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キーワード「大山中尉殺害」を含む投稿一覧

  • 大山中尉の殺害

    2020/09/04
    15:31

    8月9日、

    上海で日本海軍陸戦隊の大山勇夫中尉が

    中国保安隊員に射殺されました。

     

    ● 東京朝日新聞 1937年8月10日付 上海特電9日発

     日本海軍特別陸戦隊午後9時45分発表

     陸戦隊第1中隊長海軍中尉大山勇夫は

     1等水兵斉藤要蔵の運転せる自動車により

     本日午後5時頃上海共同租界越界路の

     モニュメント路(碑坊路)通行中、

     道路上にて多数の保安隊に包囲せられ、

     次いで機銃、小銃等の射撃を受け、

     無念にも数十発の弾丸を受けて即死した。

     現場を検視するに頭部腹部には

     蜂の巣の如くに弾痕があり、

     自動車は前硝子が破壊せられ、

     車体は数十発の機銃弾痕あり、

     無法鬼畜の如き保安隊の行為を物語っている。

     

    当時の上海特別陸戦隊司令官は

    大川内伝七少将で大山勇夫中尉は

    西部派遣隊長(第1中隊長)でした。

    この殺害に関して笠原十九司氏の研究論文から引用します。

     

    ● 笠原論文から

     「北支事変」の停戦を実現するための

     使命をもって船津辰一郎が

     8月7日に上海に到着、

     和平工作を開始し始めた頃、

     上海海軍特別陸戦隊司令官大川内伝七少将に

     秘かに呼ばれた大山勇夫中尉は、

     口頭秘密命令として「お国のために死んでくれ、

     家族のことは面倒をみるから」と、

     そして8月9日の夕刻、

     中国軍の飛行基地となっている

     虹橋飛行場へ強行突入して、

     射殺されるよう告げられた。

     その際、こちらから攻撃したと見られないように、

     つまり一方的に、

     不法に殺害されたと見なされるように、

     拳銃は携帯するな、という注意受けた。

     

    この笠原氏の研究では

    大山中尉殺害は日本海軍が

    仕組んだ謀略ということになります。

    このことを証明する状況証拠を

    同じ笠原論文から整理します

     

    ◎第二隊長の貴志中尉が復讐として

     8月15日、中国軍陣地を攻撃し戦死したが、 

     貴志中尉は武功として表彰されず、

     単に殺害された大山中尉は軍神扱いされた

    ◎大山中尉と一緒に殺害された

     斉藤一等水兵も同じように表彰されていない。

    ◎大山中尉は独身で妻子がいなかった。

     忠勇至誠の国粋主義的な軍人だった

    ◎大山中尉の護衛兵の手紙に

     大山中尉について次のように書かれている

      ☆事件前日、書類整理をして焼却していた

      ☆前日風呂に入り、襦袢と褌を着替えた

    ◎遺品が後日実家に送られたが、

     日記の、前日8月8日のペ-ジに、「遺髪」と

     「母から持たされた千人針」が挟んであった。

    ◎日記の最後のページに挟んであった

     絵葉書には次のように書かれたあった。(原文カナ)

          断

         自戒

     1. 戦場なり隙あるべからず

     1. 雑念を去れて期を見つめよ

     1. 女性事に関し気を向くる勿れ

      (注:付き合っていた女性がいた)

     1. 士魂

     1. 体を鍛え之を気に従わしめよ

     1. 任務は力なり

     1. 大丈夫は丹田の力のみ

     1. 戦斗一般の目的は敵を

      圧倒殲滅して遂に戦捷を得るに在り

            9日

     (注:絶筆として前日の深夜に書かれたものと思われる)

    ◎当日9日の午前中隊全員を集めて最後の訓話をした。

     ☆小隊長池田忠太郎の記録

      皆は今、戦死をしても

      何の心残りのない者は手をあげよ・・・・

      中隊長は感謝に耐えない、

      それでこそ立派な

      ご奉公ができるものである・・・・

      その処迄話さるるや中隊長は感極まってか

      暫く言葉なく目は異様に光って居たのであった。

    ◎通常不慮の挑発事故を警戒し、

     陸戦隊が配備区域以外に出動することはなかった。

          (注:重村実回想記)

    ◎そのため租界外に出る時は

     余計な刺激を相手に与えないように 

     私服で拳銃を隠し持って出かける習慣だったが、 

     当日に限りわざわざ陸戦隊将校と

     わかる軍服で、しかも拳銃を持たずに出かけた。

    ◎大山中尉が死亡したのは9日午後6時半頃だった。

     そしてその後の海軍の遺族に対する

     対応が非常に早かったため、 

     大山事件が予定行動だったように思われる。

     

    軍の対応の早さは

    アジア歴史資料センタ-資料からも見ます。

         (笠原論文より)

    ◎8月10日午前3時20分発電 

      海軍省人事局から

         大山中尉の実家までの電報

      「大山中尉昨9日午後6時30分頃上海ニ於テ

      戦死ヲ遂ゲラレシ旨公電アリタリ取リ敢ヘズ」

    ◎8月10日午後7時50分発電 

      海軍省人事局から

         大山中尉の実家までの電報

      「大山中尉9日附大尉ニ進級正七位ニ叙セラル」

    ◎8月10日午後9時55分発電 

      米内光政海軍大臣から

         大山中尉の実家までの電報

      「大山海軍大尉名誉ノ殉職ヲラレシ候

      痛惜ニ耐ヘズ慎ミテ弔意ヲ表す」

     

    9日の夕方の事件であるにもかかわらず、

    きちんとした調査もしないで

    翌日に海軍からはこれ等の対応がされているのは

    かえって不自然だと思われます。

    やはり海軍しては

    予定された事件だったのかもしれません

     

    そして8月9日の大山中尉殺害から

    5日後の14日に日本軍による爆撃が開始され、

    第2次上海事変に突入するのです。

     

    次回は局地戦だった第2次上海事変が

    全面戦争に移行していく過程を書きます。

     

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