高齢者の薬と副作用

基準値の個人差
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最終更新日:2016/09/03 11:37

成人病検診、特にメタボ検診も薬の乱用を助けているように思われます。

体温、脈拍、肥満度、血圧、コレステロ-ル、尿酸、血糖・・・・その他多くの体内の数値は生物によって異なります。

寿命もそうでしょう。

人間でも人種、家系、男女、年令で異なります。

これらの数値が高くても長生きで健康な人がいますし、低くても短命で病気がちの人もいます。

つまり、その人その人なりに適切な体内基準があるということです。

私たちの身長や体重も個人差があります。

極端な場合は別として、常識的に考えて正常範囲にはかなりの幅があります。

つまり基準の巾はかなり広いはずです。

しかし国民の健康を考える国としては「健康の指針と」して何らかの基準を設ける必要があります。

そこで決められるのが基準値です。

基準の巾を広くすれば異常(病人)は減り、薬は少なくなります。

逆に、基準の巾を狭くすれば異常(病人)は増え、薬は多くなります。

安全を考えると基準値は厳しく(巾を狭く)した方がよいのかもしれません。

そのためでしょうか日本では欧米の基準より厳しい傾向にあります。

 

問題は数値の高い人を急激に基準値にしようとするあまり過剰に薬を投与することです。

私たちは、特に高齢者は長い人生を自分に適した基準値で生きてきたのです。

それぞれの人の数値は病気等の何か原因がない限りその人にとって正常なのかもしれません。

それを誰かが(国が)決めた基準値に強引にあわせようとして薬を投与すると、

身体はあわてて本来の自分の数値に戻そうとする筈です。

薬に抵抗して本来の自分を取り戻そうとするのです。

一時的に薬の効果で変化しても、身体はすぐに抵抗して、つまり薬が効かなくなるのです。

すると薬の種類を増やしたり、量を増やしたりしてさらに治療を目指します。

このことも副作用が増える一因と思わます。

 

又、身体が感染症その他の病気になったとき自ら治そうと努力します。

その手助けで手術や薬などの医療行為をしますが、

それが自ら治そうとする「自然治癒力」を妨げる場合があります。

例えば、

◎感染症で39度の熱を出した場合、原因は感染症なので病気が治れば熱は自動的に下がります。

 むしろ感染と戦う為に発熱は必要なことです。

◎食生活の乱れで数値が上がることがありますが、

 食生活を改善しないで薬で数値を下げることは解決にはなりません。

◎異物の侵入を防ぐ為に「くしゃみ」「咳」「鼻水」が出るが、薬で抑えようとする

◎悪い物を排除する為に「嘔吐」「下痢」「咳」をしますが、薬でそれを止めようとする

 

日本では各種健康診断の基準値の巾が厳しい為に薬の使用量が増える傾向にあります。

現在国や各学会では基準値を緩める傾向にあります。

 ◎コレステロ-ル

   高めのほうがガン発生や寿命には有利なことがわかっています。

   厚生労働省も「コレステロ-ル制限」の撤廃をしました。

     総コレステロ-ル  240~260が安全

 ◎血圧

   高血圧学会では高齢者の場合上が147までOKにしています

 ◎血糖値

   糖尿病学会では高齢者の場合HbA1cが7.0までOK

   既に糖尿病の患者には8.5までOKにせいています

 ◎尿酸値

   痛風学会では9.0からを薬物治療の対象にしています。

その他、検診で測られる中性脂肪やBMIなども現在より少し高めが有利です。

 

 

 

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