汚染水タンクのパッキン劣化

照射劣化は鉄だけではなく全ての物質に対しても同じことです。

天然ではなく人間が合成して作ったプラスチックや合成ゴムなどのポリマ-結合は放射線エネルギ-によって脆くなります。

福島の事故後、汚染水対策として応急に大型タンクを作りました。

急を要するため簡易タンクにしたのです。

正式に熔接で仕上げると間に合わないので鉄板をボルトで止めて、隙間にパッキンを使用しました。

パッキンの寿命は約5年と言われますが、それは普通の水を入れた場合です。

放射性物質を含んだ汚染水では照射劣化で寿命はかなり短くなる筈です。

現在(2013年8月)汚染水がパッキンから漏れて困っていますが、予想された事故です。

応急措置は理解できますが、遅れても正式なタンクを作って汚染水を入れ替えないとこれからもどんどん漏れてくると思われます。

 

さらに照射劣化は全ての物質に起きますから、タンクのパッキンだけが問題なのではありません。

タンクその物、汚染水のプ-ル、コンクリ-トの堰や壁・・・・全ては放射線によって劣化してくる筈です。

 

2014年7月30の東京電力の発表によればタンクのうち39基が中古との事です。

なお更劣化が早いはずです。