石鹸と合成洗剤

                                                    2014年1月25日に書いたものです。

 

生活の中でたえず話題になるのが

石鹸と合成洗剤どちらが良いかというテ-マです。

少し難しい内容から入ります。

 ◎界面  

  水と油、汚れ、空気など

  物と物の境目を界面と言います。  

  界面があるのでなかなか水と汚れは

  混ざり合いません。

  つまり汚れは落ちないのです。

 ◎表面張力  

  全ての液体は自分の表面積を

  小さくする傾向があります。  

  つまり丸くなろうとします。  

  この働きが表面張力です。  

  液体の中では水の表面張力が

  特に強く他の物質に反発します。  

  水玉が丸くなる、水の表面に一円玉が浮く、

  グラスの縁に水が盛り上がる・・・・

  すべてこの性質です。

 ◎界面活性剤  

  そこで水と汚れの間(界面)で作用して

  水の表面張力を下げる事が出来れば、  

  水と汚れは混ざって汚れは落ちる事になります。  

  その物質を界面活性剤と言い、

  天然の物(昔からある物)と合成のものがあります。

 

天然の物では胆汁があり

脂肪と水をまぜて消化を助けます。

卵の黄身や米のとぎ汁にもその働きがあります。

昔はサイカチの実を砕き

その泡で頭髪を洗ったそうです。

その成分のサポニンも同じです。

 

洗剤に関する法律は色々ありますが

「家庭用品品質表示法」では

「石鹸」「複合石鹸」「合成洗剤」に分けられています。

石鹸と表示されていれば間違いなく石鹸です。

さて安全性ですが、

大きな違いは

石鹸の「界面活性機能はすぐに失われる」、

合成洗剤は「界面活性機能が長期間続く」ことです。

それが使い易さの違いにもなります。

具体的に考えます。

 

石鹸の安全性

 ◎すぐに機能が失われる(分解する)ので

  生体に安全であるし環境にも安全である。

 ◎分解されたアルカリ成分は

  石鹸カスとして微生物の栄養になるし、

  生体には保湿効果をもたらす。

合成洗剤の危険性

 ◎機能が長時間続くため身体に侵入し、

  体内水分の表面張力を狂わす可能性がある

 ◎環境中でも分解しないため微生物には毒物になる。

 

私たちの身体は栄養や酸素が

水に溶けた状態で存在し移動をします。

赤血球や白血球などは血液と言う水分に浮かんでいます。

試験管の実権ではそこに

界面活性剤が入ると水分の表面張力が低下し、

全てのバランスが崩れるのです。

例をあげれば赤血球の膜が壊れる

(溶解)ことが分かりやすいでしょう。

石鹸に比べ、

界面活性機能が長時間続く合成洗剤の方が、

身体の異常の原因になる危険性があります。

多くの合成洗剤にはフェ-ノ-ル構造が含まれ、

環境ホルモンとしても危険性があります。

国が認定した環境ホルモンの多くが

以前工業用洗剤として使用されたいたものです。

ですから花粉症などアレルギ-症状、

免疫異常の原因との指摘もあります。

 

家庭の中の合成界面活性剤を書きます。

洗濯用・台所用洗剤、柔軟剤、

ボディ-ソ-プ、シャンプ-、

リンス、歯磨きなどがあります。

 

石鹸は使いづらいといわれます。

それが長所でもありますが、

身体や環境を守る為には、

シャンプ-には酸性のリンスを使うとか、

洗濯には湯を使う

(湯はそれだけで水の表面張力を下げます)等の

工夫が必要かもしれません

尚、多くの汚れは洗剤を使わなくても

すすぎ、水洗い、揉み洗い等の機械的作業で落ちます。