大東亜共栄圏

B・C級裁判
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最終更新日:2015/09/19 10:14

日本は1942年8月に連合軍捕虜用の監視員として朝鮮半島から3,000人を軍属として徴用しました。

当時の新聞の見出しには「米英人俘虜の監視に、半島青年数千名採用 皇国民の誇り、愈高し」とあります。

連れて行かれた所は、タイ、マレ-シア、ジャワです。

台湾人(現在の少数民族)軍属も徴用され、ボルネオ、フィリピンに連れて行かれました。

日本軍はこれら朝鮮人・台湾人軍属を下働きとして一番いやな仕事をさせました。

多くの忌まわしい事件つまり、捕虜虐待、虐殺の実行犯としてほとんど彼等が関係しています。

勿論日本軍の命令でした事です

戦後のB・C級戦犯裁判では日本人との見分けが付けにくいこともあって、

多くの朝鮮人・台湾人が日本兵に代わって死刑や無期懲役等の重い刑を受けています。

 

   * 死刑・無期懲役の人数

 

朝鮮人

台湾人

日本人

死刑

23人

21人

940人

無期・有期刑

125人

147人

3,147人

 

戦後、日本国籍を失った朝鮮人・台湾人は戦犯としての罰は受けながら、当時の給料や貯金も返して貰えず、

軍属としての年金も、補償その他の援護法の適用を受けられないまま日本国家から放り出されたまま現在に至っています。

BC級裁判の記録は中国、ソ連を除いて原則として公開されています。

しかし日本政府はこれらの資料を積極的に集めたり公開をしていません。

* A・B・C級戦犯裁判とは

この様な区別の仕方はアメリカの方法です。

イギリスでは主要戦争犯罪(Major War Crimes)と軽戦争犯罪(Minor War Crimes)との

2つの分け方をしています。

通常はアメリカ方式で分類しています。

A級戦争犯罪 平和に対する罪  極東軍事裁判(東京裁判)及びニュ-ルンベルグ裁判

                 東京裁判では  被告28人   死刑7人

B級戦争犯罪 通常の戦争犯罪

C級戦争犯罪 人道に対する罪

B・C級の裁判は、アメリカ、イギリス、オ-ストラリア、フランス、フィリピン、中国民国が

40ケ所以上で行なっています。

件数は2,244件、被告は5,700人、死刑は984人です。

 

* B・C級裁判が行われた場所です。

                  東京裁判ハンドブック から

SCN_0091 BC級裁判

注:中華人民共和国とソ連は含まれていません

 

* B・C級戦犯の国別人数 「共和国特赦戦犯始末」任海生編著 華文出版社 再転戴、再編集

連合国が日本軍人をB・C級で裁いた統計です。

中国側資料なので若干数字は異なっています。

特に一番下参考の中華人民共和国の数字を見てください。

中国にあれだけの迷惑を掛けたにもかかわらず、死刑と無期が「0」です。

国名

裁判期間

人数計

死刑

死刑%

無期

無期%

有期

無罪

アメリカ

1945.11-1949.9

1,453

140

9.8

164

11.3

872

200

77

イギリス

1946.12-1948.3

988

223

22.8

54

5.5

502

133

66

オ-ストラリア

1945.2-1951.4

939

153

16.3

38

4.0

455

269

24

オランダ

1946.8-1949.1

1,038

226

21.8

30

2.9

713

55

14

中華民国

1946.5-1949.1

833

149

16.9

83

9.4

272

350

29

フランス(サイゴン)

1946.2-1950.3

230

63

27.4

23

10.0

112

31

1

フィリピン

1947.8-1949.12

169

17

10.1

87

51.5

27

11

27

   合計

 

5,690

971

479

2,953

1,049

238

参考:

  中華人民共和国

1956.6-7

1,062

0

0

0

0

45

1,017

0

注:上の表で中華人民共和国だけが別扱いになっているのには理由があります。

周恩来の方針で、中国は国際法廷には属さず、独自の軍事法廷で裁く事にしたからです。

従ってA級B級C級と言う区別はありません。さらに周恩来は下記のように述べています。

「・・・・日本戦犯の処理については、1人の死刑もあってはならず、

また1人の無期刑もだしてはならない。

有期刑も出来るだけ少数にすべきである。・・・・

また中国国民からの寛大すぎるという抗議に対しては、

「・・・・寛大な処理に付いては、20年後に理解出来るであろう・・・・

侵略戦争で罪行を犯した人たちが充分に反省し、その体験を日本の人たちに話す・・・・

日本の人たちもきっと納得する・・・・」

 

* B・C級裁判をもう少し詳しく国別に見ます。

                   林博史 BC級戦犯裁判 から

  「イギリス」

裁判地

被告数

死刑

死刑確認

裁判開始

終了

シンガポ-ル

シンガポ-ル

465

142

112

1946.1.21

48.3.12

マラヤ

クアラルンプ-ル

ジョホ-ルバル

マラッカ

カジャン

タイピン

イポ-

カンパ-ル

テロックアンソン

ラウブ

ベントン

ペナン

クアラカンサ-ル

アロ-スタ-

コタバル

62

5

11

1

25

2

1

1

1

2

35

3

17

3

20

3

2

1

 

2

 

1

1

2

21

 

8

1

18

3

2

1

 

2

 

1

1

1

20

 

7

1

1946.1.30

1946.8.12

1946.7.5

1946.3.1

1947.9.5

1946.2.18

1946.6.20

1946.6.17

1946.7.18

46.7.15

1946.8.30

1947.8.5

1946.2.11

1946.10.21

47.1.12

47.7.12

46.7.6

46.3.6

47.12.19

46.5.2

46.6.21

46.6.18

46.7.18

46.7.16

46.9.28

47.8.9

47.11.16

46.10.31

 マラヤ合計

169

62

57

 

北オルネオ

ラブアン

ゼッセルトン

13

16

7

8

6

4

1946.4.8

1946.11.20

46.5.24

47.10.8

ビルマ

ラング-ン

メイミョウ

120

12

38

1

22

1

1946.3.22

1947.5.12

47.11.21

17.11.18

香港

香港

124

25

20

1946.3.28

48.12.30

合計

919

281

222

 

注:裁判はそれぞれの地区で何ヶ所も行われました。

  資料によっては、シンガポ-ルの数は1人違っています。

  シンガポ-ル裁判には、泰緬鉄道、タイ、アンダマン・ニコバル諸島、

  インドネシア、ニュ-ブリテン島等が含まれます。

  「アメリカ」

裁判地

被告数

有罪

死刑判決

死刑確認

陸軍

横浜

996

854

124

51

マニラ

215

195

92

69

上海

75

67

10

6

海軍

グアム

123

113

30

10

       注:米軍資料のため、法務省資料とは異なります

 

「オーストラリア」

裁判地

被告数

有罪

死刑判決

死刑確認

モロタイ・アンボン

148

不明

不明

不明

ウエワク

1

不明

不明

不明

ラブアン

145

不明

不明

不明

ラバウル

390

不明

不明

不明

ダ-ウィン

22

不明

不明

不明

シンガポ-ル

63

不明

不明

不明

香港

42

不明

不明

不明

マヌス

113

不明

15

5

        注:有罪は不明となっていますが、全体では645名が有罪になっています。

  「オランダ」

裁判地

被告数

死刑判決

バタビア

357

62

メダン

137

24

タンジョンピナン

11

1

ポルティアナック

36

16

バンジェルマシン

30

10

バリクパパン

88

18

マカッサル

93

32

ク-パン

25

6

アンボン

79

14

メナド

59

28

モロタイ

65

8

ホ-ランディア

57

9

  合計

1,037

228

  「中華民国」

     中国では、1946年2月に「戦争罪犯処理弁法」など3法令を制定し、

     4月から10ケ所で裁判を開きました。

      北京・南京・上海・漢口・広東・瀋陽・太原・徐州・済南・台北

        日本側資料では883人が裁かれ、504人が有罪(内死刑149人)となっています。

 

2000年5月17日、衆議院で「在日軍人・軍属給付金法案」が可決されました。

在日に限る事と、弔意金としての一時金数百万ですから、

同じ日本軍人として働きながら、日本軍人に対する恩給と比べると極端に少ないのですが、

従来の日本から見ればいくらかの進歩かもしれません?

* 日本軍人の重度戦病者の場合は階級によって169万円から1,000万円が毎年支払われ、

  合計で4,800万円から1億3,400万円受取っている人があり、国籍がない人とは大きな差別といえます。

* 日本人に対する軍人恩給は現在も支給が続いており、総額40兆円にもなっています。

侵略した加害の先兵の軍人に対して恩給を支給して靖国神社にまつり、

被害を与えたアジアの人々や日本人(原爆を除いて)には何の補償もしていないのです。

* 外国(22ケ国)に対する賠償や対外資産喪失の合計は約1兆円に過ぎません。

日本に住んでいない場合はどうなのかというと、

旧日本軍の上等兵として働いた金成寿さんの恩給に関する裁判では、

2004年4月27日、東京高等裁判所は却下しています。

* 国籍によって色々の補償は支給されないのですが、さらに割り切れない事があります。

  戦犯として拘置されていた29名の朝鮮人と1名の台湾人です。

    彼らは1952年に「日本国籍を失ったのだから日本人ではない」と釈放する事を請求しました。

    しかし最高裁は「戦犯として刑を科せられた当時は日本人だった。」と却下しました。

  つまり今は日本人ではないから補償は受けられないが、当時は日本人だったから刑罰は受けろ

  とうことです。

 

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