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皮膚のおはなし
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最終更新日:2014/05/28 13:59

2010年9月に書きました

 

 

若くてもお年でも皮膚(お肌)には色々気を使うようです。

化粧、冬の保湿、夏の紫外線対策・・・・色々です。

皮膚の一番外側は表皮と言われますが、更に何層かに別れています。

一番奥のある基底細胞(表皮細胞)が分裂しながら少しずつ表面に移動し、

最後に細胞としての役割を終え(死ぬ)、核を失って角質層になります。

角質層には天然の保湿成分や細胞間脂質が詰まっていて、表面には汗・皮質・垢・免疫物質などが存在します。

この角質層はとても丈夫で全身を覆っているバリアです。

ここでアレルギ-物質や微生物を防いているのです。

基底膜で出来た皮膚の細胞がだんだん表面に上がってきて垢として脱落すのには28日から40日くらいかかります。

つまり特別の病気で無い限り28~40日我慢すると新しい細胞が表面に来るので皮膚は元通りに治るということです

表面の角質は垢として自然に脱落します。表皮細胞として生まれ垢として脱落する。

これが自然のサイクルです。

角質層の隙間にも角質層自身にも多くの天然保湿成分が含まれます。

ところが年をとるとこれらの保湿成分が少なくなってきます。

すると角質はその分自分自身の層を厚くしてバリア機能を保とうとします。

若い人と比べて年寄りの皮膚が硬くなるのはそのせいです。

入浴だけでも天然保湿成分は膨潤し溶出しますし、

あまり石鹸でゴシゴシ洗うとバリアとしての角質は剥がれ落ちます。

その上年寄りは保湿成分が減っていますから乾燥肌になってしまいます。

そうすると通常は保湿剤やステロイド外用剤が使われます。

保湿剤そのものが化学物質であることが多いので要注意ですが、

特にステロイド剤は逆に皮膚病を悪化させるとして最近問題になっています。

 

最近問題になっているアトピ-性皮膚炎は学会の診療ガイドラインでは

ステロイド外用薬が第一次選択になっていますが、

今年3月全国の7人の皮膚科医が「ステロイド依存やリバウンドに関して

きちんとガイドラインに記載するべき」との要望書を出しています。

では年寄りの皮膚はどのように守ったら良いのでしょうか?

* 腋や陰部その他アポクリン汗腺からの汗は臭いますが、基本的に汗は臭いません。

   微生物が発生すると臭うので、衣類をこまめに取り替える。

* 垢は無理して取らなくても自然に脱落して下着に着くので、下着をきちんと交換する

* 石鹸をあまり使わない。使っても手でさっと洗うくらいにする。

    風呂に入るのは人間だけです。

* ボディソ-プ(合成界面活性剤)は使用しない。

* 入浴のあとは充分に乾燥させる。

* 可能な限り保湿剤は使わない。人間以外は使用しません。

これらはある老人グル-プホ-ムで実践している事です。

その結果老人施設特有の臭いがなくなったそうです。

イヤな言い方ですが、加齢臭と言う言葉が流行っています。

皮膚科の領域では加齢臭は存在しないそうです。

 

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