蛋白質とアレルギ-反応

2012年9月に書きました

 

このシリ-ズの3回目、4回目に

免疫反応は蛋白質を拒否する事と書きました。

今回もそれに関連したお話です。

少し前に「茶のしずく石鹸」による

アレルギ-が話題になりました。

この石鹸にはもちもち・しっとりとした

感じを出すために小麦粉が使用されていました。

小麦粉蛋白が石鹸に混入したために

免疫反応に引っかかりやすくなったのです。

特に小麦粉アレルギ-のある人では

アレルギ-反応(皮膚炎)になりやすくなります。

花粉蛋白による花粉症と同じ仕組みです。

 

石鹸で言えばまだ問題にはなっていませんが

「蜂蜜入り石鹸」にも同じことが想定されます。

蜂蜜の蛋白成分によるアレルギ-可能性があるのです。

 

石鹸は無添加のものであれば

安いに越した事はありません。

わざわざ高い石鹸を買わずに、

お肌の手入れは別に考えるのが賢明だと思います。

 

石鹸以外にも天然系の色素による

アレルギ-が問題になっています。

赤系の色素でコチニ-ル色素と言います。

赤は以前タ-ル色素が使われていましたが、

発ガン性の疑いで少なくなり

代わって天然系着色料が登場し、

食品添加物になっています。

食品ではリキュ-ルのカンパリが有名ですが、

菓子、かまぼこ、清涼飲料、アルコ-ル飲料・・・・

勿論化粧品や薬品にも使われています。

 

天然系だから安全だと思われますが、

実は、エンジムシ(カイガラムシ)と言う虫から取っています。

たとえ虫でも安全であれば問題はないのですが、

精製過程でエンジムシの蛋白質が混入する事があります。

そうすると虫の蛋白~免疫反応~アレルギ-と

言うことになります。

この場合は外から使用するだけでなく

口から入ることが多いため

強烈な反応からしショックを起こした例も

報告されています。

そのため国も調査を始めています。

アレルギ-反応としてはコラ-ゲン美容も

気になるところですが、

コラ-ゲン蛋白によるアレルギ-を防ぐために、

蛋白質ではない状態にかなり細かく切断しているようです。

しかしコラ-ゲンがそのまま残っている

場合があるのでやはり慎重になったほうが良いでしょう。

 

最後に、最近「アレルギ-でも食べられるパン」の宣伝が盛んです。

有機栽培で無添加の小麦粉を使用している旨が

紛らわしく宣伝されています。

有機や無添加は良い事かもしれませんが

アレルギ-とは関係ありません。

小麦粉アレルギ-の人が食べれば

アレルギ-反応を起こすことが予想されますので

注意したほうが良いと思います。