原発を始めた理由の検証

電気は間に合っている
記事専用プリント対応ページ

最終更新日:2017/10/14 12:41

電気が間に合っているかどうかは色々な統計の取り方があります。

◎ 発電設備の容量の統計

万が一使用量が急に増えたり故障もありますがら、設備は余裕を持って作ります。

特に原発は定期点検で長期間停止しますから、設備には余裕があります。

◎ 供給量の統計

使用量ギリギリの発電ですと危険な為、

その日の気候に合わせて80~90%の使用量になるように余裕を持った供給をします。

原発は調整が難しいので火力やその他の発電で発電量の調整をします。

◎ 使用量の統計

実際に使った量ですので、一日が終わってみなければ分かりません

 

グラフを3つ並べます。

発電設備量、供給量(発電量)、使用量、です

* 発電設備容量の推移 (一般電気事業用)

            資源エネルギ-庁 エネルギ-白書 2014年から

SCN_0090 発電設備

注:2012年での順序は

1 LNG(液化天然ガス)  27.1%

2 石油等           18.8%

3 原子力           18.7%(2005年から変化なし)

4 石炭            15.7%

5 揚水            10.8%

5 一般水力        8.4%

        注: 原子力が30%と言う人がいますが、設備容量では20%以下です。

           さらに定期点検がありますので実際にはもっと下がります。

* 電気供給量

資源エネルギ-庁 エネルギ-白書 2014年から

 

SCN_0089 供給量

注: 実際に発電して供給した量ですから、使用量よりは10~20%多くなっています

注: 順位は 事故前の平成10年頃で

1 石油           40.1%

2 LNG(液化天然ガス) 22.6%

3 石炭           19.2%

4 原子力          11.3%

注: 実際には原子力は11.3%しか使われていないのです。

注: 設備はどんどん増えていますが供給量は2007年から下がっています。

   つまり日本の電気使用量は2007年から下がっているのです。

*発電量(供給とは少し違います)

資源エネルギ-庁 エネルギ-白書 2014年から

SCN_0091   発電量

注:やはり原子力発電は30%以下であることがわかります。

* 次に資源エネルギ-庁の資料をもとに物理学者の藤田裕幸氏のまとめた図です。

      発電設備の容量に実際の使用量を重ねた図です。

      2005年までの統計です。

 SCN_0001

* 下から火力・水力・原子力の順で設備容量が示されています。

折れ線は実際に使用した最大電力です。仕様量は安定していて原発なしでも間に合う事が分かります。

* 逆に下から原発・水力・火力と並べ変えると、必ず原発を利用して火力が余る事になります。

* 日本では2001年が最大でそれ以降は企業努力もあって使用電力はあまり増えていません。

           電力会社によっては、特に東電では2001年が最大電力になっています。

では実際に最近での電力使用はどうなっているのか?

事故を起こした東京電力を中心に東北電力・北海道電力を見てみます。

ついでに大飯原発の停止で、電力不足を演出した関西電力も見てみます。

 

「東京電力」

   東京電力では事故後で全部の原発が停止している2013年5月5日現在でも

電気の供給能力は5500Kw以上あります。

そこでここ数年、2008年からの使用状況を見てみます。

4500万Kwを超えた日数です。

東電の現状の発電能力を目安に、5500万kw以上の日数に色をつけます。

                       注: 2015年9月4日現在

年・月

4500~

4999万kw

5000~

5499万kw

5500~

5599万Kw

6000万Kw

 以上

4500万kw

以上 合計

2008年1月

11日

0日

0日

0日

11日

     2月

18日

8日

0日

0日

26日

     3月

7日

0日

0日

0日

7日

  6月

1日

0日

0日

0日

1日

7月

12日

9日

4日

1日

26日

8月

9日

10日

3日

2日

24日

9月

6日

7日

0日

0日

13日

11月

3日

0日

0日

0日

3日

12月

9日

0日

0日

9日

2008年合計

76日

3日4

7日

3日

120日

2009年1月

14日

2日

0日

日0

16日

2月

10日

0日

0日

0日

10日

3月

4日

0日

0日

0日

4日

6月

3日

0日

0日

0日

3日

7月

10日

5日

0日

0日

15日

8月

12日

5日

0日

0日

17日

9月

3日

0日

0日

0日

3日

11月

1日

0日

0日

0日

1日

12月

12日

0日

0日

0日

12日

2009年合計

69日

12日

0日

0日

81日

2010年1月

12日

3日

0日

0日

15日

2月

9日

8日

0日

0日

17日

3月

7日

1日

0日

0日

8日

6月

9日

1日

0日

0日

10日

7月

13日

4日

7日

0日

27日

8月

9日

4日

14日

0日

27日

9月

6日

5日

5日

0日

16日

12月

8日

0日

0日

0日

8日

2010年合計

73日

26日

26日

0日

128日

2011年1月

17日

4日

0日

0日

21日

2月

16日

2日

0日

0日

18日

3月

8日

0日

0日

0日

8日

6月

1日

0日

0日

0日

1日

7月

5日

0日

0日

0日

5日

8月

6日

0日

0日

0日

6日

9月

4日

0日

0日

0日

4日

12月

2日

0日

0日

0日

2日

2011年合計

59日

6日

0日

0日

65日

2012年1月

15日

0日

0日

0日

15日

2月

14日

0日

0日

0日

14日

3月

2日

0日

0日

0日

1日

7月

8日

1日

0日

0日

9日

8月

13日

2日

0日

0日

15日

9月

7日

0日

0日

0日

7日

12月

1日

0日

0日

0日

1日

2012年合計

60日

3日

0日

0日

63日

2013年1月

6日

0日

0日

0日

6日

2月

9日

0日

0日

0日

9日

7月

6日

1日

0日

0日

7日

8月

12日

2日

0日

0日

14日

9月

2日

0日

0日

0日

2日

12月

2日

0日

0日

0日

2日

2013年合計

37日

3日

0日

0日

40日

2014年1月

6日

0日

0日

0日

6日

2月

11日

0日

0日

0日

11日

7月

3日 3日

8月

9日

9日

12月

 1日 1日

2014年合計

30日 30日

2015年1月

3日 3日

2月

2日 2日

7月

5日 5日

8月

5日 5日

 

* 2008年が最近では最も暑かった為6000万Kwを超えた日が3日ありました。

    2010年も特別暑かったのですが6000万Kwを超えた日はありませんでした。

この頃から企業が安全のため自家発電を大幅に増やしたせいでそれ以降需要は下がったものと思われます。

2011年は事故の後で節電をしましたから当然ですが、それ以降は節電しなくても5500Kwを超えた日はありません。

それでは原発事故の後での実際の供給能力と供給実績を見てみます。

 

供給能力とは、電力会社がここまで発電できます、と準備を整えた数字です。

しかしその日の天候で需要は変わります。

無駄に発電しても燃料代もかかるし電気は保存できませんから、需要が80~90%に収まるように発電調整します。

これが実際の供給実績です。

ニュ-スで使用電力が90%を超えたと騒ぐ事がありますが、単に調整しているだけで供給能力は充分にあるのです。

    供給能力  2012年冬   5786万Kw 原発ナシ (2011年12月~2012年3月)

          2013年冬   5524万Kw 原発ナシ (2012年12月~2013年3月)

  2013年夏   5800万Kw以上 原発ナシ

  2014年冬   5434万Kw 原発ナシ (2013年12月~2014年3月)

  2014年夏     5650万Kw 原発ナシ (2015年8月想定 他社への融通なし)

  2015年冬   5455万Kw 原発ナシ (2014年12月~2014年3月)

  2015年夏   5659万Kw 原発ナシ (2015年8月想定 4月30日経産省発表)

   供給実績  2011年    5570万Kw 原発ナシ

  2012年    5580万Kw 原発ナシ

         2013年    5099万Kw 原発ナシ

    2014年    5502万Kw 原発ナシ

        * 供給実績は使用量ではありません。

      10~20%の余裕を見て当日発電した量です

        * 供給実績は需要が下がれば下がります。

            2012年冬は5780万Kwまで準備したが実際は5580万Kwで足りた

            2013年冬は5524万Kwまで準備したが実際は5099万Kwで足りた

            2014年夏は5669万Kwまで準備したが実際の発電は5444万Kwで足りた

 

    ではどの位電気を使ったかですが? 夏、冬の最大使用電力です。

月日

最高使用電力

コメント

2008年

1月23日

5029万Kw

原発あり

 

8月8日

6089万Kw

原発あり

2009年

1月9日

5029万Kw

原発あり

 

7月31日

5450万Kw

原発あり

2010年

1月12日

5240万Kw

原発あり

 

7月23日

5999万Kw

原発あり

2011年

2月14日

5146万Kw

事故直前 原発あり

 

8月18日

4922万Kw

原発ナシ

2012年

1月12日

4966万Kw

原発ナシ

 

8月30日

5078万Kw

原発ナシ

2013年

2月19日

4743万Kw

原発ナシ 節電ナシ

 

8月9日

5093万Kw

原発ナシ 節電ナシ

2014年

2月14日

4943万Kw

原発ナシ 節電ナシ

8月20日

4992万Kw

原発ナシ 節電ナシ

2015年

8月7日

4957万Kw

原発ナシ 節電ナシ

 

  85ペ-ジに藤田裕幸氏のまとめた図を載せましたが、今度は東京電力のみの図です。

これは東電の発表ですからそれなりの信頼が置けるグラフです。

 

SCN_0062

  東電管内では平成13年が使用電力のピ-クでそれ以来下がってきています。

震災の後で節電しているから下がっている訳ではありません。

恐らくは社会全体でエネルギ-需要が下がってきたこと、

製品装置が低電力化したこと、

企業が自家発電を増やしたことが原因だと思われます。

そして震災で、その傾向は更に強まり使用電力は下がっています。

その上急速に再生可能エネルギの設備が増えていますので、

原子力発電がなくても電気は余ってきています。

 

「東北電力」

   次に福島をかかえる東北電力を見てみます。

まず各年の最大使用電力です。

 東北電力のホ-ムペ-ジには2008年の7月から記録が残っています。

 発電能力の目安となる、1500万kw以上に色をつけました。

2015年9月4日 現在

 年月

1300万kw~

 1399万kw

1400万kw~

 1499万kw

1500万kw~

1300万kw

以上の合計

2008年7月

7日

3日

10日

    8月

7日

4日

11日

    9月

5日

5日

   11月

3日

3日

   12月

1日

1日

 2008年合計

23日

30日

2009年1月

4日

4日

    2月

2日

2日

    8月

2日

2日

   12月

3日

2日

5日

 2009年合計

11日

2日

13日

2010年1月

12日

3日

15日

    2月

13日

2日

15日

    3月

1日

1日

    7月

5日

5日

10日

    8月

6日

11日

3日

20日

    9月

1日

2日

2日

5日

   12月

7日

1日

8日

2010年合計

45

24日

5日

74日

2011年1月

7日

17日

24日

    2月

10日

1日

11日

    3月

5日

5日

   12月

2日

2日

 2011年合計

24日

18日

42日

2012年1月

8日

8日

    2月

5日

5日

    7月

2日

2日

    8月

12日

12日

   12月

3日

3日

 2012年合計

30日

30日

2013年1月

7日

7日

    2月

5日

5日

    8月

1日

1日

   12月

1日

1日

 2013年合計

14日

14日

2014年1月

12日

12日

    2月

11日

1日

12日

    3月

3日

3日

    8月

4日

4日

   12月

6日  6日

2014年合計

35日 1日 36日

2015年1月

7日 7日

2月

3日 3日

7月

1日 1日

8月

4日 1日 5日

 

 各年の最高使用電力は次の通りです

 冬に最高電力になります。

月・日

使用電力

コメント

2008年

8月7日

1474万Kw

 

2009年

12月18日

1428万Kw

 

2010年

8月5日

1557万Kw

近年での最大使用電力

2011年

1月20日

1470万Kw

 

2012年

2月8日

1357万Kw

原発停止

12月26日

1357万Kw

原発停止

2013年

1月18日

1373万Kw

原発停止

2014年

2月5日

1400万Kw

原発停止

2015年

8月6日

1400万Kw

原発停止

           注:2015年8月22日現在

では実際にどの位発電したのでしょうか?

2013年1月30日  1584万Kw  発電実績

2014年8月見込   1553万Kw  2014年4月政府発表

2014年1月見込み  1528万Kw  2014年10月発表経済産業省

2015年8月供給力  1524万Kw  2015年4月30日発表、経済産業省

震災後の2013年に近年の最大電力より多く発電していますし、

その後企業の自家発電が増えていますので

2014年の見込みは低く押さえているのです。

原発が停止していても充分なのが分かります。

 

「北海道電力」

  同じように北海道電力を見てみます。

  発電目安の530万kw以上に色をつけました。

2015年9月4日 現在

 

520万kw~

 530万kw

530万kw~

 

520万kw

以上の合計

2010年1月

2日

16日

18日

    2月

4日

14日

18日

    3月

1日

0日

1日

11月

1日

0日

1日

   12月

9日

5日

14日

2010年合計

8日

44日

52日

2011年1月

2日

20日

22日

    2月

4日

6日

10日

    3月

5日

1日

6日

   11月

1日

0日

1日

   12月

4日

14日

18日

2011年合計

16日

41日

57日

2012年1月

2日

21日

23日

    2月

4日

24日

28日

    3月

0日

1日

1日

   12月

3日

4日

7日

2012年合計

9日

50日

59日

2013年1月

4日

8日

12日

    2月

7日

1日

8日

   12月

1日

0日

1日

2013年合計

1日

21日

22日

2014年1月

6日

6日

12日

    2月

3日

4日

7日

   12月

2日

1日

3日

2014年合計

11日

11日

22日

2015年1月

1日

0日

1日

    2月

0日

0日

0日

 

 


  各年の最高使用電力です。

月・日

使用電力

コメント

2009年

12月7日

549.2万kw

 

2010年

2月5日

568.6万kw

 

2011年

1月12日

578.8万kw

過去最大使用電力

2012年

2月2日

568.4万kw

 

2013年

1月18日

551.5万kw

 

2014年

1月23日

536.7万kw

 

              注:2014年8月19日現在

これに対して最大供給能力はどの位あるのでしょうか?

冬季  2012年12月27日発表  629万Kw(内、他社からの購入20万Kw)

  2013年11月1日発表   613万kw(他社購入 0)

  2014年10月1発表    629万kw(他社購入 0)

夏季  2014年4月17日発表   529万kw(他社購入 0)

2015年8月見込     513万kw(他社購入 0)(4月30日経産省)

  2011年の過去最大使用をはるかに超えた発電をしています。

しかも原発は停止した状態です。

  それにもかかわらず北海道では節電キャンペ-ンをしています。

 

「九州電力」

  鹿児島の川内原発が再稼動しましたので、九州電力もさかのぼって見てみます。

  現在の九州電力のホ-ムペ-ジには福島の事故後の情報しか記載されていません。

  1400万kw以上の日数を表にしました。

                     2015年9月4日 現在

 

1400万kw~

 1490万kw

1500万kw~

 1590万kw

1600万kw~

1400万kw

以上の合計

2012年1月

3日

0日

3日

    2月

3日

1日

4日

    7月

6日

3日

9日

   8月

12日

3日

15日

2012年合計

24日

7日

31日

 

2013年1月

1日

0日

1日

    2月

1日

0日

1日

    7月

13日

2日

15日

    8月

11日

6日

1日

18日

    9月

1日

0日

2013年合計

27日

8日

1日

36日

 

2014年1月

2日

0日

2日

    2月

3日

0日

3日

    7月

4日

1日

5日

    8月

1日

0日

1日

   12月

0日

2日

2日

2014年合計

10日

3日

13日

 

2015年1月

0日

0日

    2月

1日

0日

1日

    7月

3日

0日

3日

    8月

5日

1日

6日

 

   今年は相当暑かったにもかかわらず、1500万kwを超えたのはたった1日です。

   それでは供給力はどのくらいあったのでしょうか?

   今年の経済産業省の発表では1693万kwまで供給つまり発電できるとなっていました。

   しかし実際の供給力を見てみます。

      2012年8月3日  1732万kw

      2013年8月21日 1749万kw

      2014年7月28日 1681万kw

      2015年8月9日  1750万kw

   このようになっています。つまり経産省発表より多くの供給力があったのです。

   勿論、他社からの融通予定もあります。

   原子力発電所再稼動の必要がないことが明白です。

 

「関西電力」

   2012年は大飯原発の再稼動を巡って大騒ぎになりました。

大阪の橋下氏や滋賀の嘉田氏と政府の攻防で結局は再稼動が決まった事は記憶にあります。

再稼動した大飯の1号機、2号機を合わせて230万Kw(最大能力は235万Kw)です。

  再稼動しなければ関西電力は不足したのでしょうか。

   最大使用電力 2012年8月3日    2681万Kw

   最大供給実績 2012年7月27日    3037万Kw

   最大供給予定 2014年8月予測   2924万Kw(他社から「融通0)

  そして結果です。

   供給に対して使用電力は 356万Kw余りました。

   再稼動した大飯原発分がなくても  356-230=126

                126万Kw余った事になります。

必要があって3037万Kw発電したのであって、発電能力はもっとあったはずです。

恐らくあと数百万Kwは余裕あったと思われます。

再稼動の実績を作りたいために電力不足のキャンペ-ンをしたと思われても当然でしょう。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ご意見・ご感想はこちらへ ※個人情報の取り扱いについて

お名前 (必須)

メールアドレス ※返信をご希望の方はご記入ください

メッセージ本文