津波対策として堤防(防潮堤)を高くして津波を防げばよい事になります。

    政府や電力会社は「これだけの地震でも原発は壊れなかった、

    津波が原因だったのだから防潮堤が出来れば安心だ」と主張しています。

    津波説が本当ならばその通りかもしれません。

    もし地震が原因で事故が起きたのならば話が違ってきます。

    安全基準にしたがって作られた福島原発が壊れたのですから、

    同じような安全基準で作られた他の全ての原発は危険ということになります。

    再稼動出来るはずがないのです。

     

    多くの専門家(良心的な)は津波が来る前に地震ですでに壊れたと考えています。

    理由は色々あります。

    ●水素爆発を起こしたこと

     電源がない状態で爆発をしたということは、すでに何かが壊れていて余震で金属が擦れて自動発火したのでしょう。

     原子炉、格納容器、建屋は設計上耐震基準が違うと思われます。

     耐震基準が違うところを何本ものパイプが通っているのですか ら、揺れの違いで破損する事は十分考えられます。

    ●冷却水の減り方が速い事

     ポンプの停止で冷却水が送れなくなったため、加熱で水が蒸発してメルトダウンしたと説明されています。

     しかし計算上減り方が速すぎます。

     いくら蒸発しても穴が開いてない限りあんなに早く減る筈がないと言われています。

     どこかに亀裂があることが疑われています。

     保安院ではその可能性は否定できないと認めています。

    ●汚染水の異常な漏れ

     現在海への汚染水の垂れ流しが問題になっています。

     タンクの不備等色々原因は考えられますが、原子炉建屋の底部分が損傷している可能性があります。

     この指摘に対して東京電力は「地震によって大きく損傷されたヒビ割れはない」と主張していますが、小さなヒビ割れはあるのでしょうか?

    ●2013年11月14日、東京電力は格納容器から水漏れが確認できたと発表しました。

     マスコミはあまり騒ぎませんが、水漏れは破損が原因でしょう。

     破損したという事は原因が津波ではなく地震であることの証拠です。

     

    何故地震で壊れたと言われるのでしょうか?

    建物によって設計基準が違う事もありますが、

    格納容器の下部にある圧力抑制プ-ル、新聞などの図で丸いド-ナッツのような形をしたものです。

    そこには何百トンもの水が半分だけ入っています。

    密封された容器に水を一杯に入れて揺すっても大丈夫ですけが、半分だけ入れて揺すると中の水は大きく動きます。

    この状態をスロッシングといいますが、

    圧力抑制プ-ルに半分だけ入っている何百トンもの水が地震で大きく動いたらすごい力です。

    これも壊れる原因でしょう。壊れていたとすればですが。

     

    地震で壊れていた筈だという指摘は外国からもあります。

    津波が来る前に大気中に放射性物質が放出されていたというものです。

    ●2011年10月25日「ネイチャ-」 ノルウェ-大気研究所 スト-ル論文

     津波が到着する前3月11日3時ころからキセノン133の放出があった。

     4号機の使用済み燃料プ-ルからセシウム137の放出があった。

     

    国会事故調査委員会の委員の田中三彦氏も同じように地震で原発が壊れたのではないかとの疑問を持っています。

    注:田中三彦 バブコック日立で原子力圧力容器の設計に従事。

       退社後自身が設計した福島4号機の告発をしている。

     

    田中氏の主張する疑問点で大きなものが3つあります。

    ●1号機のIC(非常用復水器)からの出水

     地震直後(津波の前)に1号機原子炉建屋4階で「出水があった」との目撃証言があります。

     もしそうならそこにあるIC(非常用復水器)から水が出ていた疑いがあります。

     トラブル発生時に原子力容器の圧力が上昇した時炉内の蒸気を取り込んで水に戻すための装置がICです。

     そこから水が出ていたとすれば地震で配管が壊れた事になります。

    ●1号機の津波と電源喪失の時間のずれ

     東京電力と事故調査委員会の報告では津波の到着時刻が異なっている。

     1号機の非常用電源喪失が起きたのが津波の前なのか後なのか?

     事故調査委員会の調査では電源喪失が先で津波が後になっています。

     その場合津波で原発がトラブルを起こしたのではなく、地震で非常用電源が喪失した事になります。

    ●1号機SR弁(安全弁)が作動していない

      注:SR弁-沸騰水型軽水炉(BWR)で内部圧が過剰に上昇した時に圧を下げるために蒸気を逃がす装置

     総電源喪失事故で核燃料が加熱メルトダウンすれば圧力が相当上昇する筈です。

     そうすれば自動的にSR弁が作動する筈です。

     そのSR弁が作動しなかったのは、圧力が上がらなかった、つまりどこかが地震で破損して漏れていた事を意味します。

     

    いずれにしても危険で原子炉内に入れませんから調査も出来ないし、原因の究明すら出来ないのです。

    その上未使用、使用済み燃料がプールに沢山あり、メルトダウンすら起こしているので

    今後の地震で冷却水がなくなればで再び大事故が起こる可能性があります。

    現状は恐る恐る、かろうじて水で冷却しているだけです。

    事故の収束の見通しすらつかないのに再稼動するとは非常に危険な事です。

     

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  • メルトダウンから大事故へ

    2020/06/21
    10:08

    原子炉内部にある燃料棒は直径1センチ長さ4メ-トルの細長い筒になっています。

    その中に高さ1センチ、直径1センチの丸い燃料が積み重なっています。

    燃料はペレットと呼ばれています。

    そのペレットに一定濃度のウランが含まれています。

     

    制御棒が働いて核反応が停止しても残留熱や崩壊熱がかなり残ります。

    原子力発電のエネルギ-効率は約30%と言われます。

    核分裂で発生するエネルギ-の1/3以下です。

    ですから100万Kwの原発だと、総発生エネルギ-は300万Kw以上になります。

    そうすると残留熱だけでもかなりが残っていると思われます。

    残留熱や崩壊熱を考慮すると停止後もかなりの長期間冷却し続ける必要があります。

    そのためにはポンプで冷却水を原子炉に送らなければなりません。

    しかし今回の事故は全電源停止でポンプは使えなくなりました。

    つまり冷却できなくなったのです。

    冷却材喪失が起きた場合、冷却材は減速材もかねているので、中性子の減速が出来なくなり原子炉は同時に停止します。

    しかしものすごい熱が残留しています。

    100万kwの原発では停止直後でも1秒間に20万kwの発熱をします。

    少しずつ発熱は低下しますが、それでも空焚きによって強烈に熱が上昇します。

     

    燃料ペレットが入る細長い筒はジルカロイド(ジルコニウム合金)という金属で出来ています。

    ジルコニウムは正常運転中は400度の中にありますが、空焚きによって10秒後に約1000度、15秒後には約1700度に上昇します。

    細長いジルコニウムの筒の融点は約2800度ですが、700度位で曲がり始め、1000度くらいで水と反応しさらに発熱します。

    そして燃料棒の筒は溶けて、中に整然と積まれたペレットは崩れます。

    この状態がメルトダウンです。

    崩れ落ちて積み重なった燃料は水がないので更に加熱します。

    そうすると原子炉の底を突き破って格納容器に落下します。

    数メ-トルのコンクリ-トの底を溶かして地中に落ちていきます。

    その状態がメルトスル-(いわゆるチャインシンドロ-ムという)です。

     

    「水素爆発」

    酸化と還元と言う言葉があります。

    金属は水分に触れると酸化しやすくなります。

    水(H2O)の酸素を奪う事です。

    これが酸化ですが、鉄の場合私達は「錆びる」と言います。

    核燃料が入っている細長いジルコニウムも同じでジルコニウム水反応で原子炉内の水蒸気から酸素を奪って酸化ジルコニウムとなります。

    H2O から酸素Oを奪うのですから水素Hが余ってどんどん充満してきます。

    水素は一番軽いですから原子炉から抜けて外側の原子炉格納容器の上部に溜まります。

    そこで何かの発火原因(火花)が生じて爆発をしたのでしょう。

    それが水素爆発です。

    しかし全電源が喪失している状態ですから電気による火花はありません。

    そうすると壊れた配管や構造物が余震で擦れて発火したのではないかと思われます。

    ということは津波の前に地震で構造物が壊れていた事になります。

     

    「水蒸気爆発」

    水は通常の気圧では100℃で沸騰します。

    その時に膨張します。

    水から水蒸気になるときに1800倍に体積が増えるといわれます。

    その性質をうまく利用したのが蒸気機関です。

    コントロ-ルに失敗すると大変な事になります。

    火山でも加熱したマグマに水分が触れた瞬間に一気に膨張します。

    これが火山の水蒸気爆発です。

    原子力発電所でメルトダウンした燃料に水が触れた瞬間に1800倍くらいに膨張して大爆発をします。

    これが原子炉の水蒸気爆発です。

    その場合は核燃料・原子炉・格納容器を含め全てが爆発するのですから、水素爆発の比ではありません。

    膨大な放射性物質が一気に放出されてしまします。

    今回の事故では奇跡的に水蒸気爆発を起こしませんでした。

    関係者はホッとしたはずです。

     

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