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悪玉コレステロ-ルについて
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最終更新日:2018/10/13 10:42

このシリ-ズで何度も書いていますが、コレステロ-ルは身体にとって必要なものです。

そして総コレステロ-ルは高めの方が有利であることも理解されるようになりました。

以前にも書きましたが、2015年には米国や日本でコレステロ-ルを含む食品の摂取制限を撤廃しました。

つまりコレステロ-ルは充分摂りなさいということです。

むしろ厚生労働省では高齢者の場合低栄養が心配であると何度も指摘しています。

 

検診等で言われるコレステロ-ルは単体ではなく複合体です。

「コレステロ-ル」「蛋白質」「燐」「脂質類」が合わさった物を言います。

コレステロ-ルが低くなるということは、これら4種類が低くなるということです。

この4種類は細胞表面、血管、神経、骨を構成する材料です。

ですから認知症、骨折、感染等を考慮すると、高齢者の場合はむしろ高めが安心ということになるのです。

しかし最近ではコレステロ-ルを善玉(HDL)と悪玉(LDL)に分けて、悪玉を減らそうという風潮が出ています。

今回はその中の悪玉コレステロ-ルの話です。

2016年に英国医師会雑誌「BMJ OPEN」に画期的論文が発表されました。

論文はその後5ケ月間世界で最も読まれた論文になりました。

悪玉コレステロ-ルの高い人と正常な人の比較したコホ-ト研究です。

まずその論文の結論を書きます。

◎60歳以上の人では、LDL値は死亡率と逆相関している。  

この知見は、レステロ-ル仮説(特にLDLが動脈のアテロ-ム硬化の本質的な原因である)と矛盾している。  

LDL値が高い高齢者は低い人よりも長生きであるため、

この分析結果はコレステロ-ル仮説の妥当性に対する疑問を投げかけるものである。

さらに、この研究は、心疾患予防の戦略の重要な要素とされている

高齢者への薬剤によるLDL低下を推奨する治療ガイドラインを再検討する必要性の根拠となる。

文章が少し分かりづらいのでやすく書き直します。

◎60歳以上では悪玉コレステロ-ルが高い低い人より長生きである。 

◎従来、悪玉コレステロ-ルが動脈硬化の原因とされてきたが矛盾する 

◎コレステロ-ルに関する治療ガイドラインを見直す必要があるかもしれない

もしこの論文が正しければ大変なことです。

世界の常識が覆されるのです。

コレステロ-ルは肝臓で自動的に悪玉の形で合成され、全身を回って善玉の形で帰ってきます。

現在世界中でこの研究の追試や反論が試みられていますが、

最初に書いたようにコレステロ-ルが身体にとって必要な物質であることを考えると、

無理に下げる(減らす)と身体にとって不利かもしれませんね。

 

以上

 

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