軍による性暴力

軍需物資としてのコンド-ム
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最終更新日:2014/04/27 14:29

慰安所を作った理由の一つである性病予防はどうだったのか見てみます。

性病問題は軍の頭の痛いところでした。

中国でも多かったのですが、南方では1942年に2774名、1943年には5000名の患者と報告されています。

(医務局長会報より)

* 軍医部長会議 状況報告での北支那方面軍からの報告   1940年2月14日

・・・・特殊治療を要するものは努めて特殊治療衛生機関に集めて治療す・・・・

性病は太原、済南、保定、大同の病院を指定し集結治療を行なう。

内地における特殊治療を必要とするものは天津に集めて送還す。

6ケ月に2600名の患者を収容す。

* 陸軍省医務局会報   1943年4月11日

・・・南方に5000名の性病患者ある実情に鑑み至急所要の指示をなす要あり

 

性病予防にはコンド-ムや予防薬が大量に使われています。

そしてコンド-ム産業は軍需産業になっています。

これらの支給は支那派遣軍、南支那方面軍、南方軍からの請求にもとづいて

陸軍省や大本営の中枢が行なっていました。

* 医務局会報 安田軍医中佐の報告 金原節三「陸軍省業務日誌摘録」から  1942年12月22日

・・・・南方軍には10月末までに性病患者が2224名いる。・・・・

在郷軍人軍属2000名内外中枢1%と見込みあり。

将来逐次増加する傾向にあり。

この際根本政策をたてる必要があるため、着々とその準備を進めている。

軍慰安所を拡張する機運にある。

幹部の自粛自戒が行なわれず、予防具予防薬、共に少ない。

各人携行に改め民需用も増加するように計画中。

シンガポ-ルは1日5万、ジャワは1日7万の予防具を使用す。

錫鉛は現地で十分補給し得るも主薬が欠乏す。

注: コンド-ムの使用数から慰安婦の数が分かります。

  1人の慰安婦が1日10人の客に使用したとして、

  シンガポ-ルには5000人、ジャワには7000人いた事になります。

* 医務課会報 内藤教官状況報告   1943年6月21日

注: 内藤教官とは内藤良一の事で、731部隊の関係者でミドリ十字の創始者の一人です。

  エイズの問題でマスコミを騒がせた阿部英は内藤財団の理事でした。

衛生サックの製造は1日5万個の能力あるも、目下1日1万を製造、半分は軍用・・・・

これらはいずれも軍管理工場とす・・・・

* コンド-ム交付の地域別一覧(1942年分)「陸支密大日記」から林博司氏が作成

受領部隊

交付回数

交付個数

備考

満州 関東軍

2

900万

 

中国 北支那方面軍

   支那派遣軍(中支那)

   波集団(第23軍/南支部)

1

2

2

210万

745万

262万5000

 

 中国 小計

 

1217万5000

 

南方 南方軍

   沖集団(第17軍)

   山川部隊(治集団・第16軍)

   渡集団(第14軍)

   司集団(第3航空隊)

   南海支隊

   剛部隊(第8方面軍)

   一木支隊

   田中部隊

3

5

1

2

1

1

 

2

1

645万

344万4000

20万

69万

4万

4万

6000

1万3500

200

サイゴン→シンガポ-ル

ソロモン

1ケ月分/ジャワ

フィリピン

シンガポ-ル

4ケ月分/ソロモン

ラバウル

グアム→ガダルカナル

南ボルネオ・バリクパパン

 南方 小計

 

1088万3700

 

北方・他 北海支隊

     鈴木部隊

2

1

1万5000

3万

アリュ-シャン

10ケ月分/場所不明

 北方・他 小計

 

4万5000

 

     総計

 

3210万3700

 

注:1 1942年当時の外地にいた兵力170万人で割ると1人の兵士で年で約19個となります。

  2 総計を365日で割ると1日で約88,000個になります。

   慰安婦1人が1日10個使用したとすると、8,800人の慰安婦がいた事になります。

  3 しかし、この数字は軍中央から支給された分だけです。

   これ以外に民間の物、現地軍が東南アジアで生産させた物、

   何度も洗って使用した例、使わないで遊んだ例、・・・・ 等が多くありますので、

   実際にはこの何倍も慰安婦がいた事は事実でしょう。

強姦と性病の予防のため、軍では次の策として軍人に休暇を取らせることが計画されました。

* 局長会報 西浦進軍事課長の報告から   1942年7月30日

召集回数が2~3回に及ぶ兵隊を、この際特別休暇を実施し、たとえわずかでもこれを緩和したい。

結婚の斡旋についてもしたい、家族携帯も実施したい・・・・

 

軍人の休暇は性病や強姦の防止、さらには将来の兵士を出産(赤ちゃんを生ませる)させる効果をねらったのですが、

ほとんど実施されず、結局は慰安所が増えていくばかりでした。

 

慰安所やその他の対策をいくらしても、占領地で強姦事件が多発した理由の根底にはアジア人蔑視があると思われます。

 

 

 

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