女性に対する人権問題
昔から戦争になると、
一般人と女性と子どもが犠牲になっています。
テ-マは女性ですから、女性に限って言えば、
戦争の時には必ずと言ってよいほど
強姦が付きまといます。
近代で言えばナチスやドイツに攻め込んだ
ソ連兵にも強姦事件が多発しました。
最近ではユ-ゴやボスニアの忌まわしい事件が有名です。
そしてそれにもまして有名なのが
旧日本軍の性暴力で、世界の注目を集めました。
かっては戦争が終わってもこの
問題はあまり表面化しませんでした。
それは被害者が羞恥心とショックのために
名乗り出なかったせいもありますが、
男性社会の中にある女性蔑視も
一役買っているようにも思います。
たとえ問題になっても「戦争中だから仕方がない」と、
片付けられてしまうのです。
現在の日本でも、戦争があれば強姦ぐらいあるよ、
何故そんなに問題にするのか・・・・
と言う声すら聞かれます。
その証拠に世界中の過去の戦争処理裁判で
強姦問題を裁いた例は少ないと思います。
やはり戦争をしている男性から見ると
戦争にレイプは付き物、
仕方がないと言う事なのでしょう。
しかしよく考えてみると
「戦争だと軍隊のためになぜ女性と子どもが
犠牲になって当然」のでしょうか?
そして自分の家族が犠牲になっても
同じように言えるのかという問いにつきあたります。
慰安婦も強姦も単なる戦争被害ではありません。
女性と言う人間に対する人権侵害です。
この考えが出てきたのは1990年代に入ってからです。
それまで世の男達は何を考えていたのでしょうか?
次のレポ-トを読めば分かりますが、
家庭では良き夫、良き父親が
なぜこのような強姦事件を起こすのか?
アジアの被害者が日本に来て
「あの時の日本人と、今の日本人と
本当に同じ日本人だとは信じられません」と言います。
この二重人格は何でしょう?
やはり女性に対する蔑視でしょうか?
男性特に日本の男性にとって女性とは、
可愛がるもの、守るもの、安らぎを得るもの・・・・
つまりペットと同じなのです。
ですから自分の手中にある時(結婚)は必死に守ります。
しかし人格を認めているわけではありませんから、
外の女性に対しては欲望を満足する対象としか見ないのです。
多分現代の日本男性も同じでしょう。
そして日本の場合
女性の多くもそれで当然だと思っているでしょう。
その結果従軍慰安婦問題がいくら騒がれても、
世論(特に女性)やマスコミの反応は鈍いのだと思います。
まずは実態を知るために、
被害者や加害者の証言や告白を読んでいただきます。
残酷で衝撃的な話が多く、目を背けたくなります。
しかし被害者はその過去を背負って戦後を生き抜き、
私たちに問いかけているのです。
まず実態を知り、心情を思い、
温かくて柔らかなまなざしを
持っていただければ幸いです。