暮らしと健康アラカルト

放射線の危険性
記事専用プリント対応ページ

最終更新日:2014/05/28 14:03

2011年9月に書きました

 

今回は原子力発電所の事故で飛び散った放射性元素から出る放射線のお話です。

ヨウ素・セシウム・ストロンチウム・プルトニウムといった放射性元素から出る放射線には

アルファ線、ベータ-線、ガンマ線といった種類があります。

 

放射線の何が危険なのかと言うと、飛んでいる時のエネルギ-が危険なのです。

飛び終わった放射線には危険性はありません。

鉄砲の弾と同じで飛んでいる時に当たるから危険なので、落ちた弾は手で持っても安全です。

飛んでいる時のエネルギ-は体内の分子や遺伝子の結合を破壊するほどに強烈です。

それが将来ガンや多くの障害につながると言われる原因なのです。

 

そうすると放射線は一瞬にして地球を回るほどスピ-ドが速いのですが、

空気中や体内でどの位飛ぶのだろうかと言う事が大事な問題になります。

大体の目安ですが、

アルファ線は空気中で約4cm、体内で0.04㎜  紙1枚で遮断出来ます

ベータ-線は空気中で1.5~3m、体内で2㎜   数ミリのアルミ板で遮断

ガンマ線は空気中で光と同じ飛行距離、 体内で10 cm  50 cmのコンクリ-トで遮断

 

外部被爆を考えて見ます。

汚染物質が物にたまっている場合は飛ぶ距離から考えて離れれば安全だと言う事が分かります。

落ち葉や瓦礫を隅に集めてシートで2重に被せて2 mくらい離れたところにロープを張っておくのは

取りあえずは安全対策でしょう。

問題は空気中や海水に浮かんでいる場合です。身体にまとわりつきますから、もろに放射線を浴びる事になります。

 

全身に外部被爆(レントゲンでも同じです)した時に身体で一番影響を受けるのは生殖腺で、

皮膚の20倍も影響を受けます。

女性がレントゲンを受けるときに鉛で防御するのはその為なのです。

 

それでは放射性物質が体内に入ったときの内部被爆はどうでしょうか?

私達の細胞の大きさは約0.01㎜程度です。

体内での飛ぶ距離を細胞の大きさから見ると、アルファ線で4個の細胞を通過

ベータ-線で200個の細胞を通過、ガンマ線では1000個もの細胞を通過します。

最初に書いた強烈なエネルギ-が細胞を通過するのです。

丁度悪い具合に細胞の中の遺伝子を直撃すると危険だと言う事が分かります。

放射線の通過の仕方でどのような障害が遺伝子に残るかと言うことは実験でも分かっています。

 

しかし私達の身体は長い歴史の中で対処方法を備えていて、多くの損傷は修理して元に戻ります。

修理不能な通過の仕方や大量の通過で対処が間に合わない場合には、

遺伝子に異常は発生したまま残り将来ガンが増える事が予想されます。

そこから考えると、内部被爆をしないように食品に気をつけ、

取り込んだ放射性物質はなるべく早く排泄する事が大事だということが分かると思います。

 

ちなみにヨウ素は半減期が短いので、もうないでしょう。ただなくなる前に障害は残している筈です。

ヨウ素は甲状腺に多く集まります。

日本人の場合日常からヨウ素を多く摂っている為障害は少ないかもしれません。

セシウムは水溶性でナトリウムやカリウムと似た性格をしていますので、どうしても植物に多く入ります。

福島でも肥料の関係でナトリウムやカリウムの少ない田圃の稲が、

代わりに栄養分としてセシウムを多く取り込んでいるようです。

 

セシウムは半減期が長いのですが体内で蓄積する場所が少ないので排泄が早くなります。

食物繊維や水分を多く摂って排泄を早くしたいものです。

ストロンチウムはカルシウムと性質が似ていて、

骨に入りますので普段からカルシウムを多めに摂るとよいかもしれません。

放射線が1本でも多くの細胞を通過することを考えると、安全な基準はありません。

自然界にも多くの放射線があることを考慮して、どこまで我慢出来るかと言う範囲で基準は決められているのです。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ご意見・ご感想はこちらへ ※個人情報の取り扱いについて

お名前 (必須)

メールアドレス ※返信をご希望の方はご記入ください

メッセージ本文