健康食品と肝臓障害

ドクタ-メ-ル箱
記事専用プリント対応ページ

最終更新日:2019/04/06 10:32

長々と行政による警告や処分を書きました。

 

最近では日本医師会が健康食品に関する被害の受付や事例を発表しています。

次は被害の実例です。

 

「ドクタ-メ-ル箱」

 国民生活センタ-は2014年8月から医師からの事故情報受付(通称ドクタ-メ-ル箱)を

ホームペ-ジ上に掲載することを始めました。

ドクタ-メ-ル箱には2017年7月20日までに179件の情報が寄せられ、

その内9件は健康食品の摂取による薬物性肝障害と診断されています。

9名の内女性が7名です。

いくつかピックアップしてみます。

●2012年2月  50代・女性      

10年以上前から健康維持のため数種の健康食品を摂取していた。

今月、総合感冒薬を1日分摂取し、その約2週間後に腹部の不快感があったため、

近くの病院を受診した。その病院でAST、ALTともに400U/L台と上昇がみられ、

精査加療目的のため当院の紹介となった。血液検査したところ、

使用していた健康食品の1種と総合感冒薬が原因と考えられた。

その後、使用の中止のみで改善したが、治療期間は、経過観察をふくめ1ケ月以上となった。 

    以下略

●2014年10月 40代・女性

飲酒後二日酔いがあり、翌日に尿が濃いことを自覚して近くのクリニックを受診した。

同クリニックの血液検査でAST:3836 U/L、ALT:2869 U/Lと上昇が見られた。

それまでに検診で肝機能異常を指摘されたことはなかった。

当科の検査により、アルコ-ルの影響でよくみられる肝炎ではなく、

摂取していた健康食品(摂取期間不明)が原因の薬物性肝障害と考えられた。

健康食品の摂取を中止し、安静臥床で経過をみたところ再発悪化は認められなかった。   

以下略    

☆2015年5月 70代・女性      

倦怠感、褐色尿、皮膚の黄染を訴えて当院を受診した。

血液検査で、黄疸を示すビリルビンや、肝臓や胆道の病気の変化を示す肝胆道系酵素の値の上昇が認められたため、

急性肝障害と診断した。

なお、他の検査結果から、ウイルス感染症や自己免疫疾患などによる肝障害の可能性は低いと考えられた。

患者は、2~3ケ月前頃から、知人に勧められた3種のサプリメントを使用しており、

摂取を中止したところビリルビンや肝胆道系酵素の値は減少した。

サプリメント3種に対して血液検査(リンパ球刺激試験)を施行したところ、

3種全てで陽性となり、薬物性肝障害と診断し、1ケ月の入院となった。    

☆2017年1月 50代・女性      

通販で購入した特定保健用食品の粉末青汁を脂質異常症の改善を目的に1回飲用したところ、

腹部に不快感あり。

13日後に寒気、15日後に頭痛。

同日、検診にて肝細胞の異常を示すAST:858U/L、LT:1090U/Lと値が高く肝障害を認めた。

そのため、当院を受診し、そのまま34日間入院となった。

なお、今まで肝障害の指摘を受けたことはなかった。         

注:AST(GOT)やALT(GPT)は肝臓に含まれるアミノ酸を作る酵素です。

   そのため肝細胞が破壊されると血中に出るので検査で分かる。         

注:ビリルビン 赤血球のヘモグロビンから作られる色素で胆汁の成分。

      増えると黄疸になる。        

注:リンパ球刺激試験 アレルギ-を発症すると陽性になることがある。

 

 

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ご意見・ご感想はこちらへ ※個人情報の取り扱いについて

お名前 (必須)

メールアドレス ※返信をご希望の方はご記入ください

メッセージ本文