高齢者の薬と副作用

ピロリ菌除去
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最終更新日:2016/09/24 10:29

日本老年医学会の資料ではプロトンポンプ阻害剤がスタ-ト薬になっています。

ピロリ菌除去のためには抗生物質を使用しますが、効果を上げる目的で胃酸の分泌を押さえる必要があります。

そのための薬です。

通称ピロリ菌はヘリコバクタ-ピロリといわれます。

ヘリコプタ-のように動くバクテリアです。

私たちの身体を守るため胃酸は強烈な酸性になっていて細菌の侵入を防いでいます。

そのため通常は殺菌され細菌は胃から先へは侵入できません。

しかしピロリ菌は自らアルカリ成分を出して自分を覆ってしまうので胃酸の中でも生きられるのです。

胃酸(胃液)の分泌には色々は仕組みが働いていますが、最終的にプロトンポンプという仕組みが働きます。

そのポンプを一時的に止めるのがプロトンポンプ阻害剤です。

略して「PPI」といわれ一般的には「タケプロン」が有名です。

口から食事等で入った雑菌は胃酸で殺菌されます。

胃酸を止めるということは菌が胃を通過して体内に侵入することを意味しますので感染の危険を伴います

そのため高齢者では1年未満の使用とされています。

薬の添付資料には4~8週間までの使用となっているので1年では少し長すぎるかもしれません。

またPPIの仕組みは何も胃壁にだけあるのではなく全身の細胞に類似した仕組みがあります

そのための副作用も心配になります。

そしてピロリ菌退治に使用する抗生物質ですが、2種類、場合によっては4種類使用します。

問題は抗生物質で死ぬのはピロリ菌だけなのかという点です。

抗生物質は全身に作用し体中の菌が死にます

そのため身体を守る良い常在菌まで殺菌してしますのです。

その時に死なない菌が耐性菌として残ったらどうなるでしょうか?

抗生物質耐性菌が繁殖し治療困難になります。

ピロリ菌退治で胃がんや十二指がんが少し減っても、全体の死亡率が逆に上昇するという研究もあるので、

健康な保菌者は無理に退治しないほうが良いかもしれません。

 

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