講演録 最新デ-タ-から見る高血圧

始めに~血圧の状態
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最終更新日:2016/01/03 13:56

                                             2014年11月に文京区で話をした内容です

 

こんにちは、皆さんとは約1年ぶりの再会です。

今日は高血圧のお話をします。

皆さんの中には血圧を下げる薬を飲んでいる方もかなりいらっしゃると思います。

そして色々と不安を感じている方も居られると思います。

 

最初は私たち普通の日本人がどのような血圧の状態のあるのかをお話します。

まず、厚生労働省が平成26年の3月に発表した「国民健康・栄養調査報告書・平成24年の調査」では

次のように区分しています。

     高血圧有病者  上 140mmHg以上 又は 下 90 mmHg以上

     正常高血圧者  上 130~139  下 85~89

病気の高血圧と正常な高血圧・・・・なにか分かりづらいですね!

あっちこっちと気兼ねしてこのようにしたのだと思いますが・・・・。

つまり140以上を高血圧、それ以下は正常ということです。

今までの130以上を高血圧として治療してきたことと比べると少し緩和しています。

 

そこでこの厚生労働省の発表を詳しく見てみます。

表にしてみました。

*血圧の分布

    男性

分類

40代

50代

60代

70歳以上

高血圧有病者

32.3%

57.3%

65.2%

75.5%

*有病者の内 服薬者

16.3%

34.7%

58.4%

71.5%

正常高血圧

19.5%

16.8%

14.3%

11.2%

*正常高血圧の内 服薬者

不明

不明

不明

不明

参考:有病者と正常高血圧の合計

51.8%

74.1%

79.5%

86.7%

女性

分類

40代

50代

60代

70歳以上

高血圧有病者

12.6%

33.5%

52.8%

73.3%

*有病者の内 服薬者

26.0%

37.5%

61.2%

73.2%

正常高血圧

12.7%

17.0%

16.5%

10.7%

*正常高血圧の内 服薬者

不明

不明

不明

不明

参考:有病者と正常高血圧の合計

25.3%

50.5%

69.3%

84.0%

この表で分かることは

1   従来の基準、つまり黄色の高血圧有病者と正常高血圧の合計を見てください。

   男性では40代から半数以上が高血圧に入ります。

   女性では50代からです。恐らく閉経でホルモンの変化があるせいでしょう。

   特に60代以上では男女とも2/3以上が高血圧です。

   高齢者ほど真面目に薬を飲んでいることも分かりますね。

2   新基準の高血圧有病者だけを見てみます。

   男性では50代以上、女性では60代以上の半分以上が高血圧になっています。

   テレビで成人のほとんどが高血圧だとするコマ-シャルがありますがその通りですね。

   しかし何か変だと思いませんか?

   文明国家でしかも世界でも有数な「長寿の国」の国民の半分以上が高血圧

   半分以上が不健康なんて・・・・

   これは、基準が厳しすぎるからだと私は思います。

基準が厳しくて患者が多くなれば薬がどんどん売れます。

そこで次に薬の売上げを見てみますが、その前にに基準がどのように厳しく変化したのか見てみましょう。

基準値は、国際的、国、学会と色々ありますが、合わせて見て見ます。

          上(収縮時)だけで下(拡張時)は省略します

*1990年 高血圧診療の手引き

上が常時170~180 mmHgの人

治療はまず、非薬物療法を行い、降圧剤は少量で開始、徐々に降圧を図る

降圧の目標

60歳代で 140~160 mmHg

70歳代で 160~180 mmHg

1990年には、170 mmHg以上の人が治療対象だったのです。

そして治療目標は70歳代で160だったのです。

*1999年 国際高血圧学会の指針

高血圧   上160 mmHg以上

境界域   上140~159 mmHg

正常血圧  上140 mmHg未満

この時点では140までの人を正常、160以上を高血圧としていました。

つまり140~159までの人は境界域として高血圧としていなかったのです。

まあ少し高めですね・・・・でしょう

*2000年 高血圧治療ガイドライン

        80歳代では積極的な治療を行なうべきである

        70歳代  上が160~170 mmHg以上

  治療目標は上が160 mmHg

  緩慢な降圧に心掛ける

*2004年 高血圧治療ガイドライン

いずれの年齢でも 上が140 mmHg以上

 

2004年の時点では高血圧患者は推計で5000万人とされました。

そして少しずつ基準が厳しくなっているのが分かります。

推計5000万人といわれる高血圧患者に如何にして薬を売るか・・・・・

企業として売り上げ増加を考えるのは当然でしょう。

 

それでは高血圧治療薬の売上高と売上げです。

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