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キーワード「胃酸」を含む投稿一覧

  • 薬が他の場所にも影響する具体例 2

    2020/10/21
    16:56

    次はピロリ菌除去に関することです。

     

    「胃酸を止める薬」

     胃の働きは外部から(口から)摂取した食事を

     強烈に殺菌することと、消化分解する事です。

     その為に胃酸として塩酸と消化液が出ます。

     そうすると食事だけでなく

     自分自身の胃壁に対しても

     攻撃をする可能性があります。

     自分の胃の壁を守るために、

     胃は壁を絶えず新しくし、

     粘液を分泌して保護しています。

     そのバランスが崩れて胃酸が勝つと、

     胃潰瘍など胃のトラブルの原因となります。

     胃潰瘍の治療に昔は手術や胃壁の保護剤を使用しましたが、

     最近では胃酸の分泌を減らしたり

     止める事で胃壁の回復を待つことが

     出来るようになりました。

     またピロリ菌(ヘリコバクタ-ピロリ)が発見されて、

     その治療の一環として胃液を止めることが進んでいます。

     ピロリ菌は胃や十二指腸の潰瘍やガンの

     原因になるとされているので、

     退治(除菌)しようとするのです。

     胃酸は塩酸と同じで強烈な殺菌効果があり、

     菌や微生物は死にます。

     ところがピロリ菌はアルカリ成分を分泌し

     自分を守る幕を作るため胃液の中でも生きられるのです。

     ピロリ菌を退治する為に抗生物質を使用しますが、

     効果を上げるために、

     一旦胃酸分泌を止める必要があります。

     その為のPPIという薬が発達しました。

    ☆胃液が出る仕組み

     胃酸が出る仕組みの模式図です。

     プロトンポンプ

     食事を摂取して胃の中に溜まり、

     出口の幽門部に来ると自立神経の働きで、

     殺菌・消化を開始します。

     まず自律神経の働きでアセチルコリン、

     ヒスタミン2型、ガストリン等が分泌されます。

     上の図の右側に矢印で示されています。

     胃の壁ではアセチルコリンに対して「ムスカリン受容体」、

     ヒスタミンに対して「ヒスタミンH2受容体」、

     ガストリンに対して「ガストリン受容体」等の

     受容体が信号を受け取り、

     胃酸分泌信号を出します。

     胃酸分泌の量が緑の矢印の太さで違います。

     そして最終的にプロトンポンプという

     胃酸ポンプが作動して胃酸が出るのです。

     そのため胃潰瘍の治療やピロリ菌を

     退治するためには、

     胃酸を出ないようにする必要があるので、

     各受容体やプロトンポンプそのものを

     作動させないようにします。

     まず受容体を働かせない薬です。

     ブロッカ-とか拮抗剤といわれます。

     その仕組みです。

     ◎ヒスタミンH2受容体

      ヒスタミンはアレルギ-に関係する1型と

      胃酸分泌の2型があります。

      胃壁にあるヒスタミン2型の受容体を

      ブロックして胃酸を出ないようにする薬です。

      H2ブロッカ-と言います。

      薬ではガスタ-10などが有名です。

     ◎ガストリン受容体

      食事が胃に入ったときに胃の幽門部から

      ガストリンが分泌されます。

      これはホルモンです。

      胃壁の受容体でキャッチすると胃酸が出ます。

      胃酸を止めるには抗ガストリン剤を使います。

      薬は色々あります。

     ◎ムスカリン受容体

      食事の信号が入ると交感神経で

      神経伝達物質アセチルコリンが出てます。

      胃壁ではそのアセチルコリンを

      ムスカリン受容体でキャッチして

      胃酸を分泌します。

      それを押さえるには

      抗コリン剤(M1ブロッカ-)を使います。

      薬はアトロピン系薬剤です。

    これ等の薬を別々に服用しても

    完全には胃酸を止めることは困難です。

    そこでこれらの薬の信号を受け取って

    最終的に働く胃酸ポンプを

    直接止める薬が開発されました。

    PPIと言います。

    胃酸を分泌するポンプをプロトンポンプと言い、

    プロトン(水素イオン)の働きで胃酸を出しています。

    そのポンプを直接止める薬が

    PPI(プロトンポンプ阻害剤Proton pump inhibitor)です。

    良く使われる薬ではバリエットやタケプロンが有名です。

    ◎問題点

     ☆受容体やプロトンポンプが存在する場所と影響

      これらの働きの中で、ヒスタミンH2受容体、

      ムスカリン受容体、プロトンポンプなどは

      胃酸を分泌する胃壁にだけ

      存在するわけではありません。

      全身に存在するので、

      胃酸を止める作用が目的であっても

      全身に影響を及ぼします。

     ☆ヒスタミンH2受容体

      平滑筋、血球幹細胞、中枢神経系、

      心筋・・・などにも存在する

     ☆ムスカリン受容体

      腸管の平滑筋運動促進、唾液分泌、

      心機能抑制、排尿促進・・・・

      等に関するところにも存在します。

     ☆プロトンポンプ

      プロトンポンプにも数種類の型があり、

      全身に存在します。

     ☆胃酸を止めることの弊害

      色々な薬を使って胃酸の分泌を押さえることは

      治療上必要な場合もあります。

      しかし胃酸は強烈な殺菌作用があるので、

      私たちは安心して食事が出来るのです。

      胃酸ではピロリ菌以外の微生物などの

      細菌は死滅します。

      強烈な殺菌作用がある胃酸の分泌を

      薬で止めると当然ながら殺菌が出来なくなります。

      そうすると感染症を起こす危険性が増えます。

      抵抗力(免疫力)が低下した高齢者などには

      注意したほうが良いと思います。

      長期にわたって服用することにも

      注意したほうが良いかもしれません    

     ☆ピロリ菌(ヘリコバクタ-ピロリ)の除去と問題点   

      ピロリ菌の検査が楽に出来るようになったため

      殺菌(除菌)は流行っています。

      将来のガンや潰瘍を防ぐことが目的です。

      殺菌をする為に抗生物質が使われますが、

      胃酸のある酸性の環境では効力が落ちるので、

      まず胃酸の分泌をとめます。

      そのために強力なPPI(プロトンポンプ阻害剤)を使います。

      その上で2種類の抗生物質を1週間服用します。

      それが成功しなければさらに2回目の除菌を行います。

      問題は抗生物質で除菌できるのは

      ピロリ菌だけではないということです。

      全身の細菌が死んでしまいます。

      多くの菌は身体に悪いわけではなく、

      身体を守るために存在しているのです。

      しかし除菌すると善玉の菌まで死んでしまうのです。

      そして菌同士のバランスがくずれて、

      感染性下痢など新規の感染を起しやすくなります。

     ☆さらに問題は、抗生物質を使っても

      死なない菌が残った場合です。

      抵抗力が落ち、守る菌もなく、

      抗生物質耐性を持った

      耐性菌だけが繁殖してしまいます。

      耐性菌による発病があっても原因が耐性菌ですから、

      抗生物質が効かずに治療が困難になります。

      ピロリ菌除去の結果、ガンや潰瘍は若干減るのですが、

      総死亡数がかえって増える

      傾向があるという研究もあります。

     ☆PPIで各臓器の水素イオン濃度が調整できなくなる。

      プロトンポンプには色々な種類があり、

      しかも胃にあるだけではありません。

      最近では肺の細胞にもあり、

      免疫を制御していることが分かりました。

      その為PPIで肺のプロトンポンポンプを止めると、

      肺炎になりやすいことが指摘されています。

      高齢者は特に要注意でしょう。

      さらに骨折や尿路感染の危険性が

      増えることも指摘されています。

      健康なピロリ菌保菌者でガンや

      潰瘍のない人は無理に除菌を

      しないほうが良いかもしれません。

     

     

     

     

     

     

    つづきを読む

  • ピロリ菌除去

    2020/10/16
    9:46

    日本老年医学会の資料では

    プロトンポンプ阻害剤がスタ-ト薬になっています。

    ピロリ菌除去のためには抗生物質を使用しますが、

    効果を上げる目的で

    胃酸の分泌を押さえる必要があります。

    そのための薬です。

    通称ピロリ菌はヘリコバクタ-ピロリといわれます。

    ヘリコプタ-のように動くバクテリアです。

    私たちの身体を守るため胃酸は

    強烈な酸性になっていて

    細菌の侵入を防いでいます。

    そのため通常は殺菌され細菌は

    胃から先へは侵入できません。

    しかしピロリ菌は自らアルカリ成分を出して

    自分を覆ってしまうので

    胃酸の中でも生きられるのです。

    胃酸(胃液)の分泌には色々は仕組みが働いていますが、

    最終的にプロトンポンプという仕組みが働きます。

    そのポンプを一時的に止めるのが

    プロトンポンプ阻害剤です。

    略して「PPI」といわれ一

    般的には「タケプロン」が有名です。

    口から食事等で入った雑菌は胃酸で殺菌されます。

    胃酸を止めるということは菌が胃を通過して

    体内に侵入することを意味しますので

    感染の危険を伴います。

    そのため高齢者では1年未満の使用とされています。

    薬の添付資料には4~8週間までの

    使用となっているので1年では

    少し長すぎるかもしれません。

    またPPIの仕組みは何も胃壁にだけあるのではなく

    全身の細胞に類似した仕組みがあります。

    そのための副作用も心配になります。

    そしてピロリ菌退治に使用する抗生物質ですが、

    2種類、場合によっては4種類使用します。

    問題は抗生物質で死ぬのは

    ピロリ菌だけなのかという点です。

    抗生物質は全身に作用し体中の菌が死にます。

    そのため身体を守る良い常在菌まで

    殺菌してしますのです。

    その時に死なない菌が耐性菌として

    残ったらどうなるでしょうか?

    抗生物質耐性菌が繁殖し治療困難になります。

    ピロリ菌退治で胃がんや十二指がんが

    少し減っても、全体の死亡率が

    逆に上昇するという研究もあるので、

    健康な保菌者は無理に退治しないほうが

    良いかもしれません。

     

    つづきを読む

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