高齢者の薬と副作用

漢方薬
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最終更新日:2016/07/30 11:19

日本老年医学会のストップ薬にはかなり漢方薬があります。

私たちは昔から使われている漢方薬だから安全だという思い込みがあります。

本来漢方薬は生薬、漢方薬、エキス製剤に分類されます。

    生薬    動植物を乾燥させて作られ多くの成分が含まれる

    漢方薬   複数の生薬を配合する。各生薬の成分が増強されたり緩和されたりする

    エキス製剤 生薬からエキスを抽出して錠剤やカプセルにする。成分のバラツキは少なくなる

昔は1~3種類くらいを煎じたり錠剤で服用しましたが、現在ではドラッグストア-で手軽に購入できる為

10種類近く服用している人もいます。

製剤になった場合、重複している薬がかなりあるため副作用が懸念されます。

また一見漢方ではないような名前もあります。

例 ナイシト-ル

メタボの内臓脂肪を減らす作用があるということでヒット薬品になっていますが、

これは「防風通聖散」のことです。

高齢者ではストップ薬になっています。

しかも本来の効能は内臓脂肪ではなく皮下脂肪を減らすとなっています。

 

内藤裕史筑波大学名誉教授がまとめた「漢方薬副作用百科」には生薬の副作用が書かれています。

勿論根拠が少ないとその論文を批判し、注意深く使用すれば安全だと主張する研究者もいます。

参考までに漢方薬副作用百科に書かれた生薬とそれを含む製剤と副作用を書きます。

●黄連・黄柏を含む製剤

商品名 温清飲、黄連解毒湯、荊芥連翹湯、柴胡清肝湯、コタロ-竜胆寫瀉湯

副作用 発ガン性、受精卵の成長抑制

●大黄・牡丹皮・芒硝・桃仁・牛膝・紅花を含む製剤

商品名 大黄を含む「防風通聖散」「大黄甘草湯」など18種類

          牡丹皮を含む「温経湯」など11種類

副作用 流早産の危険性

●山梔子を含む製剤

商品名 温清飲、黄連解毒湯、加味逍遥散など14種類。  一般用では300種類以上

副作用 腸管膜静脈硬化症

●黄芩を含む製剤

商品名 小柴胡湯、柴苓湯、黄連解毒湯、柴胡桂枝湯など29種類、一般用で560種類

副作用 肺機能障害、肝機能障害、膀胱炎

●甘草を含む製剤

商品名 葛根湯、柴胡桂枝湯、防風通聖散など108種類、一般薬の1000種類にも含まれる

副作用 擬性アルドステロン症

      注:副腎からのアルドステロンが分泌されていないのにあたかも過剰に分泌されているような症状を起こす

●麻黄を含む製剤

商品名 葛根湯、小青竜湯、防風通聖散、麻黄湯など16種類、一般の400種類にも含まれる

副作用 心臓突然死、脳卒中、心筋梗塞、うつ病

●芍薬。牡丹皮を含む製剤

商品名 芍薬甘草湯、当帰芍薬散、桂皮茯芩丸、葛根湯、小青竜湯など

副作用 流早産、肝機能障害、間質性肺炎など

 

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