携帯電話と脳腫瘍

2011年3月に書きました

 

以前から高圧電線の下で植物に奇形が増えたり、

小児ガンが増えると言われていました。

そのため世界各地で住民の反対運動が

増えています。

日本でも政府で調査中ですが

なかなか結論が出ません。

最近では携帯電話の中継基地から出る電磁波も

ガンになり易いのではないかと反対運動が盛んです。

さらに、私達の身の回りにあるありとあらゆる

電器器具からは多かれ少なかれ

電磁波が発生しますので

身体に影響はないのかと昔から不安はあります。

最近では携帯電話が普及し、

しかも耳に当てて使用しますから

一層不安を感じます。

 

1990年代に入って世界各地で

研究が行なわれていますが、

WHO(世界保健機構)の

IARC(国際がん研究機関)が実施している

共同研究(通称インタ-フォン研究)が有名です。

世界13カ国の14研究グル-プが参加しています。

 

最終結論はまだ出ていませんが途中報告はあります。

◎2004年 

 デンマ-クの研究 聴神経腫瘍のリスク増加なし

◎2004年 

 スエ-デンの研究 聴神経腫瘍のリスク増加する

◎2005年 

 6ケ国研究 聴神経腫瘍のリスク増加する

 「スエ-デン、ノルウエ-、デンマ-ク、

 フィンランド英国(2グル-プ)」

◎2006年 

 日本の研究 聴神経腫瘍のリスク増加なし

 

2010年に驚くべき研究結果が発表されました。

東京女子医科大学と鹿児島大学医学部の

共同で行なわれた症例対照研究です。

聴神経腫瘍と診断された日からさかのぼって、

1年前と5年前にどちらの耳で

携帯をどのくらい使用したかの調査です。

◎結果は

 携帯を1日20分以上使う人で、

 よく使う方の耳の聴神経腫瘍の発生が

 1年前から使っていた人で2.74倍

 5年前から使っていた人で3.08倍

 

最終的な結論とは言えませんが、

常識的に考えて脳に一番近いところで

使用する携帯電話は安全なのか

疑問を持つ事は当然です。

不思議な事に国の総務省もマスコミも

この研究を取り上げません。

研究が発表されたのが

英語の論文だったせいもあるでしょうが、

安全より携帯の普及を優先しているようにも思われます。

私達は携帯を使う時間を短くする、

両方の耳を均等に使う、

イヤホンとマイクを使う等、

少し自分で対策を考えたほうが

良いかもしれません。